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住宅性能と住み心地

実は危険!結露対策をして家と体の健康を守ろう

2023.09.17

冬に起こりやすい結露。窓に付いた結露は掃除すれば済みますが、本当に怖いのは“目に見えない結露”。実は壁の中でも結露は起こっているんです。

知らないうちにあなたの家やご家族の健康を脅かしているかもしれない結露。今回はそんな結露について、危険性や対策方法をまとめました!

 

結露とは

結露と聞いて一番想像しやすいのは、冬、窓ガラス一面に水滴がついている状態ではないでしょうか。これは、室内の暖かい空気が外気によって冷たくなったガラスやサッシに触れて冷やされ、空気中の水蒸気が水滴に変わったものです。

このように、窓や壁の表面に発生する結露のことを表面結露といい、そのまま放っておくと、水滴にカビが発生し、木材の腐朽、金属の錆びなども発生させます。

しかし、それ以上に厄介なのが、壁の中で起こる壁内結露というもの。これは普段目に見えない部分です。

水蒸気を含んだ暖かい空気が外気に向かう途中、壁の中で温度が下がって結露します。暖かい室内の空気が壁の中を通る際、冷たい外壁材の内側で冷やされて結露してしまうのです。

壁の中にある断熱材が水分を含むと断熱性能は当然低下します。また、腐朽菌が発生して壁内の柱や土台を腐らせるなどするため、構造の強度が失われ、安全性も脅かされます。見えない壁内部の結露は目に見えないけれど非常に危険なんです。

 

結露はなぜ発生する?

では、そもそも結露はなぜ発生するのでしょうか。空気は温度が高いほど、水蒸気を多く含むことができます。反対に、温度が下がるほど、抱えておける水蒸気の量も減ってしまいます。
冬は寒いので、暖房などを使って部屋の空気を温かくしますよね。でも、外気温は当然低いまま。

外気に晒されて冷たいままの窓に室内の温かい空気がぶつかると、空気が抱えておける水蒸気の量が一気に下がり、溢れてしまった水蒸気が水滴となって結露が発生するという仕組みなんです。

しかし、現在では「高気密・高断熱」住宅の登場により、結露が発生しにくい家を実現できるようになりました。これについては、後述する「結露を防ぐには」の項目をご覧ください。

 

結露がよくない理由

そもそも、結露がよくない理由はどこにあるのでしょうか。

窓が結露すると、水滴によりカビが発生します。そしてカビを食べるダニが増殖、カビの胞子やダニのフンなどがハウスダストとなり、喘息やアレルギー症状など、住む人の健康被害を引き起こします。

しかし、窓の結露のように目に見えるものよりも、壁内の目に見えない結露のほうが危険です。

壁内結露により壁の中にある断熱材や木材が腐ると、家の快適性はもちろん、安全性も脅かされるからです。

 

結露を防ぐには

結露が発生する理由、結露のデメリットについて説明してきました。結露を発生させないことが、家を長持ちさせること、また住まい手が健康に暮らしていくことに繋がるとお分かりいただけたのではないでしょうか。

では、結露を防ぐ家とはどのような家なのでしょうか。「結露はなぜ発生する?」の項目でも少し触れましたが、重要なのは「高気密・高断熱」です。

高気密・高断熱で根本的に防ぐ!

高気密とは

気密というのは、密閉した場所から気体が出入りする隙間をなくす、ということ。高気密(気密性が高い)=隙間が少ない、ということになります。

高断熱とは

断熱とは、文字通り「熱を遮断する」ということ。具体的には、外壁や窓など、外気に触れる部分から寒さや暑さの影響を受けないように、断熱材や断熱・遮熱性能の高い窓を使用するなどします。

気密性を高めれば、隙間から外気が入ったり室内の空気が流出したりするのを防ぐことができ、結露の原因となる室内と屋外の温度差の発生を抑制します。また、高い断熱性により外気温に左右されずに室内の温度を快適に保つことができるようになります。

さらに、気密・断熱性が高いと、きちんと室内の換気を行うことができるので、結露の原因となる水蒸気を取り除くことができます。
そのため、高気密・高断熱住宅は結露を防ぐことができるのです。

高気密・高断熱住宅についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。→高気密・高断熱で身体に負担のない家づくり

日常生活で防ぐ!

一方、普段の生活で実践できる対策もあります。
カビを吸い込む原因となるのは高温多湿な環境、またエアコンからのカビ感染。
エアコンはこまめに掃除をするように心掛け、エアコンをつけた最初の10分はしっかり換気をするなどし、エアコンからの感染を防ぎましょう。

冬場の必須アイテム・加湿器も、過剰に使用するとカビの原因となりますので、換気を忘れず、部屋の空気を循環させる事が大切です。一方、梅雨などの湿気の多い時期には除湿機が大活躍ですが、除湿機自体にもカビが繁殖しますので、こまめに清掃して繁殖を防ぐよう心掛けましょう。

晴れた日には必ず換気をし、家の中の空気を循環させ、カビの大好きな湿気を解消するのもオススメの対策です。

 

結露対策で長く安心して住める家に

いかがでしたか?
窓が結露する表面結露については知っていたけれど、壁の中も結露していたとは知らなかった…という声も聞きます。

しかし、知ってさえいれば、対策の取りようはあるものです。これから家を建てる方は、ぜひ結露対策をしっかり行って、長く安心して住めるお家を目指しましょう。

家づくり学校では、今回の結露のお話なども含め、長く安心して暮らせるお家を建てるためのノウハウをレクチャーしています。

お子様連れや奥様だけ、ご主人だけでのご参加ももちろん大丈夫。漠然とした不安がある方や家づくりの進め方が分からない方も、ぜひ個別相談(無料)にお越しください。→個別相談の流れはこちらから。

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