高気密高断熱住宅の電気代はどれぐらいかかる?エアコンの使い方・ライフスタイルをご紹介!
2024.09.20
2024.09.19
「電気代が高い」「エアコンの効きが悪い」そんなお悩みをお持ちではありませんか?近年の電気代の高騰に伴い、これからの家づくりでは「いかに電気代を削減し省エネに暮らすか」ということが重要なテーマの一つとなっています。
こういった状況を受けて、高い気密性と断熱性を兼ね備える「高気密高断熱住宅」が注目されています。高気密高断熱の家にすると電気代を抑えることができる!と耳にすることも多いのではないでしょうか?住まいの性能を高めることで、これらの悩みを解決できる可能性があります。
今回は高気密高断熱住宅における電気代やエアコンの使い方、ライフスタイルについて、実際に建てた方の事例をもとにご紹介します!
本記事は、累計25,000組以上の家づくりをサポートさせていただいた「家づくり学校」が執筆しています。
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1.高気密高断熱住宅とは?電気代を抑えるための必要な性能値
高気密高断熱住宅とはその名の通り、「高い気密性と断熱性を備えた住宅」のことを指します。ただし、「高気密高断熱」に具体的な定義はなく、住宅会社によってもその基準は曖昧です。
高気密高断熱な家づくりで電気代を削減し、省エネな暮らしをしたくても、具体的にどのぐらいの性能にすればいいかわからない人も多いと思います。そこでここでは、電気代を削減し省エネな暮らしを実現するための気密性能と断熱性能の基準を解説します。
気密性能は「C値1.0以下」
気密性能は1㎡に何c㎡の隙間があるかを表す「C値(相当隙間面積)」という指標で表されます。例えば「C値5.0c㎡/㎡」の場合は「1㎡に5c㎡の穴が開いている状態」を示します。
電気代を削減し、省エネに暮らすための気密性能の目安は「C値は1.0㎠/㎡以下」です。なお、断熱性能(UA値・Q値)は計算で出すことができますが、C値は「気密測定」をしなければ確認できず、建物によっても異なるので一棟ごとに実測が必要となります。
関連記事>>『高気密高断熱の住宅とは?メリット・デメリット、後悔しないためのポイントを徹底解説!』
断熱性能は「断熱等性能等級6以上」
断熱性能は主に「UA値(外皮平均熱貫流率)」や「Q値(熱損失係数)」という指標で示されます。いずれも数値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。ここでは主にUA値を用いて解説します。
断熱性能の指標には国が定めた住宅性能表示制度による断熱等性能等級と「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」が示すHEAT20 G1・G2・G3があります。断熱等性能等級6はHEAT20G2を、等級7はG3を数値の参考にしています。
断熱性能の基準としてまず知っておきたいのが、2025年4月から原則全ての新築住宅に適合が義務化される省エネ基準、「断熱等性能等級4」です。この等級は断熱レベルとして、国際的に見てもかなり低いですが、今まではこれが国の定める最高レベルでした。しかも義務化ではなかったために日本では断熱性能の低い家が大量に供給されてきました。
この状況を変えるために、国は2022年に省エネ基準(等級4)を上回る「断熱等性能等級5」(ZEH水準)と「断熱等性能等級6」「断熱等性能等級7」を新設しました。そして、遅くとも2030年までには義務化の基準を「等級4」から「等級5」に引き上げる予定です。つまりこれから建てるなら、最低でも等級5はクリアするべきで、目指すべきは「等級6(HEAT20 G2)」以上です。等級6の断熱性能であれば夏も冬も電気代を抑えて省エネな家づくりが実現できます。
以下の記事で断熱等級やHEAT20について詳しく解説しています。
関連記事
『断熱性能はどこまで必要?これから求められる『断熱等級6』について解説!』>>
『HEAT20とは?G1・G2・G3レベルやこれから求めるべき断熱基準を解説』>>
2.高気密高断熱住宅で電気代がグッと下がる3つの理由
ここでは、高気密高断熱住宅が電気代を大幅に削減できる理由を、3つのポイントに分けて解説していきます。
①冷暖房効率が向上し、電気代を大幅に削減
高気密高断熱の家は住宅の隙間を極力少なくし、外気の影響を受けにくい構造になっています。そのため、一度室内を暖めたり冷やしたりすると、その状態を長時間保つことができます。
高気密高断熱住宅を魔法瓶、従来の住宅をコップに例えてみましょう。熱いお茶を魔法瓶に入れると、長時間熱が保たれますが、コップに入れるとすぐに冷めてしまいます。これは、魔法瓶の断熱材が熱を逃がさないようにしているからです。高気密高断熱住宅も同様に、断熱材によって室内の熱を逃がさず、冷暖房効率を大幅に高めているのです。
②室温が安定するため、冷暖房のオンオフ回数が減る
高気密高断熱住宅では、室温が安定しているため、冷暖房のオンオフ回数が大幅に減少します。従来の住宅では、室温が外気温の影響を受けやすく、頻繁に暖房や冷房を運転させる必要がありました。しかし、高気密高断熱住宅では、室温が安定しているため、一度設定温度に達すると、その後はほとんど運転する必要がありません。
③高効率な給湯システムとの組み合わせで、さらに省エネ
高気密高断熱住宅は、冷暖房だけでなく、給湯システムとの組み合わせでも高い省エネ効果を発揮します。例えば、エコキュートなどの高効率な給湯システムと組み合わせることで、電気代をさらに削減することができます。
3.電気代が安くなるだけじゃない?高気密高断熱住宅の5つのメリット
高気密高断熱住宅は電気代が安くなるだけでなく、暮らしをより快適にする様々なメリットをもたらしてくれます。今回は、高気密高断熱住宅がもたらす5つの魅力について詳しくご紹介します。
①室温が安定し、一年中快適な住環境
気密性・断熱性が高い家は熱の出入りが少なく、冬の寒さや冷気、夏の暑さや熱気の影響を受けにくくなるため、家全体が魔法瓶のようになり、快適で健康的な室温を常に保てるのが大きなメリットです。
②結露防止効果があり、健康に良い室内環境を実現
高気密高断熱住宅は、室内の湿度が安定し、結露が発生しにくい構造になっています。
結露は、カビやダニの原因となるだけでなく、室内の空気を汚染し、アレルギーや呼吸器疾患を引き起こす可能性があります。高気密高断熱住宅では、結露の心配が少ないため、健康で快適な室内環境を保つことができます。
③住宅の耐久性が向上し、長期的なコスト削減に繋がる
断熱性と気密性が高ければ壁内結露が発生しにくく、雨漏りや床材、壁紙の劣化も起こりにくくなります。結果として、住宅の寿命が延び、長期的なコスト削減につながります。
④洗濯物が乾きやすい
高気密高断熱住宅は外気温だけでなく湿度も遮断します。湿度の高い梅雨時期や雨の日でも室内は乾燥しているため、室内干しでも洗濯物を乾かせます。エアコンや空調などを使用すれば自然な空気の流れをつくれるため、生乾きの心配もありません。また、室内干しでも十分に洗濯物を乾かせるので、屋外に飛散する花粉や黄砂などが付着するのを防ぐのにも効果的です。
⑤外の音が入りにくく、静かで快適な生活空間
高気密高断熱の家は開口部の隙間が少ないうえに、断熱材などによって壁の層が厚くなるため、遮音・防音性も高くなります。屋外の騒音を遮断してくれるのはもちろん、室内の音が屋外に漏れるのを防ぐ効果も高いです。夜泣きする赤ちゃんがいる子育て世代のファミリーや、ペットと暮らしている人におすすめです。
ここまで、電気代を削減し、省エネに暮らすための高気密高断熱住宅の基準値やメリットについて解説しました。高気密高断熱住宅は、電気代削減だけでなく、様々なメリットをもたらします。次章では、高気密高断熱住宅の暮らしをご紹介します。
4.【体験談】高気密高断熱住宅の暮らしをレポート!電気代やエアコンの使い方も紹介
「高気密高断熱にすると省エネになるって聞くけど実際のところは?」「電気代はどれぐらい減るの?」こんな声をよく聞きます。
そこで、ここからは「家づくり学校」を利用して、高気密高断熱住宅を建てた先輩たちの実際の住み心地や電気代、暮らし始めての変化をご紹介します!快適な住まいをかなえるヒントにしてみてください!
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数値に基づく快適空間で電気代ゼロの暮らしを満喫
岡山県岡山市 Aさんご家族
住まいのデータ
- 建物面積/107.65㎡(32.56坪)
- 建物工法/木造軸組工法
- 断熱性能/UA値:0.46
- 気密性能/C値:0.3
- 太陽光発電/5.52kW
- 光熱費/月平均9,000円
- 売電収入/月平均8,600円
Aさんの住みこなし術
室内のドアは基本オープンにして、室内を一定に保っている。高気密高断熱住宅だからこそ、室内干しでも洗濯物がよく乾く。吹き抜けに面した2階のアイアン手すりで布団などの大きな洗濯物も干している。
家づくり成功のエピソード
「きちんと学んでから動きたいと思っていたんです」と来校のきっかけを話してくれたAさん。レクチャーで住宅性能を高めれば快適なだけでなく省エネな暮らしができることを初めて知り、性能の違いで体感にどれほどの違いがでるのかを確かめるため建物見学へ出かけたとのこと。
「冬だったのですが、家の中は本当に暖かくて…。建てるなら絶対に高性能住宅!と確信しました」。将来を見据えて寝室は1階に設け、数値に裏付けられた高い気密・断熱性能により実現した吹き抜けが家族をつなぐ間取りになりました。プライバシーの確保と採光を考え、建物は中庭を囲む「コの字型」にしました。「電気代だけでなく、快適な家に住めてストレスも減りました」と奥さま。子どもを健やかに育てられる環境と将来への安心感を手に入れられました。
光熱費&暮らし心地の変化をインタビュー!
Q.光熱費に変化はありましたか?
アパートに住んでいた頃は冬の電気代が月15,000円程かかっていましたが、今は9,000円程。冬は発電量が少ないものの、売電収入との差し引きで電気代は大幅に下がりました。夏の電気代は平均6,000円程ですが、発電量が多いので実質0円で暮らせています。プラスで手元に残ることも多く、電気代が高騰している中、家計も大助かりです。
Q.ライフスタイルに変化は感じますか?
将来のことや家事への負担を考えて、1階で暮らしが完結する間取りにしました。1階で全ての家事が完結して、家事が終わったらそのまま1階にある寝室で寝られるというのも、ちょっとしたことですが気持ち的に楽です。各部屋の温度差もないので、移動もストレスがありません。
Q.実際に暮らしてみて感じることは?
家事の間も子どもたちの様子が見守れるようにしたいと思っていたので、動線にはこだわりました。おかげで家事ストレスが減り、気持ちよく過ごせています。子どもがまだ小さいので目が離せないのですが、自由に遊ばせられる空間ができたこともうれしいです。
オール電化+高性能で省エネ生活!晴ればれ大空広がるパッシブZEH
岡山県倉敷市 Aさんご家族
住まいのデータ
- 建物面積/119.24㎡(36.07坪)
- 建物工法/木造軸組工法
- 断熱性能/UA値:0.41
- 気密性能/C値:0.5
- 太陽光発電/4.8kW
- 光熱費/月平均10,000円
- 売電収入/月平均8,000円
Aさんの住みこなし術
1階はルーパー、2階はアウターシェードで夏はしっかり日射遮蔽。冬は起きたら、まずハニカムスクリーンを上げて太陽光を取り入れ、室内の温度を上げる。室内の温度が上がりすぎていると感じたら、熱を逃がすために天窓を開ける。
家づくり成功のエピソード
子どもがのびのび暮らせる空間をつくりたいと家づくりをスタートさせたAさん。「家づくり学校」で基本知識を学ぶ中で、高性能住宅の快適さに心奪われ、自然の力を活用するパッシブデザインと断熱・気密性能をとことん追求した住まいづくりを決意されました。「エネルギー価格が高騰している今、何十年も住み続ける家だからこそランニングコストを抑えられる高性能な家を建てたいと思いました」とご主人。
2020年に完成した住まいは、冬は暖房なしで20℃以上、夏は2階リビングでも冷房なしで35℃以下を実現。日射があると、真冬も暖房なしで過ごせているという。「朝早くても家中が暖かいから、冬も落ち着いて身支度ができます」。そんなふうに話す奥さまからは、毎日快適に暮らせる喜びがあふれていました。
光熱費&暮らし心地の変化をインタビュー!
Q.光熱費に変化はありましたか?
冬の日射を考えて窓を配置し、2階リビングを採用しているため、2月などの寒い時期も朝日がさすと暖房なしで過ごせています。光熱費は夏が10,000円程、冬でも15,000円程で、月平均だと10,000円程度。太陽光パネルのおかげもあって、実質月2,000円程の電気代で暮らせています。4年前にアパートで暮らしていた時は電気代とガス代で冬は26,000円程かかっており、電気料金の請求書が送られてくるたびに妻とため息をついていましたが、今はオール電化にもかかわらず、こんなに安く生活できるのかと驚いています。光熱費で浮いたお金を別のところに回せるのは大きいですよね。
Q.ライフスタイルに変化は感じますか?
以前住んでいたアパートでは、冬場はお風呂から出るとものすごく寒かったのですが、今はそんな思いをすることがなくなりました。家族が風邪で体調を崩すことも少なくなりました。
Q.実際に暮らしてみて感じることは?
もともとは日射取得のために2階リビングを採用したのですが、周囲の視線を気にせず常にカーテンを開けっぱなしにできる点も気に入っています。そして何より、ここから見える空の景色が最高!こだわってよかったです。冬でも暖かい我が家は子どもの最高の遊び場です。
夏も冬も太陽光を調整するだけで最低限のエアコンで快適!
香川県高松市 Tさんご家族
住まいのデータ
- 建物面積/129.18㎡(39.07坪)
- 建物工法/木造軸組工法
- 断熱性能/UA値:0.55
- 気密性能/C値:0.5
- 太陽光発電/4.5kW
- 光熱費/月平均10,000円
- 売電収入/月平均9,000円
Aさんの住みこなし術
天気や日射にあわせてハニカムスクリーンを調整。冬の昼間はハニカムスクリーンを開けて熱を取り込み、夜は閉めて熱を逃がさないようにしている。夏はシェードを使って遮光することで室内を涼しくし、冬は開放して日差しを取り入れることで暖かく保っている。
家づくり成功のエピソード
「当時住んでいたアパートは、夏は熱がこもって暑く、冬は家の中とは思えないほど寒くて苦痛でした」とTさん。このまま劣悪な環境に住んでいてはダメだと考え、家づくりを決意したそうです。当初は右も左もわからない状態だったそうですが、自然エネルギーを最大限に生かしながら快適に暮らすパッシブデザインハウスと出会い、「自分たちの理想はこれだ!」とテーマが明確になり、土地も素材も本質を見極めた住まいをつくり上げました。寒さ暑さのストレスから解放され、家で過ごす時間がとにかく楽しいというTさん。「家族が笑顔でいられるのは快適な我が家のおかげ。昨今の電気代高騰はすさまじいですが、以前よりも安く抑えられており、この家を建ててよかったと日々、実感しています。」とうれしそうに話してくれました。
光熱費&暮らし心地の変化をインタビュー!
Q.光熱費に変化はありましたか?
アパート暮らしでは、冬は電気代がピーク時で月22,000円程かかっていましたが、今は電気代が月平均10,000円と、半分以下で済んでいます!太陽光発電による売電収入が月平均8,000~10,000円あるので、月平均の支払額は1,000~2,000円。天気のいい時期は差し引き0円、プラスになることもあります。
Q.ライフスタイルに変化は感じますか?
前はとてもじゃないですが、居心地がいいとは言えず、家はくつろぐ場所ではありませんでした。でも、今は子どもが元気に走り回れるぐらい快適!最初は慣れなかったハニカムスクリーンも、使いこなせるようになってからは、より気持ちよく過ごせています。
Q.実際に暮らしてみて感じることは?
アパートでは夏も冬もエアコンにずっとエアコンに頼ってばかりでしたが、今は冬も夏も必要最低限の稼働で快適に過ごせています。我が家に住み始めて、エアコンをつけることが当たり前だった生活がいかに不便だったかということを思い知りました。
高気密高断熱住宅のご提案・紹介なら家づくり学校へ
ここまで、「家づくり学校」を利用して、高気密高断熱住宅を建てた方の実際の暮らしぶりをご紹介しました。
高気密高断熱の施工が得意な住宅会社のご提案・紹介は家づくり学校へお任せください。家づくり学校がご提案するのは、安心・安全、快適で省エネに暮らすために必要な基本性能「断熱等性能等級5以上」、「C値1.0㎠/㎡以下」、「耐震等級3」を満たす厳選の住宅会社です。実際に高気密高断熱の家を体感する機会も設けています。
まずは個別相談・セミナーで家づくりの基礎知識をつけ、賢い家づくりが選択できるようになりましょう。
5.電気代は今後も高騰の見込み?これからの家づくりでできること
近年、電気代の高騰が深刻化しており、家計への負担がますます大きくなっています。化石燃料の価格上昇や、再生可能エネルギーへの移行に伴うコスト増加などがその背景にありますが、この状況は、今後も長期的に続く可能性が高く、私たちの暮らしへの影響はますます大きくなることが予想されます。
電気代の高騰に立ち向かうために、これからの家づくりでできることが、「高気密高断熱な家にすること」です。ここまで高気密高断熱住宅が電気代削減に非常に有効な手段ということを解説してきましたが、省エネ設備や設計手法を組み合わせることにより、さらに快適な暮らしを実現することができます。
ここでは、家づくりにおいて電気代を削減するための4つのアイデアをご紹介します。光熱費を抑制し、快適に暮らせる家づくりのヒントとして参考にしてください。
高気密高断熱住宅+ZEHで自給自足の家
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「断熱」「省エネ」「創エネ」で年間の一次エネルギー消費量を正味ゼロ以下にする住宅のことです。ZEH要件以上の断熱性能と気密性能を兼ね備えた住宅なら、光熱費を大幅に削減することができ、太陽光発電システムや蓄電池などでエネルギーをつくることができるので、いわゆる「自給自足の家」になることが大いに期待できます。
高気密高断熱住宅+パッシブデザインで真冬も真夏も快適&省エネ
太陽の熱や光、風など自然の力を活用する「パッシブデザイン」。エアコンなどの機械に頼り切りではなく、「パッシブ(受動的)」と呼ばれるように太陽の熱や光、風といった自然から得られるエネルギーを用いることで、省エネかつ快適な住環境を実現します。
(「快適な住環境」を実現するために、住宅の「高気密高断熱」化も付随して行います)
高気密高断熱住宅にパッシブデザインを取り入れることで、さらに快適で省エネな暮らしを実現することができます。
関連記事>>『パッシブデザインとは?メリット・デメリット、成功事例を紹介』
高気密高断熱住宅+全館空調で家中快適に
高気密高断熱の家でいつでも快適な住宅温度を維持するために非常に効果的なのが「全館空調」。家中すべての場所をいつでも同じ快適な温度にキープしてくれます。そのため、それぞれの部屋の温度を管理したり、エアコンをつけたり消したりすることも必要ないため、電気代も節約できる可能性があります。
一年中健康的に安心して過ごすことができるのも全館空調の最大のメリットであるとも言えるでしょう。
高気密高断熱+吹き抜けで最低限のエアコンでOKに
室内に開放感を与える吹き抜けは、高気密高断熱との相性が非常に良いといえます。
断熱性の高い家は、これまでに述べてきたように室内の熱が屋外に逃げることはほとんどありません。このような家でエアコンの冷暖房を家の隅々まで効率よく行き渡らせるのに最も効果的なのが吹き抜けで、冷暖房を各部屋に運ぶ煙突のような役割を果たします。最低限のエアコンで家全体を快適にすることも十分に可能です。
最近では、吹き抜けを設けた空間に併せて南向きの窓を設置することが多く、冬には南向きの窓から太陽の熱を室内に取り込み、吹き抜けから暖かい空気を効率良く2階へ運べる設計の家もよく見られます。
南向きの窓を設置すると夏は暑くなるのではないかと考えがちですが、庇、軒の出などで直射日光を遮ることで室内の温度上昇を防ぎ、心地よい陽光だけを取り込むことも可能になっています。
『家づくり本』には高気密高断熱住宅と省エネ設計を組み合わせた実例が満載!
7.まとめ
電気代は今後も高騰していくことが予想されます。そんな時代においても、マイホームでの暮らしが経済的で豊かであるように、今回解説した内容をこれからの家づくりにぜひ生かしていただきたいと思います。
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