土地探しを成功させるには「2つの判断基準を作りましょう!」
2024.07.17
2023.03.12
ずっと土地探しに苦労してきたA様から「ついに希望エリアで土地が見つかりました!色々とよいタイミングがいくつも重なり、ご縁に巡り合えたと思っております。これから家づくりがスタートするのを楽しみにしています」と嬉しいご報告がありました。
A様が新築を希望されているエリアは駅近の大人気エリア。すでに住宅がひしめき合って建っているため、良い条件の土地を見つけることはかなり困難と言えるエリアです。しかも、人気があるがゆえに土地の価格も高いのですが、それでもA様は、本当に素晴らしいご縁(土地)に巡り合われたようです。それにはいくつか要因があったのではないかと思っております。
土地探しに失敗しないためには「準備が大事!」
事前準備の大切さを表す格言として「準備8割、本番2割」という言葉がありますよね。事前にきちんとした準備さえしておけば、いざ本番、行動を起こしたときの「質」と「スピード」に差が出てきます。
土地探しにおいては「スピードは命」
実は、あなたが手に入れたいと思う土地には「ライバル」がいっぱい!!あなたが好条件と考える土地は、ライバルたちにとっても好条件。何としても手に入れたい土地だということなんです。
早く手をあげないと、あっという間にライバルに先を越されてしまいます。土地は早い者勝ち!迷っている暇はないのです。とは、言っても…
勢いだけで決めるには、土地はあまりにも高額な買い物ですよね?
ですから、時には「諦める」という決断も必要となってきます。スピード感を持って決断するためには、しっかりとした準備が大事。どのような準備をしておく必要があるのかを解説しますね。
「このラインを超えたらやめる」という判断基準を作る
判断基準①「土地の条件」
「好条件の土地とは?」
自分たちの望む条件すべてに合致する土地のこと
ですが、残念ながら、すべての要望に叶う土地を見つけることはかなり困難なことと言えます。
土地探しにおいては、多少の妥協は仕方がないのです。
どこに妥協点をみつけるのか?それもスピード感をもって‥‥
少しでも早く決断するためには、
条件の優先順位を決めて、土地を選ぶ際の基準を作っておく
★土地のチェックポイントは?
利便性
交通の利便性(最寄り駅までの距離など)
周辺施設の利便性(スーパーや病院といった施設の営業時間、駐車場の有無など)
周辺環境
街並みや景観、雰囲気はどうか?
公園や自然環境は
校区内にある教育施設は
安全性
地震や土砂崩れ、水害などのリスク
防犯上の問題
形状や広さ
要望に沿った建物の建築が可能か?
土地の判断基準をつくるためのSTEP
①土地に求める希望の条件をすべて書きだしてみましょう。
②絶対に譲れない条件!優先したい条件を3つほどに絞り込んでおきましょう。
そして、最も大変なのが「このラインを超えたらやめる」という勇気ある撤退を決断することです。
なかなか新しい土地情報が出てこない人気エリアを希望されている方にとって、せっかく出てきた土地を諦めるというのは、かなり厳しい判断ですよね。
そこで、
「予算」という判断基準を作っておく
判断基準②「予算」
注文住宅を建てる際には「土地購入の予算」と「建物の建築予算」の2つを決めることが必要
予算の考え方:「総予算」と「総予算の内訳」を考える
①自分たちの適正総予算を考える
自分たちが無理なく支払える予算の上限額を設定します。
『総予算』=自己資金+援助資金+借入金額
②適正総予算の内訳を考える
設定した上限額を「土地」「建物」「諸費用」に分配します。
『総予算』=建物価格+土地価格+諸費用
⭐総予算の中で、土地購入費用と建築費用のバランスが重要
理由としては、予算不足に陥らないため!
土地と建物の費用を考える時、じつは、土地の費用は比較的見当がつきやすいのです。
希望するエリアが決まれば、土地には相場が存在するので土地に対する大まかな予算は見えてきます。
諸費用に関しても、総予算の10%ほどが目安と考えると予算は見えてきます。
それに対して、注文住宅の建物は、どんな家がいくらで建つのか?最終的な予算がとても分かりにくいのです。
どこの会社で建てるのか?どんな仕様にするのか?家の広さは?間取りは?
それによって建物の予算は変わってきます。
「予算に上限はない!」
そんな方であれば、いくらの土地であっても、いくらの家であっても問題はないでしょうが、、残念ながら自分たちに出せる予算には限りがあります。
急ぐあまり土地だけを先に決めてしまって、後で建物の予算が足りなくなってしまった結果・・
住宅ローンの借入額を増やした…
貯蓄残高が少なくなってしまった…
本当はもっとこんな家にしたかったのに…思い描いた家にならなかった
そんな後悔しないためには、
自分たちの家の要望を住宅会社にしっかり伝え、その要望を叶える家を建てるためには予算がいくら必要なのか?
建物予算を把握しておくこと
建物予算を把握しておけば、いざ「土地が出てきた!」ときに、迅速に判断し、手続きに入ることができます。
土地予算=総予算-(建物価格+諸費用)
土地探しは、購入する土地の価格が「このライン超えたらやめる」という基準を作ってから始めましょう!
土地探しの最終チェック!
気になる⼟地は必ず現地に⾒に⾏く
住宅建築に適した土地であるか?
住まいの広さを制限する
住まいの環境や構造を制限する
住まいの高さを制限する
これらの制限によって、自分たちの希望する家が建てられない可能性さえ出てきます。購入前に必ず確認をしておく必要があります。
ですが、これらのチェックは住宅会社の協力なしで簡単にできるものではありません。住宅会社を決めておけば、土地が出てきたタイミングでプロのチェックが可能となります。スピード感を持って、土地購入の判断をするためには住宅会社の協力が必須です。
✅土地探しをする前に、依頼する住宅会社候補を絞り込んでおきましょう。
土地探しの成功事例:A様のケース
初めてA様とお会いしたときは、土地がなかなか出てこないエリアをご希望ということで、当然ながら土地の心配ばかりをされていました。
家づくり学校でたくさんの方のご相談を受ける中で、私がずっと感じてきたことは「土地は縁」だということ。
土地がなかなか決まらないという方は多いです。でも、不思議と決まるときはあっという間に決まって、家づくりが加速していきます。その「縁」に巡り合った時に、慌てないためにもしっかり準備しておきましょう!
ということで準備開始。
土地の条件を精査
予算を確定
住宅会社を選定
ここまでの準備は順調だったのですが、なかなか思うように土地は見つかりませんでした。もちろん住宅会社にも協力してもらいました。
ご自分でも、インターネットの不動産情報サイトなどで調べる、希望エリアの地元不動産会社に土地探しを依頼する、直接、現地を巡って探してみるなど、本当に頑張っていらっしゃいました。
そんな中で、地元の不動産会社より中古戸建物件として売り出されている土地の紹介がありました。
その土地の立地は申し分なかったのですが、価格がA様の予算をオーバーしていました。
そこで価格交渉をすることに
その間に銀行に事前審査を出し住宅ローンもOKの状態に
ですが、結局、価格の折り合いがつかなかったため、この土地は諦めることにしたそうです。
今まで長い期間ずっと土地探しに苦労してきたA様にとって、この決断は、本当に勇気が必要だっただろうと思います。
その後、不動産情報サイトに掲載されている物件の中に条件に合う土地を見つけられました。
利便性、広さなど→条件はOK
周囲の土地相場に比べ、かなり抑えられた価格設定→予算OK
⇩
住宅会社チェックOK
⇩
購入を決断
⇩
不動産会社に申し込み
不動産会社に確認したところ、この時点で、情報サイトに掲載されて4日ほど経過していたとのこと
なのでA様の連絡の前に既に6件の問い合わせが入っていて、
申込みがなされた順番でいくと、A様は2番手
その後も、同じ日に4件の申込みが入ったそうです。
人気エリアだけあって、皆さん、まめにチェックしていらっしゃるんですね。。。
このように複数の申込者があった場合、その中で優位に立つためには、販売価格に少し上乗せして購入するといった交渉手段もあるとアドバイスを受けたA様。
今回の土地価格は、エリアの相場より坪単価にして約15万円ほど安い
⇩
少し上乗せしても自分たちの予算のライン内に収まりそう
⇩
価格上乗せで交渉
結果、A様より高い価格を提示された方もいらっしゃったそうですが、ローン審査までOKをもらっていたA様が優位に立つことができたようで、無事契約となりました。
希望の広さは35坪以上→敷地面積は約39坪
平坦で整形地
建物解体更地渡し
仲介手数料なし(売主が不動産会社のため)
駅近
希望していた条件にぴったりはまります!
価格に上乗せという想定外の判断にはなりましたが、それでも設定していた予算より500万円ほど安い価格で希望通りの土地を手に入れることができました。
短い期間に重要な決断ができたのも、
エリア相場をしっかりつかんでいて、この物件がお買い得物件であるとの判断が早かったこと
ライフプランニングにより安心予算を確定させていたこと
住宅会社のチェックをすぐに受けることができて、家づくりに関して問題がないことが確認できたこと
金融機関選定もできていたため、住宅ローン手続きもスムーズにできたこと
いろいろな要因が考えられますが、すべてはA様の事前準備がしっかりなされていた結果といえそうです!今まで、A様の土地探しの苦労をお聞きしてきた私としては、逆転サヨナラホームランで勝利を勝ち取ったような喜びがありました!!!あとは、家づくりを楽しんでくださいね~。
まず家づくりの基本的な知識を身につけていただきたいと思います。
後悔しない理想の家づくりへの出発点として、どうぞ「家づくり学校」をご利用ください。