事前審査をする銀行を選ぶ時の留意点
2023.10.25
2022.06.09
住宅ローンを利用するためには金融機関の「事前審査(=仮審査)」と「本審査」の両方の承認が必要となります。当たり前ですが事前審査に通って、初めて本審査に臨めるのです。
✅住宅ローンの審査基準は金融機関によって異なります。
※フラット35はさまざまな金融機関で利用でき、金融機関が違っても、審査の内容や基準が異なるということはありません。
そのため、同じ条件でローン審査の申し込みをした場合でも、承認の可否判断が異なったり、借入できる限度額が違ったりすることがあるのです。
✅事前審査も本審査も、基本的には複数の金融機関に申請できる
複数申請のメリットは?
複数の住宅ローンを比較・検討することで、より自分に合ったものを選ぶことができる
事前審査には通過したものの本審査で落ちてしまった、あるいは希望額を満額借り入れできなかった等のリスクを分散させることができる
複数申請のデメリットは?
ローンを申し込んだ場合、その情報は一定期間、個人情報照会機関に履歴が残ります。あまりに多くの金融機関に申し込むと、本当にその金融機関で住宅ローンを組みたいのかわからないと判断され、ネガティブな影響を与えてしまう可能性も考えられます。
✅優先順位を考え、厳選して申し込む
⭐事前審査は3社まで
⭐本審査は本命の1社、もしくは優先度の高い2社まで
そうなってくると「事前審査」をどこの銀行でするのか?慎重に選びたいですよね。
金融機関選びのポイント
⭐金利から考える
変動金利にするのか?固定金利にするのか?あるいは金利ミックス型を選ぶのか?
金融機関によって得意とする金利タイプが違うため、金利タイプを決めることは金融機関選びでは重要なポイントになってきます。
金利は低い方がお得?
低い金利は魅力的ですよね?でも、低金利の多くは、返済中に金利が変わる「変動金利型」「固定期間選択型」です。返済中に金利が上がれば、返済額も増えてしまうというデメリットを理解して選ぶことが重要です。
金利・返済額が変わらないのは安心?
初めから終わりまで金利が固定されていると、計画的に返済ができるため安心ですよね。でも、全期間固定金利の場合、当初の金利が高めに設定してあります。
⭐金利で選ぶ時、ここに注意
多くの金融機関では、金利が確定するのは、申込の時ではなく融資が実行された時になります。ですから、審査をするために申し込みをしたときの金利がそのまま適用されるわけではないということです。
今年に入って「固定金利型」の金利は上昇傾向にあります。固定金利の代表格「フラット35」の金利を見てみると、2022年1月は1.30%だったのが、2022年6月の今、金利は1.49%になっています。
仮に返済期間35年間・元利均等返済で、4,000万円借り入れた場合
金利が1.30%→毎月の返済額は、118,592円
金利が1.49%→毎月の返済額は、122,277円
ただ金利が違うというだけで、毎月の返済額は3,685円増えます。年間で考えると44,220円、35年後には約154万円の差になってきます。
注文住宅の場合、家が完成してからの融資実行となりますので、申込から実行まで6か月以上かかることはよくあります。つまり、この間に金利が変わる可能性があるということをしっかりと認識しておく必要があります。
中には、申込時の金利か、融資実行時の金利か、どちらか低い方の金利を選べる金融機関もあります。それであれば、申込をした時の金利より高くなる心配をする必要はありません。このように金利が確定するタイミングがいつなのか?この点も、金融機関選択のポイントといえそうです。
正直、金融機関選びに正解はありません。借入条件がいい銀行は審査基準が厳しかったりと、それぞれにメリット・デメリットがあります。それらを理解して選ぶことが重要です。
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