戸建て派?マンション派?性能面から見るマンションという選択肢!
2023.09.16
2019.06.02
家づくり学校にも、一戸建てを検討しつつマンションという選択肢もあるという方がご相談に来られます。実は私アドバイザー山根もマンションを選択した一人。そんな私から見る戸建てとマンションを比較する上で大切なポイントをご紹介します。
私がマンションを選択した理由は、
①奥さんが虫嫌い(郊外は虫がいるから嫌だ)
②奥さんがお酒好き(駅から徒歩圏内)
③①②を考慮して予算と相談
これを見て我が家の勢力図はご理解いただけたと思いますが、ここでお話したいのはそんなことではありません。上記の理由を私なりに呑みこみ、納得させたのはマンションの性能。これが無ければ仏の山根が世界の山根(前ボクシング連盟会長)になってでも一戸建てを強行した・・・はずです。
マンションの温熱環境へ目を向けてみると、断熱性と気密性は一般的な戸建て住宅(ここが重要)よりも優れています。
断熱性
例えば1フロア3部屋以上の場合、中部屋と角部屋が存在します。中部屋に限った話をすると、上下に部屋が存在するフロアであれば、左右も部屋に囲まれた状態。上下左右にお住まいの方の生活スタイルにもよりますが、冬場に各部屋でエアコンをかけて暖かい生活をしていれば、自分の部屋にとっては暖かい断熱材に包まれたような状態。そこそこの温熱環境になります。
気密性
一般的なRC造のマンションの気密性は、C値1.0c㎡/㎡程度と言われています。C値とは隙間相当面積のことで、その建物(空間)にどれだけの隙間が空いているのかを数値化したもの。実際には大きな送風機を使って隙間を測定する”気密測定”を行い、数値が低ければ低いほど高気密ということが証明されます。気密性が高いことで熱の出入りを防ぎ、部屋の安定した温熱環境につながります。部屋で換気扇を回して料理をしていると、ドアや窓が開けにくい経験ありませんか?それが気密性が高い証拠でもあります。
こんな話をするとマンションて素晴らしいという結論になりそうですが、もちろんデメリットもあります。バルコニー側の窓は大きく取られていることも多く、近年ではペアガラス以上の性能のものを使用されてきていますが、シングルの場合もまだまだ多いようです。我が家も窓側からの熱の出入りは気になるところ。窓リフォームも検討していますが、マンションでは共用部分とみなされているところでもあり、許可をもらうには手間が掛かりそうです。
上記に”一般的な戸建てより”と書きました。実はここが重要なポイント。確かにマンションの温熱環境は優れています。現在賃貸マンションに住んでいる方は、今以上に住み心地の悪くなる戸建てであれば建てたくないとまで言われます。”一般的な”と書いたのは、戸建てで実現できる高性能な箱は、マンションのそれを上回っているということなんです。例えばC値0.5c㎡/㎡や0.3c㎡/㎡と限りなく隙間の少ない箱をつくれるのが戸建ての家づくり。温熱環境や省エネ性も比例して向上します。
マンションリノベという選択肢はあり?
”一般的な”をまた使いますが、一般的な中古戸建て、またはそれ以下の中古戸建てをリフォーム・リノベーションをすることは、薄い紙でできた箱に色を塗るようなもの。断熱や気密性能を向上させるために大きな費用が掛かります。中古マンションのリフォーム・リノベーションはどおでしょう。古いけど性能は生きている魔法瓶を買って色を塗る。温熱環境にはあまりお金を掛けず、水回りや装飾にお金が使えそうですね。
要するに?
もちろん温熱環境以外にも、戸建て、マンション、それぞれのメリットやデメリットを比較する必要はありますが、建てる箱の性能次第で、光熱費など目に見える部分はもちろん、住み心地や健康などの目に見えないものも大きく変わるという事実があります。性能に目を向けた家づくりの重要性を知るか知らないか・・・とても大きな差になりそうです。
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