アドバイザーのマイホーム計画【第16話】土地に関する問題噴出!
2023.09.16
2020.06.15
所有地にお家を建てる場合、どこに住むか?などの土地選びや契約・購入に時間を割かれることはありません。その点、住宅会社を決めておけばすぐ着工に取り掛かれ、引き渡しまでの時間を短くできるという利点があります。
ですが、それは所有地が特に何も問題が無かった場合の話・・・例えば「農地登記している土地に家を建てたい」という事であれば、『農地転用』をする必要があります。行政に開発許可申請を通し、宅地に転用するまでも約1年~1年半は時間がかかってしまうものです。ですので、分譲地を購入するよりも所有地での建築の方が、結果的に時間が掛かってしまった!というケースはよくあります。
そして、我が家の建築地は実家の隣接地で宅地登録はされていたものの、残念ながら沢山の問題を抱えた所有地でした?
その問題を一つ一つクリアするため、大幅なスケジュール変更を余儀なくされたのです・・・その問題の一部ですがどんな事だったのかをご説明します。
アドバイザー藤井のマイホームストーリー。第15話はコチラから↓
問題その1 分筆登記で土地を分割するには?
住宅を建設するにあたり、新たな住所を取得したいと考えています。土地自体は母屋の敷地の一部として登記されていますので、分筆登記をすることで土地の住所・地番などの住居表示が変更されます。
ですが、分筆をするにもネックになったのが接道義務です。建築基準法では、家を建てるための土地には接道義務があり、4m幅以上の道路に2m以上接していなければなりません。これは防災面から、消防車が入れるような道路が整った街づくりをするためです。
我が家の建築地は1本だけ道路に接しているのですが、その前面道路は4m幅に満たない私道です。幸い母屋の敷地が公道に面しており、その道路まで「敷地延長」し旗竿地の形状で分筆登記を行う案でまとまりました!
旗竿地とは道路(公道)に接する出入口部分が細い通路上の敷地になっていて、奥に家の敷地がある形状の土地のことを言います。竿につけた旗のような形状をしているため、旗竿地と呼ばれています。
都会ではよくある地形ですが、田舎でそれが必要となるとは思ってもいませんでした(笑)
図にするとこの様な形状です☟☟☟
三角形だった土地が更に変形し旗竿地になりましたが、ようやく建築基準をクリアしお家が建てられる土地になったのです。
問題その2 登記簿と実測に大きなズレが…
「土地面積を測量しましょう」と、なった段階で登記簿上と実際の面積にズレがあると指摘を受けました。母屋を建て替えたのは約30年前。その時にも測量したはずですが、どうやら精度よく測量した訳ではなさそうです。
今はドローンなど駆使し、最新の測量機器で測り精密なデータを出していきます。
改めて正しく測量した面積で登記修正を行い完了です!
問題その3 隣地境界線確定 お隣さんと連絡取れず!?
測量が終わり次は隣地境界線の確定作業ですが、これにも意外に時間が掛かってしまったのです。
隣地境界線とは、お隣の土地との境目がどこなのかを正確にするため、境界点に埋設した杭や鋲などの境界標を結んだ線を図面にしたものです。土地の境界が曖昧になっていると、お隣さんとのトラブルに発展するケースがあったりします。そうならないために、隣人立会いのもと境界を確認します。
我が家の土地は2軒のお隣さんの土地と接しており、三者の土地所有者と土地家屋調査士で、境界立ち会いに臨む必要がありました。
ですが、どうやら1軒のお隣さんのお家は空き家となっており、誰も住んでいないとのこと!土地家屋調査士さんに説明し管理者探しからスタートです。その後、管理者が判明したと報告を受けましたが、全く連絡が取れない状況が2か月程続くのです?
「これは困った」待ちに待った頃ようやく管理者の方から連絡があり、隣地境界線の確定作業を進めることができました!
実は、もっと時間と手間がかかってしまった問題も他にありました。詳細までは書けませんが、この様な行政等への申請や更新といった事は、土地や家づくりのプロでないと分からない内容がたくさんあります。そして、所有地と言えども着工までの準備に時間が掛かってしまうこともあるのだと、身をもって経験しました?
「所有の土地に家を建てるなら、そんなに時間はかからないでしょ」と、短いスケジュールで考えている方、意外とそうならない事もありますよ!注意してくださいね!
そして、ゆっくり時間をかけて失敗しない家づくりを目指すのも楽しいですよ♪
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