事前審査をしたら、思っていたほど借りれなかった・・・
2023.10.23
2021.06.07
住宅会社を訪問見学していると「まずは、銀行の事前審査(仮審査)をしましょう」と言われます。事前審査をすることで、自分は「融資を受けることができるのか?」「いくらまで融資を受けることができるのか?」がわかります。
ところが、事前審査をした結果、
「あれっ?思っていたほど借りることができなかった」
試算してもらって、もっと借りれると思っていたのに・・・
これは、実はよくある話です。様々な要因があって起こります。
その要因の一つに「審査金利」の存在があります。
住宅ローンの金利には、
✅審査金利:住宅ローンの審査をするために設定する金利
✅貸出金利:貸出時に返済額を確定するための金利
があり、私たちが金融機関のチラシやHP上でよく目にする金利は「貸出金利」の方です。
それに対して「審査金利」の方は、私たちが目にすることはほとんどありません。審査金利の利率は一般的に3.0%~4.0%と言われているように高めに設定されていることが多いようです。
実際どれくらいの金融機関がこの「審査金利」を導入しているのか?
住宅金融支援機構が調査した結果によると、37.6%の金融機関が審査金利により審査をしているようです。
(例)
「審査金利:4%」と「貸出金利:1.35%」の両方の金利で年収500万円のAさんの借入可能額を試算してみます。
年収:500万円
返済期間:35年(元利均等)
返済負担率:35%
貸出金利:1.35%で計算→借入可能額 4,879万円
審査金利:4.00%で計算→借入可能額 3,293万円
その差は1,500万円以上となります。
Aさんは、4,000万円借り入れをする予定にしていました。そこでB銀行に事前審査の申込をしました。B銀行から出た結果は、3,300万円まで。予定していた金額に600万円足りません。でも、Aさんとしては、できれば、あと600万円、何とかして借りたいとつい考えてしまいますよね。そういった場合、貸出金利で審査をしてくれる他の金融機関を利用するなど、希望する金額を借りる方法が全くないわけではありません。
でも、いかがですか?
貸出金利 1.35%で計算した4,879万円は、年収の9倍以上
当初予定していた4,000万円でも、年収の8倍になります。
審査金利 4.0%で計算した借入可能額 3,300万円で、年収の6.6倍、←このあたりが限界だと思いませんか?
金融機関にとって、高めの金利で厳しく審査をすることはローン事故のリスクを最小化することになります。
それは同時に、住宅ローンを借りる人にとっても家計の破綻リスクを回避することにつながるのです。
「借りられない」となった場合、何とか借りられるようにと「借りられる銀行」の「借りられる額」に意識がいってしまいがちですが、「借りられる額」が「返せる額」というわけでは決してありません。しっかりと、この先も返していける金額かどうかを冷静に判断していただきたいと思います。
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