ガルバリウム鋼板のメリット・デメリットを解説!
2024.01.17
2022.12.07
壁や屋根に使われることが多いガルバリウム鋼板。デザイン性も高く、ガルバリウムを標準仕様にしている住宅会社さんも増えてきたように思います。ガルバリウム鋼板を外壁や屋根に使いたいと思われている方、他の建材と迷われている方に向けて、詳しくご紹介いたします。
ガルバリウム鋼板って何?
ガルバリウム鋼板は、アルミニウム・亜鉛合金のめっき加工がされた鋼板です。ガルバリウム鋼板自体は非常に薄く、だいたい0.3mm~0.5mmくらいの厚みしかありません。だいたいどこのメーカーも芯材に硬質ウレタンフォームなどの断熱材を使用している印象です。
ちなみに、日本工業規格 (JIS) では、JIS G3321で規定されていますので、より詳しく知りたい方はこの数字で調べてみてください!
ガルバリウム鋼板の4つのメリット
|メリット① 重量が軽く耐震性が高い
屋根材において重量はとても大事です。なぜなら、重たいものが屋根にのっている方が、地震がきたときに大きく揺れてしまうからです。
揺れを抑えるためには荷重を最低限にした方がいいのですが、上記で説明した通り、ガルバリウム鋼板自体の薄さはたったの0.3mm~0.5mm程度でとっても軽いのが特徴です。だいたいどこのメーカーさんも㎡あたり約4kg~5kgで造っています。瓦が㎡あたり約50kgなので、なんと総重量は10分の1程度の差に。かなりの違いですね!
|メリット② 耐久性が良い
ガルバリウム鋼板は金属の上にさらにコーティング塗装もしているため、劣化のスピードがより一層ゆるやかになります。一般的に耐用年数は25~35年といわれており、定期的にメンテナンスをしてあげるともっと長く保たせることも可能だと思います。劣化を早める原因は釘や飛来物による穴や凹みからの錆びと言われていますので、定期的に屋根や壁をチェックしてもらい、そういった傷がないかをチェックしてもらいましょう!
|メリット③ 錆びにくい
金属でできているにもかかわらず、ガルバリウム鋼板は錆びにくいという特徴があります。ブリキやトタン屋根など、めっき鋼板の歴史は深いですが、金属の配合など研究に研究を重ねて生み出された亜鉛とアルミの良いトコどりをした合金はかなり錆びの浸蝕を遅らせるといいます。
経年劣化もありますし、絶対錆びないとは言えませんが、海が近い神戸市垂水区のエリアでもガルバリウムが錆びたという声はほとんど耳にしません。
|メリット④ オシャレ
鋼板部分が薄くエッジがきいているので、視覚的にとてもシャープに見えます。加工もしやすく、模様のパターンも非常にたくさんあります。太陽がキラッと反射するメタリックなのもかっこいいですし、質感は残しつつマットに仕上げたものもモダンなテイストでオシャレです。
ガルバリウム鋼板の3つのデメリット
|デメリット① 雨音が気になる
ガルバリウム鋼板に当たる雨の音が予想よりも大きかったという声をよく聞きます。断熱材を芯材としているため、ある程度音は吸収してくれるとは思うのですが、実際住まい手の声を聞くと「寝てると気になる」という意見を散見します。
特に勾配天井など、屋根の位置が低くなる設計をしたい場合は、屋根材の選定や間取りに気をつけてあげるといいかと思います。
|デメリット② キズ・凹みに弱い
とても頑丈なので、劣化によるひび割れやゆがみはほとんど生じないのですが、直接の衝撃には弱い特徴があります。
新築の場合一番気をつけないといけないタイミングはお引越しでしょうか。せっかく板金職人さんがキレイに施工しても、引っ越し時、荷物を開口部から入れようと思ったときに思わずガンッと。。あ、あり得る。。
日常生活の中で壁に衝撃がいくことは少ないとは思いますが、凹みにくい加工をした商品もあるので、心配な方は住宅会社さんと相談して商品を決めていってください!
|デメリット③ 価格が高め
原材料の高騰や輸送費などあらゆるものが値上げしている情勢ですので、材料費の方は一概に言えないのですが、施工費が他の建材に比べると高めに設定されていることが多いようです。少しでも傷つけたらアウトですし、他の金属製の建材と触れさせるのもアウトなので、窯業系のサイディングに比べて繊細に扱ってあげないといけません。
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まとめ
ガルバリウム鋼板は本当に人気の建材でメリットもたくさんありますが、メンテナンス不要ということはありません。確かに窯業系のサイディングに比べるとメンテナンスの頻度が少なくてすむかもしれませんが、屋根でいったら瓦には敵いませんし壁でいったらタイルの強度には敵わないと思います。(これらの素材も適度なメンテナンスは必要です)
個人的に一番大きいメリットは「耐震性が高い」ところにあると思っています。瓦とガルバリウムでは同じ間取りだとしても、素材が違うという点で、構造計算の結果が全く変わってきます。
今回はガルバリウム鋼板に着目してメリット・デメリットを解説してまいりましたが、他の素材にもそれぞれメリット・デメリットがあります。雨風から守る家の要となる素材ですから、妥協なく調べて選んでいきましょう!
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