注文住宅の費用、間取りを事前シミュレーション!おすすめ無料アプリも紹介!!
2024.07.17
2023.11.22
注文住宅の検討にあたっては依頼する住宅会社を決める前に、必ず「無理のない予算」や「自分たちが欲しい住宅の間取り」について理解をしておきたいものです。
大きなお金が動く家づくりだからこそ「費用シミュレーション」を行い、事前に予算イメージをつかんでおきましょう。また「住宅の間取り(=広さ)」も住宅予算に大きく関与する要素であるため、同様にイメージを把握することが大切です。
この記事では注文住宅の費用や間取りを事前にシミュレーションすることで、皆さんが後悔しない家づくりを進めるためのヒントをお伝えしてまいります。
本記事は、累計23000組以上の家づくりをサポートさせていただいた「家づくり学校」が執筆しています。
家づくり学校では、家づくりの基本的な知識や予算設定のコツ、信頼できる住宅会社・工務店の見極め方などを公平かつ中立の立場で個別相談やセミナーを通してレクチャーしています。
また、個別相談はオンラインでも承っております。
ご利用はいずれも無料ですので、注文住宅を建てることを検討されている方はぜひ一度ご相談くださいませ。
この記事を読んでいただきたい人
- 注文住宅の予算感・費用イメージを事前にシミュレーションしておきたい人
- 自分たちの家づくりの間取り(広さ)イメージを把握しておきたい人
- 後悔しない家づくりを実現したい人
注文住宅の費用シミュレーションに必要な5つの準備事項
家づくりを始めるにあたって、まずは「家づくりにおける自己資金(頭金)」と「住宅ローンの無理のない返済額」を考え、『予算立て』を行いましょう。
次に「建てたいと思っている家のイメージ」をまとめつつ、「家と土地に充てる費用内訳」を考えます。その際には「注文住宅や土地の平均相場」も参考にしましょう。
以下でそれぞれを詳しく見ていきます。
1.住宅購入に使える「自己資金(頭金)」を確認する
住宅購入費用に充てることができる現金のことを「自己資金」といいます。いわゆる「預貯金などすでに自分たちが持っている金融資産」のことですが、そこには「祖父母や両親からの支援金(援助資金)」も加味されます。
※住宅ローンを踏まえての支払いイメージ。
「自己資金」から諸費用を支払った上で、物件価格(土地+建物)に充当できるお金がいわゆる「頭金」となります。
尚、預貯金すべてを自己資金に使ってしまうと、住宅以外の出費で困ってしまう可能性も出てきます。なので少なくとも次の資金は、手元に残しておくようにしましょう。
・約6ヶ月分程度の手取り収入(緊急予備資金として)
・今後、必要となってくる教育資金や老後資金
・たちまちで必要となる自動車購入資金 など
参考記事:FPが解説!住宅購入3つの資金とは
2.住宅ローンの利用(借入金額、月々の返済額)について
住宅ローンには「固定金利型」「変動金利型」「固定金利期間選択型」など、各種金融機関から様々な形態の商品がラインナップされています。
いずれの商品を利用するにせよ、まずは「借入金額」を考えていくことになりますが、その際に『自分がほしい物件の価格』にあわせて決めてしまうのは、非常に危険な考え方です。
加えて「住宅ローン審査に通った目一杯の額面そのままを借りる」や「ローン控除を最大限活用したいから最大限の借り入れをする」、「あとで借り換えすればよいから、とりあえず借り入れできる商品を選ぶ」などといった考え方も、同様に注意が必要です。
せっかく建てたマイホームでの新生活を『節約と返済』に追われてしまわないためにも、『無理なく返すことができる借入金額』から考えるようにしていきましょう。
その算出方法としては「月々の返済額」から逆算をしていきます。
無理なく支払える返済額の目安
月々の返済額は『世帯年収』の20%以下で考えるようにしましょう。
※「年収」は年間に得られる総収入のことで税金や社会保険料などが差し引かれる前の金額
(例)Aさんご家族(30代ご夫婦+お子様1人)のケース
夫の年収 400万円
妻の年収 300万円
世帯年収 700万円(夫400万円+妻300万円)世帯年収の20%以下で算出した月々の返済額は以下の通りです。
700万円×20%÷12ヶ月=約11.66万円
参考記事:FPが解説!住宅購入3つの資金とは
無理のない借入金額の算出
※前述の「Aさんご家族(30代ご夫婦+お子様1人)」の事例を踏まえた算出例
世帯年収の20%以下で算出した月々の返済額⇒700万円×20%÷12ヶ月=約11.66万円。この月々の返済額をもとに、以下の条件で借入額をシミュレーションします。
・月々の返済額:11.66万円
・返済期間:35年
・返済方法:元利均等
・金利:年2.0%(全期間固定金利)
上記条件から算出した借入額は3,502万円となります。
※参考:家づくり学校「住宅ローンシミュレーション」
無理のない借入金額を踏まえての『予算立て』
※前述の「Aさんご家族(30代ご夫婦+お子様1人)」の事例を踏まえた『予算立て』例
・自己資金⇒400万円(緊急予備資金などを踏まえての捻出額)
・援助資金⇒300万円(両親からの援助額)
・借入金額⇒3500万円(無理のない返済額から算出した借入金額)
この場合、Aさんご家族の予算は上記3つを合計した「4200万円」となります。
3.建てたい家のイメージ(間取り、デザイン、設備などのこだわり)をまとめる
自分たちの予算感が把握できたら、続いては「自分たちが建てたい家づくり」をイメージしていきましょう。
間取り(住宅面積)について
一般的に「住宅建築費用=坪単価×面積」となるため、むやみに広さを求めると予算オーバーになる恐れも出てくるので注意しましょう。自分たちが必要とするお家の面積から逆算して検討していくのがポイントです。
注文住宅における「1人あたりに必要な面積(坪数)」は、「約8坪(2F建て。生活空間に余裕を持たせた広さ)」と言われることがあります。
(例:4人家族⇒4人×8坪=32坪の2F建て)
ただ、昨今では設計も進化しており、「30坪で5人家族が快適に暮らせる家づくり」を実現されている方もいます。できるだけ多くの事例を参考に検討していくとよいでしょう。
デザイン・設備などのこだわりについて
シンプルモダン、和モダン、洋風、北欧風、サーファーズ、ブルックリンetc…現代の住宅においてはデザイン性も多彩になっています。また様々なメーカーから発売されている住設機器にも、非常に魅力的なものがあふれています。
一生に一度の大きな買い物ですから、デザイン・設備面のいずれについても、しっかりとこだわっていくことは大切です。但し、デザインや機能を重視しすぎるあまり、肝心な「住み心地」を犠牲にしてしまっては元も子もありません。
家づくりでは「見えない部分」にこだわることも大切だったりします。
※詳しくはこちらの記事も参考ください。
4.家と土地に充てる費用内訳を考える
土地からの新築で注文住宅を検討する場合は「無理のない総予算」から逆算して、土地費用と住宅の建築費用それぞれの適正な予算配分を考えることが大切です。
適正な土地予算を考えるためには、土地だけ先に決めるのではなく、土地費用と住宅の建築費用を合わせた無理のない総予算を考える必要があります。
その上で一般的な土地と建物の予算の配分としては「土地3割、住宅7割程度」が適当とされています。
【例】総予算が4000万の場合、土地費用は約1200万円、住宅の建築費用が約2800万円が適当。
土地よりも住宅に予算を優先する
家づくりにおいて優先したいポイントは人それぞれですが、基本的には土地代よりも住宅の費用を優先することで、「無理のない良い家づくり」を実現することができます。
総予算のうち、土地費用に多くかけてしまうと住宅にかけられる予算が少なくなり、理想とする注文住宅が建てられないなどの懸念が発生します。
「総予算-建築費用」から余った予算を土地費用として考える
実は家づくりで失敗しないためには、「総予算-建築費用」から余った予算を土地購入資金として考えるのが一番の正攻法だったりします。
もちろん「多少費用がかかっても周辺環境や利便性を重視して土地探しをしたい」というケースもあると思いますが、その場合は「土地費用と建築費用は別(≒土地購入費用を別口で用意しないといけない)」として考える必要があります。
それでも土地の条件を上げすぎると、大きく予算オーバーになりかねません。バランスを考えて無理のない予算内で検討することが重要となってきます。
※参考記事:賢い土地の探し方
5.注文住宅や土地の平均相場を知る
今現在、どれくらいの予算感で家づくりが進められているのか?平均相場についても知っておきましょう。
全国の土地込みの注文住宅の平均費用相場
「2022年度 フラット35利用者調査」によると、全国の土地込みの注文住宅の平均価格は、土地取得費:1,499万円、建設費:3,194万円とあるため、約4,693万円になります。全国・首都圏・近畿圏・東海圏の土地込み注文住宅の地域別の平均価格(2022年度)
地域 土地+注文住宅の平均価格 全国 4,693万円 首都圏 5,405万円 近畿圏 4,893万円 東海圏 4,693万円
全国・首都圏・近畿圏・東海圏の建設費と土地取得費の内訳(2022年度)
全国 首都圏 近畿圏 東海圏 建設費 3,194万円 3,117万円 3,133万円 3,394万円 土地取得費 1,499万円 2,288万円 1,760万円 1,299万円
「建設費(住宅建築費用)」は、全国的にもそこまで変わりはないようです。
「土地取得費」には地域差が大きく出てきます。首都圏エリアの土地は不動産価値が高く、それに伴って土地価格も高くなっています。
※参考記事:注文住宅の土地込みの費用はいくら?地域別に予算や特徴を紹介
間取りのシュミレーションに活用できる無料アプリ3選
注文住宅を検討する際に「自分たちでも『家の間取り』が自由に設計できたら…」という要望をお持ちの方は、一定数います。
中にはCADなどの設計ソフトを使って、ご自身で間取りを作られる方もいらっしゃいますが、それも設計関係の業務などに携わってなければ、なかなか難しいことでもあります。
ただ最近ではスマートフォンのアプリなどを使うことで、簡単に間取りを作ることができるようにもなってきています。
ここではその一部をご紹介します。
間取りTouch+
「間取りTouch+」は間取り図を作成するためのアプリで、間取り図作成と家具の配置シミュレーションが可能です。
iphone専用のアプリですが、口コミでは「無料なのに広告などもなく使いやすい」、「CAD知識を持って無くとも間取りが作れる」、「模様替えやマイホームのプランニングに役立つ」など、一定の評価を得ているアプリです。
※参考:間取りTouch+ お部屋のデザインに役立つ図面作成アプリ
iOS / Android OS
magicplan
「magicplan」はandroid・iphoneで提供されているアプリで、間取りの作成はもちろん、現場での測定も可能(但しプロ仕様ではない)ということです。
世界中で多くのユーザーに使われているようで、口コミでは「感覚的に部屋の間取りを作れるのはいい」、「無料でここまで出来るのはすごい」といった評価もある一方、「用意されているパーツが外国基準であり、畳がなく、壁も煉瓦しかない」など、使い勝手に対して賛否があるアプリのようです。
※参考:magicplan
iOS / Android OS
Roomle 3D & AR
「Roomle 3D & AR」は縮図の描画、ルームプラン、家具の配置決定などができる他、拡張現実を介して2Dおよび3Dでデザインアイデアの配置と視覚化ができるプランニングツール。
こちらはiphone専用のアプリですが、口コミでも「新居のイメージを形にするのに参考になった」、「細かく設定出来て使いやすい」、「素人がルームデザインするには充分」など、なかなか人気のアプリのようです
※参考:Roomle 3D & AR
iOS / Android OS
間取り・予算別に注文住宅の購入費用と返済計画をシミュレーション
ここでは注文住宅を間取り・予算別に想定し、実際の返済計画がどうなるのか?を計算してみました。一例ではありますが、家づくりをシミュレーションする際の参考にしてください。
3000万円台の間取り実例(土地代なし)A様:【5LDK・3,900万円】の物件の場合
※画像はイメージ
・オーナー紹介:A様(30代ご夫婦。7歳と5歳のお子様がいる4人家族)
・土地代:なし ※親族の所有地(宅地)を譲り受けての建築
・建物本体工事費:約3,400万円 ※付帯工事込み
・総建築費用:約3,900万円 ※諸費用含む
A様の予算立て内訳
※A様の世帯年収:700万円
自己資金 | 援助資金 | 借入金額 | 総建築予算 |
200万円 | 200万円 | 3500万円 | 3900万円 |
A様の返済計画
※固定金利型2.0%の商品(元利均等返済)を想定
※手数料などは含めず
返済期間 | 35年 |
ボーナス併用払い | 行わない |
毎月の返済額 | 11万5941円 |
総返済額 | 4867万円 |
5000万円台の間取り実例(土地代あり)B様:【7LDK・5,900万円(三世帯同居住宅)】
※画像はイメージ
・オーナー紹介:B様(40代ご夫婦。高校生のお子様2人と奥様ご両親の6人世帯)
・土地代:1500万円 ※新規分譲地(約60坪)を購入しての建築
・建物本体工事費:約3,900万円 ※付帯工事込み
・総建築費用:約5,900万円 ※土地代・諸費用含む
B様の予算立て内訳
※B様の世帯年収:1100万円
自己資金 | 援助資金 | 借入金額 | 総建築予算 |
400万円 | 500万円 | 5000万円 | 5900万円 |
B様の返済計画
※固定金利型2.0%の商品(元利均等返済)を想定
※手数料などは含めず
返済期間 | 35年 |
ボーナス併用払い | 行わない |
毎月の返済額 | 16万5631円 |
総返済額 | 6956万円 |
2000万円台の間取り実例(土地代なし)C様:【4LDK・2,700万円】
※画像はイメージ
・オーナー紹介:C様(30代ご夫婦。5歳と3歳のお子様がいる4人家族)
・土地代:なし ※親族の所有地(宅地)を譲り受けての建築
・建物本体工事費:約2,300万円 ※付帯工事込み
・総建築費用:約2,700万円 ※諸費用含む
C様の予算立て内訳
※C様の世帯年収:500万円
自己資金 | 援助資金 | 借入金額 | 総建築予算 |
200万円 | 200万円 | 2300万円 | 2700万円 |
C様の返済計画
※固定金利型2.0%の商品(元利均等返済)を想定
※手数料などは含めず
返済期間 | 35年 |
ボーナス併用払い | 行わない |
毎月の返済額 | 7万6910円 |
総返済額 | 3199万円 |
4000万円台の間取り実例(土地代あり)D様:【3LDK+S・4,200万円】の物件の場合
※画像はイメージ
・オーナー紹介:D様(20代ご夫婦。2歳と1歳のお子様がいる4人家族)
・土地代:1,300万円 ※分譲地(約50坪)を購入しての建築
・建物本体工事費:約2,600万円 ※付帯工事込み
・総建築費用:約4,200万円 ※諸費用含む
D様の予算立て内訳
※D様の世帯年収:600万円
自己資金 | 援助資金 | 借入金額 | 総建築予算 |
400万円 | 800万円 | 3000万円 | 4200万円 |
D様の返済計画
※固定金利型2.0%の商品(元利均等返済)を想定
※手数料などは含めず
返済期間 | 35年 |
ボーナス併用払い | 行わない |
毎月の返済額 | 9万9378円 |
総返済額 | 4173万円 |
まとめ
この記事では注文住宅の相場観や費用シミュレーションなどについてお伝えしました。
家づくりを検討する際には事前にしっかりと予算立てを行い、その上で要望をまとめながら進めていくことが大切です。
家づくりにおける後悔や失敗というのは、そのほとんどが「知らずして進めた」ことにあります。
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