家を建てるとき「頭金」って、どのくらい必要ですか?
2023.10.23
2020.10.12
家を建てるとき「頭金って、どのくらい必要ですか?」とよく聞かれますが、一般的に、家を買うときの頭金は家の総予算の20%と言われています。
頭金があるメリットは?
頭金を用意するメリットは、借入額を抑えることが出来るということです。
実は、15~20年ほど前までは、頭金なしでは銀行は住宅ローンを貸してくれませんでした。金利が高かったので、頭金なしで多額の住宅ローンを組むなんて考えられなかったのです。
では、金利の低い今はどうでしょうか?頭金なし、あるいは頑張って出せても100万円ほど、、といった状況で住宅ローンは組めるのでしょうか?
答えは「YES」です。
他のローンを抱えていたり、ローンの支払いが滞っていたりという状況でなければ、銀行は相談に乗ってくれる可能性が高いです。
今は、金利が低いことに加えて大型の住宅ローン控除があります。
例えば、年収(総支給額)600万円のAさんの場合
家の総予算 4,000万円
金利 1.0%(全期間固定)元利均等
返済期間 35年
自己資金 800万円(頭金として500万円)
ケース①
頭金 500万円 住宅ローン 3,500万円
毎月の返済額:98,799円
住宅ローン総支払利息 | 約649万円・・・① |
住宅ローン減税10年間合計 | 約279万円・・・② |
最終的な支払利息 | 約486万円(①-②) |
ケース②
頭金 0円 住宅ローン 4,000万円
毎月の返済額:112,914円
住宅ローン総支払利息 | 約742万円・・・① |
住宅ローン減税10年間合計 | 約282万円・・・② |
最終的な支払利息 | 約460万円(①-②) |
ケース
③頭金 0円 住宅ローン 4,000万円で10年後に500万円繰上返済(期間短縮型)する
毎月の返済額:112,914円
住宅ローン総支払利息 | 約742万円・・・① |
住宅ローン減税10年間合計 | 約282万円・・・② |
繰上返済前の支払利息 | 約460万円(①-②) ・・③ |
10年後に500万円繰上返済した場合の節約利息 | 約128万円・・・④ |
最終的な支払利息 | 約332万円(③-④) |
毎月の返済額 112,914円はそのままで、返済期間は30年4か月(4年8ヶ月短縮)となります。
いかがですか?
500万円をローンを組むときの頭金として使うより、10年後の繰上げ返済として使ったほうが最終的な支払利息は少なくなりますし返済期間も短縮されます。ただし、毎月の返済額は、頭金500万円を入れて借入額を減らしたケースより約14,000円多くなります。この負担増が無理でなければこの方法も選択肢になると思います。
ただ、このシミュレーションも金利によって変わってきますので、ご自分にとってどの選択がベストなのかは、ファイナンシャルプランナーさんに相談されることをお勧めします。
「頭金0円」の要注意ポイント
「頭金0円で住宅ローンを組む」
この中には2つのパターンがあります。
A.預貯金はあるが、計画的に頭金0円を選択するパターン(上の③のケース)
B.預貯金がないので、必然的に頭金0円を選択せざるをえないパターン
Aの場合は、シミュレーションをして選択されればいいと思います。
が、
Bの場合、預貯金がない人の「頭金0円」はリスクが高すぎるということです。
貯蓄を確実にするための家計管理の鉄則は
収入(給料)ー貯蓄=生活費(固定費+流動費)
ところが、預貯金ができない人の多くは、
収入(給料)ー生活費(固定費+流動費)=貯蓄
という家計管理をされています。
住宅ローンは「固定費」になります。もし、このままで生活費の中の「固定費」だけが増えてしまったら、貯蓄ができないだけでなく、今までどおりの生活もできないという状況にもなりかねません。
大きな借入をするための最低限の条件は、家計管理が出来ること=貯蓄がきちんとできることです。
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