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注文住宅の予算と費用

よくわかる「フラット35」金利

2023.10.23

今井 園美

今井 園美

よくわかる「フラット35」金利

4月になりましたね?
「フラット35」の4月の金利が発表されました。4月の最頻金利は「年1.37%」(借入期間が21年以上35年以下、融資率9割以下、新機構団信付きの場合)

3月の最頻金利が「年1.35%」でしたから、年0.02%上がったことになります。

2017年10月に新機構団信付きフラット35が開始されたときの金利が年1.36%でしたから、その時の水準に近い金利になったということですね。その後、2019年9月に過去最低の金利年1.11%にまで下がり、昨年一年間は年1.30%前後の金利でしたから、今年に入ってからは上昇傾向にあると言えるのではないでしょうか?

【フラット35】と言えば「ずっと安心、全期間固定金利の住宅ローン」

そもそも【フラット35】って、何?

【フラット35】は数ある住宅ローン商品の中の一つで、銀行と「住宅金融支援機構」がコラボレーションした住宅ローン商品です。

※「住宅金融支援機構」とは国土交通省と財務省が所管する独立行政法人です。

【フラット35】は「国」と「民間」がコラボして販売する住宅ローンなので、金利や事務手数料以外は、基本どの金融機関から借りても同じです。

それに対して、民間の金融機関が販売する住宅ローンは、各金融機関がそれぞれオリジナルで開発している住宅ローン商品なので、金融機関ごとに商品内容や利用条件、オプションサービスなどが異なります。

民間の金融機関とは、預金を取り扱う都市銀行・地方銀行、信託銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農協などや預金を取り扱わない保険会社、証券会社、ノンバンクなどをいいます。

フラット35の申込手続きは、取扱窓口になっている住宅金融支援機構と提携する銀行、信用金庫、モーゲージバンクなどで行います。

【フラット35】の金利は「全期間固定」です。

全期間固定金利型の住宅ローンは、借り入れから完済まで金利が変わりませんので毎月の返済額も完済までずっと一定です。そのため返済計画が立てやすい点がメリットといえます。

デメリットは、変動型よりも金利が高く設定されているケースが多い点です。また、変動型は、金利上昇のリスクがありますが、反対に金利が下がる可能性もあることに対して、固定金利型は、契約後の金利上昇のリスクはありませんが、金利が下がることもありません。

【フラット35】の金利は「毎月見直し」がされます。

固定金利型の住宅ローンの金利水準は「長期金利」に連動しやすい特徴があります。今年に入り約30年半ぶりの株高となったことで、長期金利が上昇傾向となっています。そのため、今年に入ってからのフラット35の毎月の金利の変化は同じ傾向が見受けられます。※代表的な長期金利の指標としては「10年物国債金利」があります。

じゃあ、早めに申し込んだ方がいいの?

【フラット35】の金利の設定時期は2つ

〇申込時金利(お申し込みいただいた時点での金利)
〇実行時金利(実際に融資が実行された時点での金利)

フラット35は「実行時金利」が適用されます。

実行時金利の場合、申込時点より金利が下がればいいのですが、申込時より金利が上昇して、資金計画に狂いが生じる可能性もでてきます。資金計画を立てるうえで重要なポイントですので、金利の動向に注意を払う必要があります。

ちなみに変動型の住宅ローンの金利は「短期金利」が基準となっており、短期金利の指標である「短期プライムレート」に連動して金利が決まることが一般的です。短期プライムレートは、日銀の政策金利にほぼ連動しています。たとえば金利が上昇していく過程では、長期金利が先行して上昇し、政策金利は遅行する傾向にあります。変動金利か固定金利を選ぶ際にはこの点も踏まえて考えてみていただきたいと思います。

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2010年に2級FP技能士、2013年に住宅ローンアドバイザーの資格を取得。得意分野は「住宅ローン」と「家計の見直し」です。2017年から家づくり学校にて、FP資格を生かした家づくりアドバイザーとしてお客様の家づくりをサポートしています。

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