家を建てたとき必要な「不動産登記」とは?
2023.10.25
2021.03.15
「不動産」とは、土地と建物のことを指します。その不動産を取得したときには、必ず「不動産登記」という手続きが必要になります。「登記」とは、不動産の現況(種類や構造など)、所有者などを帳簿に記すこと。取得した不動産を自分の財産だと第3者に主張するためには必須の手続きとなります。要は、取得した土地や建物が誰のものなのかをはっきりさせておかないと後々困ることになりかねないので、明確にしておきましょうということです。
新築した時に必要な「登記」とは?
建物表題登記
新築した建物の場合、申請しないと登記記録がない状態です。ですから、どのような建物であるか、誰が所有者であるかを申請し記録する必要があります。これが「建物表題登記」です。建物を新築したら、まず最初に行わなければならない登記です。
この「建物表題登記」は、一般的には土地家屋調査士さんにお願いすることが多いです。
※ここで要注意※
この登記は建築工事完了後一ヶ月以内にしなければならないという法律上の義務があります。
費用の目安としては、一般的な戸建で、土地家屋調査士に依頼した場合には6~10万円程度かかると言われています。
所有権保存登記
そして次に、この建物の所有者が自分であることを示す登記の申請をします。これが「所有権保存登記」です。新築の建物は、まだ誰も所有していない不動産ですから、新しく所有権の登記を行う必要があるのです。
この「所有権保存登記」は、一般的には司法書士さんにお願いすることになります。
費用としては、司法書士報酬+登録免許税(国税)+実費が必要となってきます。
住まいが自分のものだと証明できる所有権登記には「所有権移転登記」もあります。こちらは、既に登記がされている不動産の場合に行います。所有権が売主から買主に移ったことを明確にするためです。土地の購入や中古住宅を購入した場合には「所有権移転登記」を行うことになります。
抵当権設定登記
「抵当権」とは、住宅ローンが払えなくなった場合の担保として、金融機関が土地と建物にかける権利のことをいいます。家に抵当権を設定するということは、家を担保にするということなんです。新築するにあたって、金融機関から住宅ローンを借りるときは、抵当権の設定が必要となります。「抵当権」を設定することで、金融機関は、債務者(お客さま等)が住宅ローンの返済が滞り、返済が困難であると判断すると、所定の手続きのうえ、建物と土地を競売にかけることができます。この「抵当権」の設定を記載した登記のことを「抵当権設定登記」といいます。
金融機関の権利である抵当権の設定なので、銀行等がやってくれるのではないかと思われがちですが、そうではありません。一般的には司法書士さんにお願いすることになります。
そして、住宅ローンを完済した後には「抵当権抹消登記」を行う必要があります。住宅ローンを完済すると金融機関は抵当権を設定する必要がなくなりますから、不動産に設定されている抵当権を登記簿から抹消する手続きが必要となるのです。残念ながら「抵当権」は完済すれば自動的に削除されるというものではありません。
このような登記を自分で行うことは(本人申請)は、法的には問題はありません。ただし、金融機関や住宅会社(不動産屋)から承諾を得なければならないケースが多かったり、申請の為の添付書類等を作成したり揃えたりする必要がありますので、ご自身が土地家屋調査士や司法書士の資格、または同等の知識をもっていらっしゃるのでなければ、時間と労力を考えると代理申請をされることをおススメします。
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