住宅ローンの変動金利型とは?
2023.10.25
2018.10.08
今、住宅ローンで「変動金利型」を選ぶ人が増えています。
相談時にもよく訊かれます。
『変動金利の方が有利なのですか?固定金利の方が有利なのですか?』
残念ながら、この答えは計算しても判断できません。
なぜなら、変動金利型の住宅ローンの総返済額を正確に計算することは不可能だからです。
それこそタイムマシンにでも乗って、未来の住宅ローンの金利を確認するしか方法はありません。
そのため、
「変動金利」か「固定金利」かを選ぶには、それぞれの仕組みや特徴を知ることが大切になってきます。
今回は、特に分かりにくい「変動金利型」についてご説明します。
「変動金利型」の特徴としては、
①半年ごとに金利が見直される
②金利が変わったとしても、返済額は5年間固定されている
ここで疑問に思いませんか?
金利は半年ごとに見直されて変わるのに、返済額は5年間変わらない?じゃあ、何が変わるの?
実は、返済額は変わらなくても、金利が見直されたら、元金と金利の割合が見直されているということです。
例えば、
借入額 :2,500万円
返済期間 :35年
返済方法 :元利均等返済
金利 | 毎月返済額 | 元金 | 利息 |
借入当初、半年間 0.599% | 65,996円 | 53,517円 | 12,479円 |
借入から、半年後 0.699% | 65,966円 | 51,621円 | 14,375円 |
半年後に金利が上がっても、毎月の返済額は変わりません。
ただ、返済額が同じでも、元金の返済に回る金額が減り、利息の支払いに充てられている額が増えています。
仮に、更に半年後に金利が3.26%に引き上げられたら・・・かなり極端な例にはなりますが、
毎月返済額は、変わらず65,996円のまま、
そのうち元金の返済に回る金額は0円、つまり返済した65,996円全額が利息の支払いに充てられてしまい元金は1円も減らず、返済が後ろにずれこんでいくことになります。
もう一つ「変動金利型」の特徴には、
5年ごとに返済額を見直す際に、それまでの返済額の1.25倍までしか毎月返済額を上げないという「125%ルール」があります。
例えば、本来は金利が3.26%に引き上げられたら、毎月返済額は、98,879円になるはずです。
ところが「125%ルール」があるため、今までの毎月返済額65,996円の1.25倍までの82,495円、この金額が毎月の返済額となります。
「変動金利型」の場合、
返済額が急激に増加するリスクはありませんが、元金がなかなか減らないというリスクがあります。
急激に金利が上昇した場合などは利息額が毎回の返済額を超えてしまう「未払利息」が生じるリスクもあります。
変動金利型を選ぶのなら、常に金利の動向を確認する必要があります。また、金利が変わった時に元金の返済ペースがどうなるかを把握する必要もありますので、金融機関が半年ごとに送付する返済予定表などで確認をされると良いと思います。
借入時点では、固定金利と比べると適用金利が低いので、将来金利が上昇しても返済できる余裕がある人にとっては変動金利型の利用も選択肢となりますし、借入額が少ない方や短い期間で返済が可能な方も、金利上昇による支払額の増加分が比較的少なく済みますので検討の余地があるといえます。
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