徒然草からみる家づくりと現代に合わせた家づくりの比較
2023.09.17
2018.08.15
異常気象とも言われる平成最後の夏!熱中症に十分気を配り、はやめはやめの対策をしていきましょう。
これだけ気温が上がりますと、家の温熱環境を整えていないと夜もぐっすり眠れませんよね。とはいえ、夜通しクーラーをガンガンに効かせておくのも体がだるくなる原因に繋がります。
緑のカーテンや打ち水など、対策は数あれど、昔の家づくりの考えはどうだったのか今回は『徒然草』を元に見ていこうと思います。
兼好法師「夏あつい家はダメ。冬は…我慢する」
「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へがたき事なり。深き水は涼しげなし。浅くて流れたる、遥かにすずし。こまかなる物を見るに、遣戸は蔀(しとみ)の間よりも明し。天井の高きは、冬寒く、灯暗し。造作は、用なき所をつくりたる、見るも面白く、万の用にも立ちてよしとぞ、人の定めあひ侍りし。」
これを文学部出身の伊藤が意訳しますと、
「家づくりってのは夏を中心に考えるべき。冬は何とかなるでしょ。でも暑い家ってのは、我慢できない。水をとってみても、川底が見えるほうが涼しげでいいね。もっと細かいこというと、窓は大きい方が明るくていいけど、天井は高いと冬寒く感じちゃうからダメ。あとは、造作家具なんかは、ここにこだわる~?ってところにこだわりぬくと面白いし実はためになったりするんだよね。これが、私たちの総意です!」
吉田兼好が住んでいたところが京都ですから、夏は相当大変だったのでしょう…。冬を捨ててでも夏の住みやすさに全振りした家づくりは今でも根強く残っていますね。
今と昔は全く違う!!
今年の夏は、40℃を超える場所もあり、過去最強とも言われる夏です。昔から比べると平均気温が2℃近く上昇しています。原因としては、排気ガスであったりコンクリートの道路が増えたことが上げられるでしょう。とはいえ、昔と今ではもう一つ大きく違うところがあります。それはなにかというと、クーラーの有無です!
クーラー…文明の利器…使わない手はありません。今はヒートポンプ技術という効率的に熱交換できる技術が搭載されたエアコンが普及しておりますので省エネで使用することができます。
とはいえ、8畳用のエアコンが家に何台もあり、各部屋で稼働しているとどうしても電気代がかかってきます。そこで、高気密高断熱にこだわった高性能住宅が現代的家づくりの一つとして注目されています。
高気密高断熱にすると冷やした空気が家の外に出ないようなるため、効率的に家の中に空気を循環させることができるのです。
昔は、窓を開ける生活が主流でしたが、今はその生活が徐々に変わりつつあります。この動きを兼好法師が見たらどのように日記にしますかね?
家づくりに正解はありません。しっかり情報を入手して、ご自身の手で取捨選択していく必要があります。その情報集めの場として家づくり学校をご利用くださいませ。
このブログでも徒然なるままに、様々な情報を発信していきます♪