聞き心地の良い言葉にご用心!最高等級?北海道基準?
2023.09.19
2022.12.14
自分より知識がある人の言葉はとても有難く、参考にすることでより良い選択ができることもありますが、逆に上手くその言葉に乗せられて、自分が思い描いていなかった選択をしてしまうこともあります。住宅業界で飛び交う”聞き心地の良い言葉”を例に挙げます。
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これは以前にもブログに書きましたが、人生最大の買い物である住宅購入において、とても響きが良く、ついその話に乗ってしまう人が多発しています。
「聞き心地の良い言葉」の筆頭とも言えます。本当に価値ある買い物なのか、総合的な判断が必要です。
高気密・高断熱
住宅会社から「うちの家は高気密・高断熱です」と言われただけで、鵜呑みしてしまってはいけません。何を基準に高気密・高断熱なのかを確認してください。
例えば気密性について。C値という専門用語をご存じでしょうか?簡単に言えば、建築した家の隙間がどれぐらいあるのかを客観的に数値化したものです。
このC値、一応計算式も存在しますが、計算で正確な値は出ません。「気密測定」を実施して、初めて正確なC値が出ることを知っておきましょう。更に、同じ住宅会社の家でも、毎回一定の数値が必ず出るわけではありません。
- 測定はしていないが高気密です
- 測定しなくても高気密です
- 全棟測定はしていないが、過去測定した家ではC値が0.8でした
- 北海道基準のC値は2以下。うちの会社のC値は1.5程度です・・・
このような言い方でも、C値や気密測定の意味や存在が解っていなければ、「この会社の家は大丈夫!」と思ってしまうのが素人さんであり、それは仕方のないことだと思います。ちなみに「北海道基準のC値=2」は、一昔前の基準値です。
最高等級の断熱性能・・・
これも最近よく目にする表現ですが、何を示すのかによって全く性能は異なります。
例えば「省エネ基準」という基準はご存じですか?
簡単に言うと、住宅の外壁や窓などの断熱性に加え、住宅設備の性能や省エネ性を総合的に評価する基準のこと。客観的に「断熱等性能等級」という等級でそのレベルを示しています。
- 等級4:平成28年省エネ基準(平成11年制定)
- 等級3:平成4年省エネ基準
- 等級2:昭和55年省エネ基準
- 等級1:無断熱
ちなみに「等級4」は2025年から義務化となる性能基準です。2025年の義務化が始まるまでは、「等級4」の家を建てている住宅会社にとっては”最高等級の家です”と言える状況かもしれません。
しかし、2025年になった段階で、「等級4」は”最低等級の家”になります。困ったことに、等級4以上の家は既にこの世の中に存在しています。
- 等級7:HEAT20 G3相当(2022年10月~)
- 等級6:HEAT20 G2相当(2022年10月~)
- 等級5:ZEH基準相当(2022年4月~)
正式に新設されたのは2022年からですが、それ以前から等級5~7レベルの家づくりをしている住宅会社は存在します。今どき「省エネ基準最高等級4」と言っている住宅会社に、あなたの大切な家づくりを任せても大丈夫でしょうか?
「大丈夫じゃない!」とは言いません。ちゃんとその言葉の意味を理解し、先を見据えた家づくりを考えた上で結論を出すべきではないでしょうか?
このように、嘘ではないけど・・・という言葉の妙が、この世の中には沢山あります。その意味や価値を見抜ける程度の知識は、家づくりにとって必須だと思ってください。
家は人生で一番の大きな買い物で、決して失敗や後悔はできません。
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