山梨でローコスト住宅を建てるなら知っておきたい！安い家の落とし穴と後悔しないための賢い選択

山梨県で家づくりを考える際、「ローコスト住宅とはどんな家なんだろう？」と考えたことはありませんか。人生で最も高い買い物であるマイホームだからこそ、できるなら予算を抑え、住宅ローンの負担を軽くしたいと思うのが当たり前ですよね。

ローコスト住宅は、その名の通り、価格の低さが大きな魅力ですが、やはり品質は大事です。

ローコスト住宅を選択する前に、「どんなデメリットがあるのか」「ローコスト住宅を建てる際の流れや注意点はあるか」といった知識を付けた上で検討するのが得策です。この記事では、ローコスト住宅がなぜ安い価格で提供されているのかや、そのメリット・デメリットなどについて解説します。

この記事を読んでいただきたい人

• これから山梨県で家を建てたい人
• 山梨県でローコスト住宅を検討している人
• 山梨県で工務店・ハウスメーカーを探している人
• コストをなるべく落として家を建てたい人

本記事は累計25000組以上の家づくりをサポートさせていただいた「家づくり学校」が執筆しています。

家づくり学校では「家づくりの基本知識や予算設定のコツ」「信頼できる住宅会社の見極め方」などを中立な立場でお伝えしています。山梨県で家を建てることをご検討の方はぜひご利用ください。

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1.ローコスト住宅ってどんな家？なぜ安い？

ローコスト住宅の一番の魅力は価格の安さにありますが、一般的に次のような企業の戦略や取り組みによって低コストを実現しています。

建材の一括仕入れ

家づくりに必要な建材や設備は、同じ商品を一度に大量購入することで安価に仕入れることが可能です。ローコスト住宅では、あらかじめ間取りや仕様の決まった「規格住宅」を主力としており、使用する材料などが決まっているため、大量に一括仕入れができ、その分コストを抑えることができるのです。

間取りプランを規格化

先にも少し述べたように、ローコスト住宅は間取り・プランが規格化された「規格住宅」になるのが一般的です。規格住宅とは、間取りの設計や住宅設備を一から決めていく注文住宅とは異なり、最初から仕様が決まっている住宅のことです。部屋の広さや間取りは、土地の広さや家族構成といった各種条件に合わせて、何種類かのパターンが用意されていることがほとんどです。そのいくつかのパターンの中から、自分たちのライフスタイルに合うものを選択することになります。

標準仕様のグレードを低くする

キッチン、バスルームなどの住宅設備や、床材、サッシ、壁紙などの内装材、屋根外壁の外装材といった基本ベースとなる仕様のグレードを低くすることでコストダウンにつなげています。つまり、価格を抑えるために豪華な設備や高級な素材は使用していないということになります。

施工方法の合理化

ローコスト住宅はシンプルで建てやすい構造とし、職人などの手間を減らして人件費のコストダウンにつなげているのも特徴です。ローコスト住宅は単純でシンプルな間取り設計にすることで、施工の効率を上げて合理化を図っています。

施工の一括管理

住宅会社によっては、施工を下請けの業者が請け負うことがあります。その場合、外注することで業者のマージンが発生し、結果的に価格がアップしてしまうことになります。施工を自社で一括管理することで、発生するマージンを削減し、コストダウンしている企業もあります。

広告予算の削減

ローコスト住宅を販売するにあたって、大掛かりな広告キャンペーンやモデルハウスの建設などをせず、最小限の宣伝に留めることで広告費用を抑え、コストダウンを図るケースもみられます。広告費用といった間接的なコストを削減することで、住宅自体の価格を下げることも可能になるのです。

2.ローコスト住宅のメリット

ローコスト住宅のメリットとして、次のようなものが挙げられます。

手頃な価格でマイホームを実現できる

ローコスト住宅の最大のメリットはやはり価格が安いことです。そして、低価格なので住宅ローンの負担を軽減できます。建築費用を抑えられ、より低価格な住宅ローンを組むことも可能で、無理のない返済計画が建てられるので安心です。

また、住宅ローンの負担が軽くなることで、家計に余裕が生まれ、お子様の教育費、老後のための貯金、家族での旅行やイベントへの出費など、生活の質を高めるための様々な用途にお金を使えるのも大きなメリットでしょう。

短期間で建てることができる

「契約から引き渡しまでの期間が短いこと」もローコスト住宅ならではのメリットです。

注文住宅は間取りやデザインの決定、着工から完成までの工程が長いため、契約から引き渡しまでに1年から1年半程度かかるのが一般的です。これに対してローコスト住宅は、既存のプランに基づいて建築されるため、契約から引き渡しまでの期間を大幅に短くすることが可能。多くの場合、引き渡しまでの期間は約6カ月～8カ月が多いようです。

ローコスト住宅は短期間で建築できるので、子どもの入学・進学といったタイミングにも合わせやすく、余裕のあるスケジュールを立てられます。また、引き渡しまでの間の仮住まいにかかる賃料や、現在の賃貸住宅の家賃も節約できるなど、住宅自体の価格はもちろん、住宅購入に伴うコストまで抑えることもできるのです。

注文住宅を建てるまでの流れや手順は以下の記事にまとめています。あわせてご覧ください。

関連記事>>家を建てる流れや手順は？必要な期間や失敗しないためのポイントを解説

3.ローコスト住宅で後悔も！？デメリットを解説

ここまで、ローコスト住宅がどのような住まいで、なぜ低価格を実現できているかの理由やメリットについて解説しました。

しかし、一般的な注文住宅よりも安価であることから、デメリットとなるポイントがあるのも事実です。ここでは、ローコスト住宅を検討しているという方が注意しておきたいポイントについてご紹介します。

性能が低い可能性がある

ローコスト住宅を実際に購入した人の中には、「家の断熱性・気密性が低い」ということに後悔している人が多いようです。家の断熱性や気密性が低くなれば、夏は暑く冬は寒いなど、家の住み心地に悪影響を与えてしまうデメリットがあります。

断熱・気密性が低い住宅

ローコスト住宅では、家に使用される断熱材のグレードがそれほど高くないケースが多いことや断熱材の丁寧な施工されていないことが理由として考えられます。グレードの低い断熱材が採用されれば、家の断熱性も低くなり、外気の影響を受けやすくなります。空調設備を利用して、室内の気温を調整しようにも、空調にかかるコストが高くなったり、エアコンの効きが悪いといった様々な問題が生じてしまいます。

将来的にコストがかかる可能性がある（修繕費、光熱費など）

一般的な注文住宅に比べ、ローコスト住宅の方が将来的にメンテナンスの手間やコストがかかってしまう傾向にあるようです。先にも述べた通り、ローコスト住宅は建築コストを下げるために、グレードの低い建材を使用しているケースが多いです。グレードの低い建材だと耐久性が低く、メンテナンススパンが短くなる傾向が高いです。

家は建てる時の初期費用（建設費）だけでなく、修繕費や光熱費、保全費といった経費がかかる

つまり、建てた後もずっと家を維持していくためのメンテナンス頻度が高くなり、その分メンテナンスにかかるコストも高くなってしまう可能性があります。

ローコスト住宅は、建てる際の初期費用は安いものの、家を維持していくためのランニングコストが高くなってしまうことから、中長期的な視野で見ると必ずしも「コストを抑えられる選択肢」ではないということを理解しておきましょう。

設備のグレードが低い

上述したように、ローコスト住宅は家の間取りや使用する建材、設備を規格化するとともに、コストパフォーマンスに優れた低グレードの設備を採用することでコストダウンを図っていることが多いです。例えば、洗面台でも高級感のあるシステム洗面台ではなく、コンパクトで一体化されたユニット洗面台を採用するというケースを挙げればイメージしやすいでしょう。

ローコスト住宅を選んだ場合、「あれも、これも好きなものを選べない」といったように、かなりの部分で妥協しなければならないという点に不満を感じている方も多いようです。

デザインや間取りの自由度が低い

ローコスト住宅の大きなデメリットとして「間取りやデザインの自由度が低い」という点も知っておくべきです。

先にもご紹介しましたが、ローコスト住宅はあらかじめ決められたプランに基づいて建築されるため、個性的な間取りや特別なデザインの要望には応えられないケースがほとんどです。

もし「自分のライフスタイルに合わせたスムーズな動線の間取りにしたい」「独自のデザインにこだわった外観にしたい」といった希望が強い場合には、ローコスト住宅は選ぶべきではなく、注文住宅を選択した方が良いでしょう。

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4.山梨県でローコスト住宅を選ぶ前に知っておくべきこと

山梨県でローコスト住宅の家づくりを考えている方は、次に挙げることをあらかじめ理解した上で購入を検討するようにしましょう。

①盆地が多く、冬寒く夏暑い気候

山梨県の気候の特徴としては、主に内陸部の盆地気候と、山間部や富士山周辺の冷涼な気候が挙げられます。特に甲府盆地では、内陸性気候による暑い夏と寒い冬、昼夜の大きな気温差が際立っており、また降水量も少ないため乾燥した環境であるといえます。一方、標高が高い山岳地域では冷涼な気候が続き、冬季には降雪も多く見られます。

このような気候特性のある山梨県で一年中快適に暮らすためには、高い断熱・気密性能を誇る家づくりが必要であると言えるため、断熱・気密性能が低い傾向にあるローコスト住宅では、快適に暮らすことは難しく、また冷暖房コストも多くかかってしまう可能性が高いでしょう。

②地震の少ない地域ではない

山梨県は「地震が少ない地域」であるとは決して言えません。その理由として、複数の活断層や地震活動が活発な地域に近接している点や、県内には「糸魚川-静岡構造線断層帯」「甲府盆地断層帯」などの活断層も存在することから、これらによって大地震が引き起こされる可能性があります。

また、山梨県はプレート境界に近く、特に南部はフィリピン海プレートが沈み込む影響を受けやすいと考えられています。さらに、富士山も地震活動と関連しており、火山性地震が起きる可能性も大いにあるものと見られています。

このように、山梨県は活断層やプレート運動、さらには火山活動の影響を受けやすい地域であるため、耐震性の高い家づくりは必須です。ローコスト住宅では、大きな地震に耐えられる「耐震等級3」に満たない家もあり、安全性が低くなってしまう可能性があります。

③アフターサービスが不十分な会社もある

ローコスト住宅を主に手がける住宅会社の中には、アフターサービスが十分でない場合もあります。その理由として、コスト削減を最優先にしているため、アフターサービスの部分でも経費が削減されている可能性があることです。住宅建設にかかる費用を抑えるために、建築資材や工法に工夫をこらすだけでなく、引き渡し後のメンテナンスや修理対応にかけるリソースを制限していることもあります。

また、ローコスト住宅の価格設定が低い分、会社の利益も薄利になるため、アフターサービスに人員や予算を割く余裕が少ないことも影響します。結果として、住宅に不具合が発生した際に迅速な対応が期待できない、あるいは保証内容が限定的で、修理に追加費用が発生したりする場合もあります。

ローコスト住宅を選ぶ際は、アフターサービスがどのように提供されるのか、保証内容やサポート体制について事前にしっかり確認することが重要です。価格の安さだけに注目せず、長期的なサポートも考慮することが必要になってきます。

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5.山梨県で推奨される住宅の性能

先述した通り、山梨は盆地が多いため、冬寒く夏暑い気候です。快適で省エネに暮らすためには気候に応じた対策が重要です。山梨県での家づくりを具体的に考える際には「省エネ地域区分」が大いに参考になります。

省エネ地域区分とは

地域区分表。山梨県は3、4、5、6地域に該当する。

省エネ地域区分は、住宅の断熱性能や冷暖房効率を向上させるために、日本の各地域を気候条件に応じて8つに分類したものです。各地域に応じた断熱性能の基準や、住宅で必要となるエネルギー消費を抑えるための対策が示されています。地域区分は、気候の温暖さや寒冷さ、湿度などに基づき、数字が小さいほど寒冷地、大きいほど温暖地とされています。

山梨県の省エネ地域区分

山梨県の省エネ地域区分は3、4、5、6地域に該当しています。

引用：国土交通省 地域区分表

3地域（寒冷地）

主に山梨県の北部や標高の高い地域（例：八ヶ岳や南アルプス周辺）が該当します。寒さが厳しく、冬季の暖房需要が高いため、断熱性能の高い住宅が求められます。

4地域（寒冷地と温暖地の中間）

山梨県の一部の山間部や標高の高い地域が該当し、比較的寒冷な気候です。断熱性能は高いレベルが推奨されますが、3地域ほどの厳しさではありません。

5地域（中間地）

山梨県の中央部、甲府盆地などが該当します。夏の暑さが厳しく、冬も寒い気候のため、冷暖房効率を高めるための断熱性能と気密性が重要です。特に、昼夜の温度差が大きい甲府盆地では、断熱性能が快適な室内環境の維持に寄与します。

6地域（温暖地）

山梨県の南部や富士山周辺が該当します。比較的温暖な気候ですが、冬季には冷え込むため、断熱性能が推奨されます。

山梨県での家づくりは、断熱・気密性能を重視した住宅会社を選ぶのが最適

山梨県は、省エネ地域区分で3、4、5、6地域に分かれており、それぞれの地域特性に適した住宅性能を持つ家づくりが必要です。特に断熱・気密性能を向上させることが、気候に応じた快適で省エネの家づくりに不可欠であり、長期的なエネルギー削減と住環境の快適さを両立させるために重要です。

以上のことから、山梨県でこれから家を建てるのなら、気密・断熱をはじめとする住宅性能を重視した注文住宅を選ぶことが最適であると言えるでしょう。

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6.山梨県で失敗しない賢い家づくりのポイント

山梨県で失敗しない、賢く家づくりをするためにも、次に挙げるポイントをしっかりと把握しておきましょう。

長期的な視点でコストを考える

家づくりをする際には「安さ」を第一優先に考えるのはオススメできません。

そもそもマイホームは、単に住むだけの場所ではなく、家族が安全に快適に暮らしていくための場所です。そこで安さばかりを優先してしまうと、家の品質や性能が不十分になり、住んでから後悔してしまうような問題が生じる可能性も高くなります。

例えば、断熱性や気密性を軽視した結果、日々の生活にかかる光熱費が高くなったり、安い素材を使用しているためにすぐに傷んでしまい、頻繁にメンテナンスが必要になるといった問題に発展する場合があります。

したがって、ローコスト住宅を購入する場合でも、家の持つ機能や性能のこともきちんと考慮しなければならないことを心得ておきましょう。もちろん「できるだけ初期費用を抑える」という視点を持っておくこともとても大切ですが、あくまで長期的な視点からコストを考えることを無視してしまうと、本末転倒な結果に陥ってしまうかもしれません。

気候風土も考えて選ぶ

気候風土に合った家づくりは、日々の快適な暮らしや省エネルギー、長期的な耐久性とメンテナンスコストにも大きく影響してくるため、非常に重要です。

前章でも解説した山梨県の気候特性を考慮せずに家を建てた場合、夏は暑く冬は寒くなりやすく、冷暖房費が増加することが予想されます。山梨県の気候風土に合った注文住宅を選ぶことで、快適さと省エネ効果を高めるとともに、長い間快適で安心に暮らせるマイホームが実現するはずです。

自分のライフスタイルや価値観に合った住宅を選ぶ

住宅は単なる居住空間ではなく、日々の生活を形づくる場です。だからこそ、自分の価値観や生活習慣に合った家を選ぶことで、ストレスの少ない理想の暮らしを実現しやすいと言えます。

例えば、自然環境を重視したいという人は、環境に配慮したエコ住宅や、省エネ性能の高い家を選ぶことで心地よさや満足感を感じることでしょう。また、共働き家庭や子育て世帯にとっては、家事の動線を考慮した設計や、子どもが安全に遊べるスペースが重要になってきます。さらに、趣味や在宅ワークを重視する場合には、プライベート空間や作業スペースの確保も必要になってくるはずです。

ローコスト住宅に多く見られる規格住宅のように、間取りや設計を自分のライフスタイルに完全に合わせられない住宅を選んだ場合、日々の不便さや不満が蓄積し、生活の質が低下する可能性もあります。そのため、自分の価値観や将来の生活を見据えた家づくりこそが、豊かで満足のいく生活を実現するための鍵となるのです。

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7.山梨県で高性能な施工が得意な工務店を紹介！

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上記で取り上げた住宅会社は数ある会社の中の一例です。山梨県にはこの10社以外にも、さまざまな特徴を持つ住宅会社が存在します。

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8.まとめ

今回はローコスト住宅について詳しく解説してきました。

ハウスメーカーや工務店が手がける注文住宅よりも安く建てられるローコスト住宅は、プランや間取り、使用する建材を限定することで安さを実現しています。当然、断熱材などのグレードも低くなるため、家族が快適に健康に暮らす家にしたい、高性能な家にしたいという考えの方にはおすすめできる住まいとは言えません。

ローコスト住宅は、やはり性能面ではどうしても注文住宅には劣ってしまうと考えておくのが妥当です。特に、将来のメンテナンス頻度が高くなる可能性が高いため、中長期的に見た場合には、コスト的なメリットもそこまで大きくないとも言われているのが実情です。

家は、一日の中で最も長い時間を過ごす場所です。夏暑く冬寒い内陸型の気候である山梨県で家族が安全に健康で、さらに快適に過ごせる家を建てるためには、やはり家の価格よりも気密・断熱・耐震といった住宅性能に注目すべきです。

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