【住宅省エネ2024キャンペーン】リフォームで使える補助金を解説
2024.07.17
2024.01.15
「住宅省エネ2024キャンペーン」とは、経済産業省、国土交通省、環境省の3省連携による、住宅の省エネ化を支援する補助制度です。交付受付の開始は3月中下旬を予定していますが、国土交通省より公式HPがオープンしており、詳細を確認することができます。
3つの事業はそれぞれ独立した補助金事業ではありますが、併用でき、さらにワンストップ申請(※)が可能。ひとつの契約に基づくリフォーム工事についての情報がまとめて登録されるため、もっとも有利な補助額になるように工事が割り振りされ、取りこぼしなく補助金を受け取ることができます。
これらの補助金を上手に活用してお得にリフォームを進めていきましょう。
※ワンストップ申請とは?・・・住宅省エネ2024キャンペーンに参加する事業に補助対象が混在するリフォームを行った場合、申請手続きを容易にするため、4事業共通の入力フォームから申請することをいいます。
子育てエコホーム支援事業(国土交通省)とは?
子育てエコホーム支援事業の目的とは?
エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯などによる省エネ投資の下支えを行い、2050年のカーボンニュートラルの実現を図ることを目的とした事業です。
子育てエコホーム支援事業の対象工事は?
いずれか必須の工事内容(省エネに関する工事)
①開口部の断熱改修
②外壁、屋根、天井または床の断熱改修
③エコ住宅設備の設置
任意の工事内容(①~③のいずれかと同時に行う場合のみ補助対象)
④子育て対応改修
⑤防災性向上改修
⑥バリアフリー改修
⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
⑧リフォーム瑕疵保険等への加入
※「先進的窓リノベ2024事業」「給湯省エネ2024事業」または「賃貸集合給湯省エネ2024事業」において交付決定を受ける場合は、①~③に該当する工事を含んでいるものとして取り扱います。
子育てエコホーム支援事業の補助額は?
世帯の属性と既存住宅の購入や長期優良住宅の有無によって上限補助額が異なります。
1申請あたり①~⑧の合計補助額が5万円以上で申請可能となります。
※① 売買契約額が100万円(税込)以上であることが条件です。
※② 自ら居住する住宅でリフォーム工事を行う場合に限ります。
※③「子育て世帯」と「若者夫婦世帯」とは下記の世帯をさします。
「子育て世帯」
申請時点において2005年4月2日以降(2024年3月末までに工事着工する場合は2004年4月2日以降)に出生した子を有する世帯
「若者夫婦世帯」
申請時点において夫婦で、いずれかが1983年4月2日以降(2024年3月末までに工事着工する場合は1982年4月2日以降)に生まれた世帯
子育てエコホーム支援事業の対象者は?
2023年11月2日以降に「リフォーム工事」に着手し、申請した方です。
子育てエコホーム支援事業の受付期間は?
2024年3月中下旬~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで)
詳細は、公式HPよりご確認ください。「子育てエコホーム支援事業」
先進的窓リノベ事業(環境省)とは?
先進的窓リノベ事業の目的とは?
断熱窓への改修を促進し既存住宅の省エネ化を促すことで、エネルギー費用負担の軽減、健康で快適なくらしの実現及び家庭からのCO2排出削減に貢献するとともに、断熱窓の生産効率向上による関連産業の競争力強化と成長を実現させることを目的とする事業です。
先進的窓リノベ事業の対象工事は?
住宅所有者等がリフォーム事業者に工事を発注して実施する断熱窓への改修工事
ガラス交換/内窓設置/外窓交換(カバー工法・ほつり工法)/ドア交換※(カバー工法・ほつり工法)
※ドア交換のみの改修は補助対象外です。窓の改修と同一契約の場合のみ、高性能なドア改修も補助対象となります。
先進的窓リノベ事業の補助額は?
住宅の建て方、設置する窓の性能と大きさ※、設置方法に応じて改修費用の1/2相当を定額補助。
1申請あたりの合計補助額が5万円以上で申請可能となります。
※性能区分とサイズに関しては、対象製品に対してメーカーが発行する「性能証明書」に記入されています。
定額となる補助額の一覧は、公式HP「先進的窓リノベ2024事業」内の対象工事の詳細にてご確認ください。ここでは一例をあげてみます。
ガラス交換時のガラス1枚あたりの補助額
先進的窓リノベ事業の補助額の上限は?
200万円/戸
先進的窓リノベ事業の対象者は?
2023年11月2日以降に対象工事に着手したものが対象となります。
(リフォームで先進的窓リノベ事業を申請する場合の着手は、断熱窓への改修を含むリフォーム工事全体をいいます)
先進的窓リノベ事業の受付期間は?
令和6年3月中下旬~予算上限に達するまで(遅くとも令和6年12月31日まで)
詳細は、公式HPよりご確認ください。「先進的窓リノベ2024事業」
給湯省エネ事業(経済産業省)とは?
給湯省エネ事業の目的とは?
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、高効率給湯器の導入支援を行い、その普及拡大により、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。
給湯省エネ事業の対象工事は?
消費者等に対し、家庭でのエネルギー消費量を削減するために必要な高効率給湯器の導入に係る費用
リースの利用も対象です。
給湯省エネ事業の補助額は?
①ヒートポンプ給湯器…最大13万円/台
②ハイブリッド給湯器…最大15万円/台
③家庭用燃料電池…最大20万円/台
※いずれも省エネ法に基づくトップランナー制度における省エネ基準を満たすもの等に限ります
給湯省エネ事業の対象者は?
2023年11月2日以降に着工し、申請した方が対象です。
(リフォームで給湯省エネ事業を申請する場合の着工日は「給湯器の設置開始日」をさします)
給湯省エネ事業の受付期間は?
令和6年3月中下旬~予算上限に達するまで(遅くとも令和6年12月31日まで)
詳細は、公式HPよりご確認ください。「給湯省エネ2024事業」
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賃貸集合給湯省エネ事業(経済産業省)とは?
こちらは、事業名の通り「賃貸集合住宅」を対象としたものであるため、新築住宅、戸建賃貸、分譲住宅でのリフォーム工事は対象になりません。
賃貸集合給湯省エネ事業の目的とは?
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、特に賃貸集合住宅に対する小型の省エネ型給湯器の導入支援を行うことによりその普及拡大を図り、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。
賃貸集合給湯省エネ事業の対象工事は?
対象となる既存賃貸集合住宅の1棟あたり賃貸住戸2戸以上(賃貸住戸数が10戸未満の賃貸集合住宅は1戸以上)の住戸について、従来型給湯器を、補助対象である小型の省エネ型給湯器(エコジョーズ/エコフィール)に交換する工事。リースの利用も対象です。
賃貸集合給湯省エネ事業の補助額は?
①エコジョーズ(追い炊き機能なし)…5万円/台
②エコジョーズ(追い炊き機能あり)…7万円/台
③エコフィール(追い炊き機能なし)…5万円/台
④エコフィール(追い炊き機能あり)…7万円/台
※1住戸につき1台まで
※いずれも省エネ法に基づくトップランナー制度における省エネ基準を満たすもの等に限ります
賃貸集合給湯省エネ事業の対象者は?
2023年11月2日以降に着工し、申請した方
(賃貸集合給湯省エネ事業における着工日の定義は、「給湯器の設置開始日」をさします)
賃貸集合住宅のオーナー等で、給湯器の設置工事(リース利用)の発注者
対象既存賃貸集合住宅は?
そもそも、賃貸住戸とは「人の居住の用に供するために賃貸借契約を締結し、貸し出される住宅」をさします。
その中で、補助金の対象となる既存賃貸集合住宅は次の2点を満たす建物です。
①1棟に2戸以上の賃貸住戸を有する建物
②建築から1年以上が経過しているまたは、いずれかの住戸で人が居住した実績がある建物
賃貸集合給湯省エネ事業の受付期間は?
令和6年3月中下旬~予算上限に達するまで(遅くとも令和6年12月31日まで)
詳細は、公式HPよりご確認ください。「賃貸集合給湯省エネ2024事業」
4つの支援事業に共通する注意点は?
①申請は施主本人ではなく、本事業に登録した住宅事業者を通じて行います。ご依頼する住宅会社が事業登録をしているか確認しておきましょう。
②予算上限に達した場合は、申請受付を早く終了する可能性があります。省エネキャンペーンは2023年にも実施されていますので昨年度の実績を見てみましょう。
こどもエコすまい支援事業…2023年9月28日に予算上限(100%)到達にて受付終了
先進的窓リノベ事業…戸建て住宅は90%、集合住宅は98%(2023年12月31日で受付終了)
給湯省エネ事業…29%(2023年12月31日で受付終了)
こどもエコすまい支援事業(今回の子育てエコホーム支援事業とほぼ同様)は、新築/リフォームどちらでも活用できる補助金であるため対象者が多く、予算上限に達するスピードがはやいです。
補助金のために焦って住宅会社や工事内容を決めていくことはナンセンスではありますが、公式HPでは随時、申請状況を確認できるため、ぜひチェックしておきましょう。
まとめ
ここまで、2024年の住宅省エネキャンペーンを解説してきました。3省合同かつワンストップ申請ができるキャンペーンということで、国が本気で省エネに向けて取り組んでいることがうかがえます。非常にお得な補助金ですので、使わない手はありません。
ただ、予算上限に達した場合、そこで受付が終了するなど気をつけておくべきポイントもあります。取りこぼしのないように細かい条件までしっかりと確認し、かしこくリフォームを進めていきましょう。
そのためには、(事業登録をした)住宅会社との連携が必須です。本事業のことをよく知っているのはもちろんですが、将来的に安心して住み続けられるようにするというのがリフォームの一番の目的です。劣化具合はどの程度なのか、どこまで手を加えるべきかは住宅会社のプロによる建物診断(インスペクション)が大きな判断材料になります。
家づくり学校は、この建物診断を1社だけに見てもらうのではなく、2社・3社に見てもらい、プラン&見積りを出してもらい、比較検討していただくことを推奨しています。
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