土砂災害にあったときに使える「保険」はあるの?
2023.10.23
2021.07.10
天気予報によると今年の梅雨はそろそろ終わりが見えてきたようです。ですが、梅雨末期に発生することが多い豪雨による災害が、今年も各地で発生しています。
Q.豪雨による土砂災害で建物に被害があったとき「家の保険」は役に立つのでしょうか?
A.土砂災害に関しては「火災保険」の中の「水災」に加入していれば補償される可能性があります。
火災保険の水災は、どんな場合に補償されるの?
①洪水
台風、暴風雨などにより河川の水量が急激に増加して発生した洪水や、融雪による洪水での被害を補償してくれます。また、ゲリラ豪雨などにより排水が追い付かず床上浸水となった場合も補償してくれます。
②高潮
台風や発達した低気圧などにより海水面が普段より著しく上昇することにより、防波堤などを超えて海水が流れ込み、浸水被害に遭った場合に補償してくれます。
③土砂崩れ
大雨や集中豪雨などにより、山の斜面や崖などの土砂が崩れ落ちる被害を補償してくれます。川底の土砂や泥が一気に流される土石流も補償の対象です。
✅水災補償は、台風、暴風雨、豪雨等による洪水・融雪洪水・高潮・土砂崩れ・落石等の水による災害が原因で損害を受けた場合に受けられます。
保険金が支払われる要件としては、
〇床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水
〇再調達価額の30%以上の損害が発生した場合
再調達価額とは、保険の目的(建物や家財)と同等のものを新しく建築したり購入したりする際に必要となる金額のことです。保険会社によって「再取得価額」や「新価」、「保険価額」など呼び名が異なることがあります。
例えば、6月25日に発生した大阪西成区の家屋倒壊事故
原因がまだはっきりしていませんが、基礎部分の崩落が大雨が原因で起こったものなら「水災」の補償の対象となり保険金が支払われますが、一部言われているように工事が原因なら残念ながら補償の対象とはならない可能性があります。
「水災補償」こんな場合は、どうなの?
①記録的な大雨で、車が水没してしまった
自動車(マイカー)は家財に含まれないため、火災保険の水災では補償されません。任意の自動車保険に車両保険を付けていると補償されます。
②地震による津波や土砂崩れによる被害
津波も土砂崩れも水にかかわる自然災害ですが、地震が原因で起こる津波や土砂災害による家屋・家財の損害は火災保険の水災の補償対象ではありません。地震保険の対象となります。火災保険にセットして地震保険に加入する必要があります。
③集中豪雨のさなかに雨漏りがおこり、家具が台無しになった
火災保険では、雨の吹き込みや漏入による損害は補償の対象外です。火災保険は、偶発的・突発的な事故を補償の対象としています。そのため、一般的に建物の老朽化が原因で起こることが多い雨漏りは、事故とはみなされず補償の対象外となります。ただし、台風などによる強風で屋根が破損し、そこから雨漏りしたのであれば、火災保険の風災補償の対象となります。
実は火災保険は水災を外すとかなり保険料を抑えることができます。ですから、海や川が近くにないから水災補償は必要ないと考える方が意外に多いのです。ですが、こういった大雨による土砂災害も対象となることを考えれば、最近のように「過去に例を見ない豪雨」が頻繁に起こる状況を考えれば、水災の補償は検討する必要があるかもしれませんね。
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