「つなぎ融資」って、何?
2023.10.23
2021.03.10
住宅ローンを利用する場合、家が完成してから融資が始まるのが一般的です。ところが、注文住宅の場合は、建築にかかる費用を分割して支払うことが多く、住宅が完成する前(つまり、融資が始まる前)にまとまった金額のお金を用意する必要が出てきます。
(例)
注文住宅の工事代金2,000万円を以下の条件で支払う契約の場合
着工時に支払う「着工金」→工事金額の30% 2,000万円×30%=600万円
上棟時に支払う「中間金」→工事金額の30% 2,000万円×30%=600万円
合わせて1,200万円を、融資が始まる前に支払う必要があるのです。
ですが、このお金を「自己資金」で支払えるという方はそう多くはありません。では、どうやって支払うのか?「つなぎ融資」という一時的に立て替えてくれるローンで支払うことになります。つなぎ的な役割をするローンなのでこのように呼ばれています。
【つなぎ融資の仕組み】
住宅ローンを融資してくれる金融機関から融資をしてもらえる。
つなぎ融資の金利は2%~3%と一般の住宅ローンよりも割高。
住宅ローンの融資が実行されるまでの期間は、金利分のみを返済。融資が実行された段階で、つなぎ融資を一括返済する。
【土地を購入して注文住宅を建てた場合の融資の流れのイメージ】
金融機関によって異なることがありますので確認が必要です。
つなぎ融資を利用する場合の留意点
●金利が高い
●工期が延びれば利息が増える
つなぎ融資の利息の計算方法
利息=融資額×金利(年率)÷365日×融資日数
ここで注意が必要なのは融資日数です。
(例)
土地の購入費用:1,500万円(うち手付金150万円、残金1,350万円につなぎ融資を利用)
つなぎ融資金利:2.64%(年率)
つなぎ融資を利用して土地の決済を行った後、融資が実行されるまでの期間
〇180日(約6か月)の場合
利息 175,758円=1,350万円×2.64%÷365日×180日
〇210日(約7か月)の場合
利息 205,052円=1,350万円×2.64%÷365日×210日
つなぎ融資は金利が高いので、工期が延びればその分利息の負担が大きくなります。土地の決済につなぎ融資を利用された場合は特に注意が必要です。
●初回の融資時に事務手数料と収入印紙代の支払いが発生する
●つなぎ融資に対応していない金融機関がある
住宅ローンに関しては、ほとんどの銀行で対応していますが、つなぎ融資に関しては、すべての銀行で取り扱いがあるわけではありません。特に金利の低いネット銀行の場合、取り扱っていないケースがほとんどです。そのため、つなぎ融資を前提に住宅購入を考えている場合には、住宅ローンを選ぶ際に、つなぎ融資に対応できるかを確認して検討する必要があります。
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