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注文住宅の基本知識

【雑学】建築用語が由来の言葉、実はたくさんあるんです!

2022.09.26

【雑学】建築用語が由来の言葉、実はたくさんあるんです!

私たちが普段使っている言葉の中には建築用語が由来の言葉がたくさんあることをご存知ですか?調べてみると意外な言葉が建築に由来があって面白かったので、皆さんにもいくつかご紹介したいと思います。

「建築」の語源と定義について

★「建築」の語源

「建築」という言葉は日本で生まれたものではなく、明治時代に開国した際に入ってきた言葉だと言われています。「建築」は英語で「Architecture(アーキテクチャ)」、当時は「造家」と訳されていたそうですが、時代や文化が移り変わり現在では「建築」が定着しています。

また、英語の「Architecture」は古代ギリシア語の「アルキテクトーン」という言葉からきており、この言葉がラテン語・フランス語を経由し、「建築家(Architect)+もの(ure)=建築家の製作物(Architecture)」が語源になっているとも言われています。※諸説あります

★「建築」の定義

建築基準法2条13号により、建築とは「建築物を新築し、増築し、改築し、または移転すること」と定義されています。「建築物」には住宅だけではなくビルやマンション、敷地内にある門や塀なども含まれます。

「建築」と「建設」の違いとは?

「○○建設」という会社名や「建設業者」という言葉を耳にしたことはありませんか?「建築」と「建設」は似た意味で使われることも多いですが、定義は少し異なります。

「建築」は先ほど書いた通り「建築物を新築し、増築し、改築し、または移転すること」を指しますが、「建設」は「建築」だけでなく建築工事の過程で必要となる土木工事業や電気工事業、造園工事業など、その他の業種も含むため、より広義的な意味で使われています。

「建築」は「建設」に含まれる業種というわけですね(下図参照)。

建築用語が由来になっている言葉

【いの一番(いのいちばん)】

【意味】一番目。最初に。真っ先に。

【語源】柱の番号が語源。昔は家の図面で柱の位置を示すのに、縦方向は「い、ろ、は、に…」、横方向は「一、二、三、四…」と符号を付けていました。その一番最初の符号(柱)が「『い』の『一』番」だったことからこの言葉が生まれました。

【釘を刺す(くぎをさす)】

【意味】念を押す。

【語源】古来、日本建築は釘を使わず、ほぞと穴を組み合わせたくさびを入れて固定していましたが、いつしか念のために釘を打つようになり、江戸時代から念を押す意味として使われ始めました。

【几帳面(きちょうめん)】

【意味】真面目。正確な。規則正しい。

【語源】几帳とは、間仕切り用の布製屏風のこと。その几帳を支える柱には細かい面取りや刻みが入っており、この面を「几帳面」と言い正確な技術が必要とされたため、今日のような意味合いで使われるようになりました。

【建前(たてまえ)】

【意味】表立った指針。

【語源】柱や梁など主な骨格を組み立てる上棟式のことを大工さんは「建前」と呼びます。大工さんは建前が済めば大体どの様な家が建つのかが分かるため、建前は表立った指針を意味するようになりました。

【結構(けっこう)】

【意味】欠点がないさま。満足なさま。

【語源】中国が語源で、建物の組み立て具合を指す言葉。この言葉が入ってきた当初は中国と同様で、建造物の構造が素晴らしいことを褒めるときに、「見事な結構だ。」という風に使われていました。それがだんだん短縮され、「結構」というだけで素晴らしいことを意味するようになりました。

【卯達があがらない(うだつがあがらない)】

【意味】地位、生活が良くならない。ぱっとしないさま。

【語源】卯達とは屋根に付いた小さな壁のことで、隣家との境界に防火壁として取り付けられたもの。卯達を付けるのは大変高価なので、後に自分の財力をアピールする装飾的意味合いが強くなり、競い合うように造られるようになりました。そのため、現在では生活や地位が良くならないという意味で使われるようになりました。

【しのぎを削る(しのぎをけずる)】

【意味】互角に戦う。

【語源】しのぎとは、棟木を屋根の勾配に合わせて山形に削ることを言います。しのぎ状に削る時、片方を削りすぎると反対側も削って調整しなければならないので、これが転じて互角に戦うという意味になりました。

【蔑む(さげすむ)】

【意味】人を見下す。軽蔑する。

【語源】今でも柱のなどの傾きを見るために、おもりを付けた墨縄(すみなわ)を下げて傾きを調べていますが、これを下墨(さげすみ)と言い、転じて人を見下すという意味にも使われるようになりました。後に下墨を動詞化した「下墨む」に「蔑む」という文字が使われるようになりました。

【羽目をはずす(はめをはずす)】

【意味】調子に乗りすぎて度を超すこと。

【語源】羽目とは板を綺麗に並べて張ること、または綺麗に引っ張ったもののこと。この羽目をはずすことは余程のこと⇒度を超すことから、今日の意味合いで使われるようになりました。

建築用語が由来になっている言葉はまだまだたくさんありますが、今日はここまで!!

いかがだったでしょうか?日本古来の家の建築方法や、使われていた用語、物、時代背景なども色濃く反映されていますよね!風刺的な意味合いの言葉も多い印象です。興味のある方は他にもどんな言葉が建築用語に由来があるのかぜひ調べてみてください。意外な発見があって面白いかも!?

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