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注文住宅の予算と費用

期限が迫る住宅ローン控除の今後は?

2023.10.25

今井 園美

今井 園美

期限が迫る住宅ローン控除の今後は?

先日も書きましたが、住宅購入に関する支援策の期限が迫っております。

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その中でも、大型の支援策である13年の「住宅ローン減税」は、

注文住宅:2021年9月末までに契約、2022年12月末までの入居
分譲・既存住宅の取得または増改築:2021年11月までに契約、2022年12月末までの入居

が、期限となっております。

住宅ローン減税制度は、1972年に導入された住宅所得控除から始まり、1999年には最大控除額587万5000円まで拡充された後、2001年以降段階的に縮小され、2013年の住宅ローン減税の最大控除額は200万円(一部300万円)でした。

それが、2014年の消費税5%→8%の増税に伴い、最大控除額は400万円(一部500万円)となりました。この最大控除額は現在も変わっていません。そして、消費税が8%→10%に増税した際に、特例措置として、控除期間10年が3年間延長され最長13年間となりました。

この3年延長の特例措置は、本来、2020年の12月末までの入居までで終了する予定だったのですが、新型コロナの影響を受けて、上記の期日まで延長されているというのがこれまでの流れです。

このように、住宅ローン減税は定期的に制度内容が変更されながら継続してきております。おそらく2022年以降も継続されるとは思いますが、制度内容に関しては、令和4年度の税制改正で見直しが検討されています。

ここで気になってくるのは、見直しの内容です。

まだ、正式に決まっているわけではありませんが、今、取り沙汰されているのが、、

⭐①現行:年末での住宅ローン残高の1%を所得税から控除

つまり、現在は、ローン金利1%未満の住宅ローンを利用した場合、借入金利以上の控除を受けることができます。

に対して、

令和4年度税制改正では???

⭐②今後(?):年末での住宅ローン残高の1%、もしくは借入金利の低い方を控除

となる可能性があると言われています。

とはいえ、どのくらい違うのか?なかなかイメージできないですよね?

(例)年収600万円のAさん(配偶者あり)

借入額 :4,000万円
借入期間:35年間
元利均等
金利  :0.47%
※変動金利なので変わる可能性はあります。いちおう、ここでは10年間同じ金利という前提で試算しております。

⭐① 現行
10年間の利息額は、約163万円
10年間の減税額は、約282万円

住宅ローンの利息負担(10年間:約163万円)よりも軽減される税負担(10年間:約282万円)のほうが高くなっています。その差は、119万円!

⭐② 今後(?)
10年間の利息額は、約163万円

10年間の減税額も、約163万円

借入金利が1.0%以下なら、10年間の利息額=10年間の減税額となることのようです。

では、1.0%以上ならどうなるのでしょう?
9月の「フラット35S」の金利1.03%(当初10年間)で試算してみます。

10年間の利息額は、約361万円

10年間の減税額は、約282万円

あくまで減税額は1.0%まで。金利が1.0%を超えた分(=79万円)は、利息負担の方が高いということになります。

そもそも住宅ローン減税が開始されたのは、住宅購入時の利息負担を軽減するためです。低金利の時代に沿った制度となるように見直されるということのようですが、どうなるのでしょうか?要注目です!!

もし、この内容で税制改正が実施された場合、今後、住宅ローンの組み方もかわるかもしれませんね?

✅まだ正式に決定しているわけではありません!!

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この記事を書いた人

2010年に2級FP技能士、2013年に住宅ローンアドバイザーの資格を取得。得意分野は「住宅ローン」と「家計の見直し」です。2017年から家づくり学校にて、FP資格を生かした家づくりアドバイザーとしてお客様の家づくりをサポートしています。

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