「繰上返済とは?」繰上返済で後悔しないために仕組みを知りましょう!
2023.10.23
2019.10.24
実は、住宅ローンを借りる前から「繰上返済」を口にされる方は結構いらっしゃいます。中には、住宅ローンの借入額を決める際に「繰上返済をするつもり」と繰上返済ありきで考えられる方もいらっしゃいます。大きな金額の借り入れをするにあたって、その不安から「繰上返済をして早くローンを完済したい」というそのお気持ちはよく分かります。
まずは「繰上返済」について説明しますね?
繰上返済とは?
毎月の返済(ボーナス時の返済も含む)とは別に、借入額の一部(あるいは全額)を返済することを言います。ローンの一部を先取りして返すことで、総返済額を減らしたり、返済期間を圧縮することができます。繰上返済したお金は、すべて元金(=残高)に充てられますので、元金を減らすことができ、結果、支払う予定だった利息を減らすことができます。
繰上返済には2種類ある
「返済期間短縮型」→毎月の返済額は変わらず、返済期間が短縮される
「返済額軽減型」→返済期間は変わらず、毎月の返済額が減る
同じ時期に同じ金額を繰上返済した場合、利息軽減効果は「返済期間短縮型」の方が大きい
利息を効果的に軽減できる「期間短縮型」は、総返済額を効率的に減らしたい人やローンの早期完済を目指す人に向いていると言えます。
繰上返済は早い時期ほど有利
(例)借入額:3,000万円 金利:1.5%(全期間固定) 借入期間:35年 毎月の返済額:91,855円
どちらのケースでも、繰上返済は早い時期ほど有利と言えます。
繰上返済で住宅ローン控除額が減ってしまう場合がある
住宅ローン控除は入居から10年間の年末ローン残高の1%相当額を所得税などから控除する制度です。繰上返済したことで、ローン残高が減ってしまうと控除額も減ってしまうことが考えられます。住宅ローンの借り入れ金額や金利、繰上返済の金額、契約者の年収などの条件によっては、繰上返済を行うメリットが少なくなる可能性もありますので、繰上返済を行う前に、まずは繰り上げ返済と住宅ローン控除を比較してから検討することが必要です。
繰上返済にかかる手数料
繰り上げ返済をするときには手数料がかかる場合があります。繰上返済の手数料は、金融機関によって異なりますし、窓口での手続きや電話での手続きの場合は有料、インターネットでの手続きの場合は無料といったケースもあります。また繰り上げ返済をいくらからできるかは金融機関やローンによって異なるので、こちらも確認が必要です。1万円以上としているケースもあれば、1円から繰上返済できる金融機関もあります。【フラット35】は金融機関の窓口で手続きする場合は100万円以上となっていますが、インターネットの場合は10万円から可能となっています。繰上返済を行う予定がある場合は、手数料にも注意して住宅ローンを選んでいただきたいと思います。
繰上返済を行うときの注意点
将来の家計の変化を考慮しながら行う
小さなお子さまのいるご家庭など、今後、教育費の増加が考えられる場合は、支出のめどが付くまではあまり繰上返済をしすぎないことが大切です。教育資金が不足してしまったために、金利の高い教育ローンを借りることになっては意味がありません。
生活予備資金を残した上で繰上返済を行う
生活費×半年分くらいの生活予備資金は必ず手許に残しておき、その上で余裕があれば繰上返済をするといったように、計画的に実行することを心がけていただきたいと思います。
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