【注文住宅】相見積もりは取るべき?タイミングは?失敗しない方法を解説
2025.06.06

注文住宅を考え始めたとき、「相見積もりって必要?」「いつ、どの会社に頼めばいいの?」と戸惑う方は少なくありません。
相見積もりとは、複数の住宅会社に同じ条件で見積もりを依頼し、提案や金額を比較するプロセスのこと。多少の手間はかかりますが、納得できる家づくりを実現するうえでとても重要なステップです。
この記事では、注文住宅で相見積もりを取るべき理由から、適切なタイミング、注意点、断り方のマナーまで、初めての方でもわかりやすく解説します。理想の家づくりに向けた第一歩として、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- 相見積もりを取るべき4つの理由
- 相見積もりは「何社に」「いつ」取ればいいか
- 相見積もりで失敗しないためのコツ
この記事を監修した人

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1.注文住宅で相見積もりは取るべき!その4つの理由とは?
注文住宅を検討するなら、相見積もりを取ることを推奨します。ここでは、なぜ相見積もりを取るべきなのか、4つの理由をご紹介します。
- より良い選択をするための「当たり前のステップ」
- 同じ要望でも提案内容・金額が大きく異なる
- 「見積もりの妥当性」や「相性の良い会社」が見えてくる
- 契約後に後悔しないための予防策になる
以下で詳しく解説します。
理由①:より良い選択をするための「当たり前のステップ」
注文住宅は人生でも大きな買い物。だからこそ複数の会社を比較し、納得できるパートナーを選ぶのはごく自然な流れといえます。
もちろん、最初から1社に絞って進めることも可能ですが、その会社が本当に自分たちに合っているかを見極めるには、他社と比較することを推奨します。相見積もりは、後悔のない選択をするための第一歩です。
理由②:同じ要望でも提案内容・金額が大きく異なる
「同じ希望条件を伝えたのに、提案内容や金額がこんなに違うとは…」という声は、相見積もりを経験した方からよく聞かれます。実際、各社の提案力・設計・価格設定には大きな差があるのが実情です。
比較を通じて、住宅会社ごとの特色が見えてくると同時に、自分たちが本当に重視したいポイント(デザイン、性能、コストなど)も明確になります。そのうえで、自分たちにフィットする会社を選びやすくなるのです。
理由③:「見積もりの妥当性」や「相性の良い会社」が見えてくる
1社のみの見積もりでは、価格や提案内容の妥当性を判断することは困難です。複数社を比べることで、「なぜこの会社は安いのか」「この金額にどんな価値があるのか」といった背景まで見えてきます。
また、担当者の説明の分かりやすさや対応の丁寧さも比較の対象になります。金額だけでなく、「この人と家づくりを進めたいと思えるかどうか」も、大事な判断軸となるでしょう。
理由④:契約後に後悔しないための予防策になる
「他社もきちんと見ておけばよかった…」という後悔はよくある話です。契約後に他社の条件を知り「そっちのほうが良かったかも…」と気づいても手遅れです。
相見積もりを取っておけば、比較・検討のプロセスを経て自信を持って選べるため、契約後の不安や後悔がぐっと減ります。また、極端に高い見積もりや対応に違和感のある会社を排除できるという意味でも、リスク回避にも非常に効果的です。
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2.相見積もりを取らないと損?後悔を招く4つのリスク
「相見積もりを取らずに、このまま1社に決めてしまって大丈夫かな…?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
しっかりと納得した上での判断なら進めても大丈夫ですが、見積もりを比較しないまま契約を進めると、後から「失敗だった」と感じるケースも少なくありません。
ここでは、相見積もりを取らないことで起こりがちな4つのリスクについて解説します。
- 費用の妥当性がわからない
- 提案内容の質を比較できず、最適なプランを見逃す
- 担当者の力量や誠実さを見抜けない
- 値引き交渉が難しくなる
以下で詳しく解説します。
費用の妥当性がわからない
見積もりを1社だけで取ると、その金額が適正なのかどうかを客観的に判断するのが難しくなります。競合がいない状況では、価格設定が相場より高くなる可能性もゼロではありません。そのまま契約を進めた場合、あとで「ほかの会社ではどうだったのだろう」と気になることもあるでしょう。
一方、複数社から見積もりを取り比較することで、「この内容でこの金額は妥当かどうか」といった感覚が養われていきます。結果として、価格の適正性やコストパフォーマンスの良し悪しを見極めやすくなるのです。
提案内容の質を比較できず、最適なプランを見逃す
住宅会社によって、間取り提案の質や得意分野、デザイン力は大きく異なります。相見積もりを取らなければ、他社からの提案に触れることもなく、より理想に近いプランと出会うチャンスを逃してしまうかもしれません。
「この会社が一番いい!」と思って契約しても、後から他社の優れた提案を知ってしまえば「もっと比較しておけばよかった…」という後悔が残る可能性も大いにあります。幅広いアイデアに触れることで、結果的に満足度の高い家づくりにつながります。
担当者の力量や誠実さを見抜けない
注文住宅は長い期間にわたり、担当者とのやりとりを重ねる必要があります。そのため、「信頼できるか」「コミュニケーションがとりやすいか」は非常に重要な要素です。
1社しか検討していないと、その担当者としか接する機会がないため、他の会社との違いがわからず、比較もできません。複数の担当者と話すことで、対応力・知識量・提案姿勢などの差が見えてきます。相見積もりは、相性の良い担当者と出会うための機会にもなるのです。
値引き交渉が難しくなる
相見積もりを取っていない場合、住宅会社側が「競合がいない」と判断し、交渉の余地を感じにくくなることがあります。必ずしもすべての会社がそうとは限りませんが、価格や仕様の相談がスムーズに進まないケースも見受けられます。
一方で、相見積もりを取って他社と比較していることを伝えると、住宅会社が条件面の見直しや提案改善に前向きになることもあります。
「他社ではこうだった」といった情報が、価格調整や仕様変更のきっかけになることもあるため、結果的に納得のいく契約につながる可能性が高まります。
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3.相見積もりは何社・いつ取る?注文住宅で比較を始めるベストタイミング
では、具体的に何社くらいに見積もりを依頼し、どのタイミングで取るのが良いのでしょうか。
ここでは、注文住宅の相見積もりを効果的に行うための会社数の目安と依頼時期について解説します。
2~3社に依頼するのがベストなバランス
注文住宅の相見積もりは、2~3社に依頼するのがバランスの取れた選択とされています。
2社だけでも比較は可能ですが、金額や提案に差があった場合に「どちらが適正なのか」判断がつきにくいこともあります。その場合、3社程度に見積もりを依頼すれば、提案や価格の傾向がより立体的に見えてきて判断しやすくなるでしょう。
一方で、4社・5社以上に依頼すると、打ち合わせや見積もりの精査に手間と時間がかかりすぎてしまい、かえって混乱してしまうケースもあります。比較に必要な情報をしっかり集めつつ、負担を抑えたい方には「3社前後」がちょうどよい目安になります。
まずは住宅展示場の訪問や資料請求などを通じて気になる住宅会社をいくつかピックアップし、対応や提案の印象を見ながら、「信頼できそう」と感じた会社を2〜3社に絞り込んでいきましょう。
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相見積もりを取るベストなタイミング
「相見積もりを取ることの大切さはわかったけれど、いつ、どの段階で依頼すればいいの?」という疑問を抱く方も多いでしょう。
タイミングを間違えると、せっかくの比較も十分に活かせなかったり、見積もり内容にブレが出てしまったりすることがあります。注文住宅における相見積もりの適切な進め方と、検討段階ごとのポイントとしてご紹介します。
検討初期に概算見積もりを出してもらう
相見積もりの第一のステップは、希望条件がある程度固まった検討初期の段階での「概算見積もり」の取得です。
この時点では、まだ土地が決まっていなくても問題ありません。家族構成・おおよその間取り・予算・設備のイメージなどを共有することで、住宅会社からおおまかな費用感を提示してもらえます。
ただし、あまりに早すぎるタイミング、たとえば「家のイメージがまったく決まっていない」といった段階では、各社の見積もり条件がバラバラになり、比較が難しくなってしまいます。「こんな家が建てたい」という大枠が最低限決まってから見積もりを依頼するのが理想です。
この段階では気になった住宅会社を2〜3社に絞り、展示場の見学や個別相談を経て同じ条件で概算見積もりを依頼するのがスムーズです。
詳細見積もりは土地が決まったタイミングで2社程度に絞って比較する
本格的に見積もりを比較するのは、土地が決定し、間取りやプランが具体化してからです。このタイミングで出される「詳細見積もり」は、実際の建築費用にかなり近い内容となるため、ここでの比較こそが最も重要なポイントです。
土地の形状や法的規制によって必要な工事や設備が変わるため、土地が未定の状態では正確な見積もりが出せません。候補を最終的に2社程度に絞り込み、同じ土地条件・プランベースで詳細見積もりを依頼し、費用・仕様・保証内容などを比較しましょう。
見積もりを依頼する際は、各社に同じ条件を伝えることが比較の前提です。
たとえば「延床30坪程度・3LDK・太陽光は希望・予算は2,500万円以内」など、希望条件を明確に揃えて共有しましょう。
また「2週間後までに見積もりをいただきたい」といった提出期限を伝えておくと、検討するスケジュールも立てやすくなります。
\今、動くタイミング?/
4.注文住宅の相見積もりで失敗しないための注意点や比較のコツ
相見積もりは、注文住宅で後悔しない会社選びをするための有効な手段です。しかし、やり方を間違えると比較の軸がぶれてしまったり、トラブルの原因になることもあります。
ここでは、相見積もりを上手に活かすためのポイントを整理しておきましょう。
- 各社に同条件で依頼する
- 金額だけでなく、提案力・仕様・アフターサービスなども比較
- 相見積もりを取る目的を明確にしておく(値引き交渉のためだけではない)
- 施工エリア・会社規模なども考慮する
- 相見積もりを一切受けない会社もある
各社に同条件で依頼する
見積もりを比較するうえで最も大切なのは「条件をそろえて依頼すること」です。延床面積や間取り、設備のグレード、希望予算などが各社でバラバラだと、見積もりの内容や金額に差が出てしまい、正しい比較ができません。
途中で希望が変更になった場合も、すべての会社に同じ情報を伝えて見積もりを修正してもらうことで、公平な比較が可能になります。比較の目的は「正確な判断材料を揃えること」であり、そのためには情報の共有が欠かせません。
金額だけでなく、提案力・仕様・アフターサービスなども比較
見積もりを比べる際、つい「一番安い会社にしよう」と考えがちですが、注文住宅では価格だけで決めるのはリスクが高い選択であるといえます。間取り提案の内容や、担当者の対応、施工実績、保証・アフターサービスの体制など、総合的に比較する視点が必要です。
「安さ」だけで選んでしまうと、後になって「希望が反映されていなかった」「対応が不十分だった」といった不満が出ることも少なくありません。長く住む家だからこそ、信頼して任せられる会社かどうかも見極めましょう。
相見積もりを取る目的を明確にしておく
相見積もりというと「価格の比較」ばかりに目が向きがちですが、本来の目的は“最適な住宅会社を見極めること”にあります。
金額だけでなく、提案の質や担当者との相性、会社としてのスタンスなど、さまざまな面を比較検討することで、自分たちに合ったパートナーを見つけやすくなります。
「値引きしてもらうために相見積もりを取る」という姿勢が前面に出てしまうと、住宅会社との信頼関係を築きにくくなる可能性もあります。誠実なスタンスで各社と向き合いながら、自分たちにとってベストな選択を導き出す。それが、相見積もりを有効に活用するポイントです。
施工エリア・会社規模なども考慮する
見積もり内容だけでなく、その会社が自分たちの建築予定地に対応しているかどうかも要チェックです。また、施工体制や会社の規模・経営基盤の安定性なども、長く安心して暮らすうえでは重要な判断材料になります。
担当者が親身でも、そもそも施工エリア外だったり、アフターサービスに不安が残る体制だったりする場合は注意が必要です。住宅会社の全体像を冷静に見ることも忘れないようにしましょう。
相見積もりを一切受けない会社もある
すべての住宅会社が相見積もりを歓迎しているわけではありません。中には、「相見積もりはお受けしておりません」と明言している会社もあります。
こうした方針には、たとえば「本気度の高い相談に集中したい」「見積もりにかかる労力とコストを抑えたい」「営業効率を重視している」など、会社ごとにさまざまな理由が考えられます。無理に依頼をしても、納得のいく対応が得られにくいため、事前に確認しておくことが大切です。
気になる会社があれば、最初の問い合わせ時に「他社にも見積もりをお願いしていますが、ご対応いただけますか?」と率直に聞いてみるのが得策です。先に確認しておけば、行き違いや誤解によるトラブルも防ぎやすくなります。
\迷ったら、聞いてみよう!/
5.注文住宅の相見積もりでトラブルを避ける伝え方・断り方
相見積もりは、住宅会社を比較検討する上で有効な方法ですが、進め方を誤ると担当者との信頼関係にヒビが入ったり、思わぬトラブルを招くこともあります。
気持ちよく家づくりを進めるためにも、伝え方や断り方には一定のマナーが必要です。ここでは、相見積もりをスムーズかつ誠実に進めるためのポイントを紹介します。
- 相見積もりをすることを事前に伝える
- 誠実で丁寧な断り方を心がける
- 他社の建築プランは見せない
ポイントを押さえて正しく相見積もりを取りましょう。
相見積もりをすることを事前に伝える
相見積もりを依頼する際は、他社にも見積もりをお願いしていることをあらかじめ伝えておくのがベターです。
「必ず伝えなければいけない」というルールではありませんが、後から他社と比較していることが分かるよりも、最初に伝えておいた方が住宅会社側も納得して対応しやすくなります。
「他社とも比較しながら検討していますが、御社のご提案もぜひ拝見したいと思っています」といった形で伝えれば、角が立たず、誠実な印象を与えることができます。
誠実で丁寧な断り方を心がける
複数社から見積もりを取れば、当然ながら最終的に選ばれない会社も出てきます。
その際は、きちんとお断りの連絡を入れるのがマナーです。「フェードアウト」は絶対に避けたい行為です。
- 他社での契約を決めたこと
- 丁寧な対応や提案へのお礼
- 今後の連絡が不要である旨
設計や見積もりには多くの時間と労力がかかっています。そのことを踏まえたうえで、これらを簡潔に伝えればOKです。メールでの連絡でも問題ありませんし、営業担当者にとっても無駄な追客を減らせるため、むしろ助かる場合もあります。
また、他社の見積もりを使って無理な値引きを迫るような行為は避けましょう。誠実な対応が、家づくりの成功と信頼につながります。
他社の建築プランは見せない
複数の会社に見積もりを依頼する中で「他社はこういうプランを提案してきました」と言いたくなる場面もあるかもしれません。しかし、他社の提案図面や間取りを見せるのはNGです。
設計者や担当者は、施主のために真剣にプランを考えています。自分の考えた図面が、他社で参考にされたり流用されてしまうことは、信頼を損なうマナー違反と捉えられます。良好な関係を築くためにも、他社の提案内容を共有するのは避けましょう。
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6.まとめ
注文住宅は人生で一度の大きな買い物だからこそ、後悔しない会社選びがとても大切です。
相見積もりはその第一歩として有効な方法ですが、やり方を間違えると比較が難しくなったり、逆に迷いを深めてしまうこともあります。
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