変動金利のリスク「未払利息」とは?
2023.10.23
2020.08.28
今、住宅ローンを利用される方の約6割の方が、金利が低い「変動金利型」を選ばれています。この変動金利には「未払利息」というリスクがあることをご存じですか?
変動金利型の特徴
・金利は半年に1回見直される。
・返済額は5年に1回見直され、その変動幅はそれまでの返済額の1.25倍までとしていることが多い。
・金利が上昇すると元金(借入残高)が減らないリスクがある。
・利息の割合が増え、利息額が毎回の返済額を超えてしまう場合には「未払利息」が発生する。
未払利息が発生すると、この間は元金を減らすことができなくなりますので、その後の返済計画に大きな支障をきたす恐れがあります。
未払利息のシミュレーションをしてみますね。
●借入額 3,000万円、借入期間 35年、元利均等返済
金利
1年目 0.5%
2年目 1.5%
3年目 2.5%
4年目 3.0%
5年目 3.5%
5年間は毎月の返済額が変わらないため、金利の上昇により「計算上の利息額」が「毎月の返済額」を上回り「未払利息」が発生しています。未払利息が発生している期間は、毎月返済額がすべて利息に充当されるので、元金残高(借入残高)は一切減りません。
この未払利息は、将来的に返済しなければならない「債務」です。そのときに口座から引き落としがされなかったからといって、支払いが免除されるわけではありません。
解消方法としては、以下のような方法があります。
①分割返済による解消
毎月の返済額に加算して解消する方法
②一括返済による解消
未払利息の合計額を一括返済して支払う。例えば、最終回返済時に一括解消する方法
③元金・利息に優先した解消
返済予定表通りの額を継続して支払うことになるが、その内訳は毎回の元金・利息に優先して未払利息をあてる方法。
変動金利を検討する場合は、この「未払利息」というリスクがあることを十分に理解したうえで判断するようにしてくださいね。
ちなみに、未払利息が発生するのは「元利均等返済」の場合です。また、変動金利型の商品の中には、半年ごとに適用金利を見直す際に、返済額も見直すという商品もあります。この商品の場合、変動幅に1.25倍までという上限を設けていないため、未払利息が発生することはありませんが、金利上昇により大幅な返済額アップというリスクがありますので、こちらも注意が必要です。
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