「事前審査をしましょう!」と言われたのですが・・・
2023.10.23
2021.05.16
不動産会社や住宅会社に行くと「まずは、銀行に事前審査を出しましょう!」と言われ、事前審査ってそんなに早くからしないといけないのですか?と疑問に思われてのご相談がよくあります。
住宅ローンを利用するためには金融機関の審査に通る必要があります。ただ、ほとんどの人は住宅ローンの審査を受けた経験がなく、金融機関が何を審査しているのかよくわからないため「審査」という言葉を聞くと、漠然と不安を感じられる方はいらっしゃいます。
住宅ローンの金融機関の審査には、「事前審査(=仮審査)」と「本審査」があり、この両方に承認されて初めて住宅ローンの利用が可能になります。
なぜ、2回も審査をするのでしょうか?
住宅ローンは、購入した物件の登記を済ませてから、つまり自分の所有になってからの契約となります。その段階では、もうすでに物件の売買契約や工事請負契約は終わっている状況です。それなのに・・・そのときになって、住宅ローンの審査に通らなかった・・では、本人はもちろんのこと、不動産会社や住宅会社などにとって大きな痛手となることは誰にでも想像できると思います。
そのような事態を避けるために、本審査の前に事前審査によって先に確認を行い、家の購入を考えている人が、住宅ローンを組むための基準を満たしているかどうか?の確認を行います。
そうすれば、不動産会社も住宅会社も安心して家づくりの話を進めることができますよね。そう考えると、すぐに「事前審査をしましょう」と言われることも理解していただきやすいのではないでしょうか?
事前審査は、
なるべく手間を省きながら申込者の返済能力を短期間で判断することを目的としていて「融資できるかどうか」「いくらまでなら融資できるのか」が審査されます。
結果も、おおよそ3日~1週間で通知されます。
➢事前審査の結果は住宅ローンのご融資を確約するものではありません。
住宅ローンは借入額が高額になりますし返済期間も長期になります。
そこで、事前審査の後の本審査では「このまま本当に融資を進めてもいいのか」を慎重に審査されることになります。ですから、本審査の場合、提出書類も多くなりますし、審査にかかる時間も1週間~2週間程度はかかることになります。
⭐事前審査の際に必要な書類
・本人確認資料と印鑑
・収入を証明できる書類(源泉徴収票、確定申告書の控え)
・物件資料(土地の所在地の資料、建物の見積書・図面、中古物件の場合は登記簿謄本(登記事項証明書))
⭐手続きは
・自分で直接銀行の窓口で申し込む
・自分でネットで申し込む
・不動産会社や住宅会社に依頼する
また、事前審査は複数の金融機関に申し込むこともできます。
ただし、金融機関が※個人信用情報の照会を行いますので、一度に多くの金融機関の事前審査を申し込むと多くの個人信用情報の照会が行われることになり、その履歴が残るため、 審査にネガティブな影響を与えることも考えられます。事前審査は多くても3行程度にとどめておく方が賢明なのではないでしょうか。
※個人信用情報はCIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターの3つの機関で確認できます(情報開示には手数料が必要です)
ご参考までに、
民間の金融機関が住宅ローンの融資を行う際に考慮する項目のなかで、多くの金融機関が審査項目としているものを調査した結果です。国土交通省「令和元年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」
ちなみに事前審査の結果には有効期限があります。
フラット35の有効期限は1年
多くの金融機関は60日~180日程度
当然ですが、有効期限が過ぎれば1からやり直し(=再審査)となります。また、住宅ローンは担保物件の審査(評価)もありますので、いくら有効期限内でも物件が変わった場合は再審査となります。 物件の担保評価が変わるので同じ条件で通るとは限らないということです。
金融機関によって対応は異なりますので事前に確認するようにしてください。
家づくりをご検討の際はまず「家づくり学校」で基本的な知識を身に着け、信頼できる住宅会社を見定める方法を学びましょう!
家づくり学校でできること
- 家づくりで後悔しないための基本知識のレクチャー
- ムリのない予算を一緒に考え、お金の不安を解消
- お客様一人ひとりに合った住宅会社を紹介