【知らないと損】ハウスメーカーが高い理由とは?理想の家を予算内で建てるための賢い選択術
2025.03.11

「ハウスメーカーで建てたいけど、やっぱり価格が気になる…」そう感じている人は多いのではないでしょうか?
ハウスメーカーの住宅はデザイン性や品質が安定しており、安心感があります。しかし、その価格にはさまざまな要因が隠されているのも事実です。
実は、同じ予算でも選び方次第で理想の家を手に入れることが可能です。
今回はハウスメーカーの価格が高い理由や、予算内で満足度の高い家を建てるための賢い住宅会社の選び方などをご紹介します。
この記事でわかること
- ハウスメーカーの家が高い理由
- 業態別の利益率の違い
- ハウスメーカーで建てた方いい人・建てない方がいい人
- 後悔しないハウスメーカー選びの方法
本記事は、累計28,000組以上の家づくりをサポートさせていただいた「家づくり学校」が執筆しています。
【家づくり学校】では、家づくりの基本的な知識や無理のない予算設定のコツ、信頼できる住宅会社の見極め方などを公平かつ中立の立場で「個別相談」や「セミナー」を通してお伝えしています。ご利用はいずれも無料です。ハウスメーカー・工務店選びで迷っている方はお気軽にご相談ください。
1.ハウスメーカーの家が高いのはなぜ?知っておくべきコストの内訳
「ハウスメーカーの住宅は高い」と言われることが多いですが、その理由はどこにあるのでしょうか?
ハウスメーカーでは、単純な家の価格だけでなく、以下のようなコストがかかっていることを押さえておきましょう。
- 広告宣伝費
- 住宅展示場のモデルハウス建築費・維持費
- 人件費
以下で詳しく解説します。
広告宣伝費
ハウスメーカーは、自社のブランド力を高めるために多様なメディアを活用して広告を展開しています。
その代表例がテレビCMで、爽やかな家族の暮らしを有名な芸能人やスポーツ選手を起用して演出することが多いです。これには、CM枠の購入費、撮影費、有名人の出演料などが含まれ、総額で数百万円から数千万円の費用がかかります。
さらに、広告宣伝はテレビCMに限らず、チラシやパンフレット、電車の吊り広告、ラジオCM、ホームページ、SNSなど多岐にわたります。
これらの制作にはデザイン費や維持管理費が発生し、特に印刷物の場合は紙代や印刷費も必要になります。
こういった多額の広告費がかかるため、結果的に住宅価格にも反映されているのです。
住宅展示場のモデルハウス建築費・維持費
ハウスメーカーは営業の拠点として、全国の住宅展示場にモデルハウスを出展しています。その数は200〜300棟に及び、地域密着型の工務店よりも圧倒的に多いのが特徴です。
しかし、これらのモデルハウスを維持するには莫大なコストがかかります。住宅展示場の管理会社と契約し、一時金や月々の出展費用を支払う必要があり、立地条件によって異なりますが、多額をお金を支払うこととなります。
さらに、モデルハウスは建てたら終わりではなく、定期的に最新モデルへ建て替えるため、その費用も住宅価格に反映されています。
人件費
ハウスメーカーでは、営業・設計・インテリアコーディネーター・現場監督・アフターサービス部門など、家づくりの各工程で専門の担当者が分業しながら進めていきます。お客さまにとっては、各分野のプロと打ち合わせができるため、満足度の高い家づくりが可能になります。
しかし、この分業制により人件費は膨らみやすくなります。
特に営業担当は契約棟数に応じた歩合制を採用しているケースが多く、高い年収を得る人も少なくありません。
さらに、全国のモデルハウスに常駐するスタッフの人件費も必要になるため、これらのコストも住宅価格に影響を与えているのです。
2.価格差は1000万以上?ハウスメーカーと工務店の金額の違い
住宅会社を選ぶ際、ハウスメーカーの家は高く、工務店の家は安いというイメージを持つ人は多いでしょう。
このイメージは概ね正しく、実際に両者の間には建築費用に大きな差があります。
では、ハウスメーカーと工務店の価格差はどれほどなのか、なぜ同じ住宅でもこれほど違いが生まれるのかについて解説していきます。
ハウスメーカー・工務店の坪単価相場
ハウスメーカーと工務店の坪単価相場は以下の通りです。
- ハウスメーカー:90~120万円
- 工務店:60~90万円
ハウスメーカー・工務店の延床面積ごとの費用相場
延床面積 | ハウスメーカー | 工務店 |
25坪 | 2,250~3,000万円 | 1,500~2,250万円 |
30坪 | 2,700~3600万円 | 1,800~2,700万円 |
35坪 | 3,150~4,200万円 | 2,100~3,150万円 |
40坪 | 3,600~4,800万円 | 2,400~3,600万円 |
45坪 | 4,050~5,400万円 | 2,700~4,050万円 |
ハウスメーカーと工務店では利益率が違う
ハウスメーカーと工務店の価格差の大きな要因の一つが「利益率の違い」です。
一般的に、大手ハウスメーカーの粗利益率は40~50%程度とされており、建築費用の約半分が企業の利益や経費に充てられています。
一方、工務店の粗利益率は20%~30%程度とハウスメーカーと比較すると低く、金額を抑えて家を建てることができます。
この差が生まれる理由として、ハウスメーカーは広告宣伝費や営業活動にかかるコストが大きいことが考えられます。
例えば、先述したようにテレビCMや住宅展示場の維持費、営業スタッフの人件費などが経費として上乗せされており、それが住宅価格にも反映されています。
一方、工務店はハウスメーカーのような大規模な営業活動にかかるコストが少なく、その分建築費用を抑えやすくなっています。
そのため、同じ品質の住宅でもハウスメーカーと工務店では価格に1,000万円程度の差が出ることも珍しくありません。
このように、ハウスメーカーと工務店の違いを理解することで、自分の予算や希望に合った選択ができるようになります。価格だけでなく、それぞれの特性や強みを踏まえた上で、納得のいく住宅会社を選ぶことが重要です。
ハウスメーカー・工務店選びに迷ってしまったら、家づくり学校の「無料個別相談」がおすすめ。豊富な知識のあるアドバイザーが中立な立場で、特定のハウスメーカーや工務店に偏らず、お客さまの希望や予算に合った最適な選択肢をご提案します。
家づくりで後悔しないためには、ご自身に合った住宅会社を選ぶことが不可欠です。少しでも不安や疑問があれば、家づくり学校の個別相談をぜひご利用ください。
3.ハウスメーカーで建てた方がいいひと
価格だけの比較では、総合的に工務店より高い傾向があるハウスメーカーですが、以下のような要素を家づくり求める人は、価格が高くてもハウスメーカーで住宅の建築を依頼した方がよいかもしれません。
- 倒産のリスクが心配な人
- 早く家を建てたい人
- ブランド志向な人
倒産のリスクが心配な人
住宅を建てた会社が倒産してしまうと、保証がなくなり、トラブルが起きた際の相談窓口も失われてしまいます。その点、ハウスメーカーは資本金を確保し、景気の影響を受けにくい経営基盤を持っているため、倒産のリスクが極めて低いのが特徴です。
また、ハウスメーカーは引き渡し後のアフターフォローにも力を入れており、定期的な無料点検を実施しています。
家の情報はデータベースに保管されるため、万が一のときも迅速な対応が可能です。ゲリラ豪雨や地震などの自然災害で家が破損した際も、電話一本で対応してもらえる体制が整っているのは大きな安心材料でしょう。倒産が心配な人には大手のハウスメーカーがおすすめです。
早く家を建てたい人
新築を早くに完成させる必要がある方は、ハウスメーカーに依頼するとスムーズに進みます。
一般的に30~35坪程度の住宅では、ハウスメーカーは着工から引き渡しまで約3~4カ月、工務店では4~6カ月かかるとされています。
ハウスメーカーは無駄のない施工計画を立て、工場で建材を一括生産し、現場で組み立てる工法を採用することで工期を短縮しています。
さらに、大手ハウスメーカーは販売戸数が多いため、資材の調達から施工までシステム化されており、効率的な建築が可能です。
設計やインテリアの打ち合わせが終われば、契約から半年後には新居に引っ越せることもあるので、できるだけ早く家を完成させたい人にはおすすめです。
ブランド志向な人
大手ハウスメーカーの知名度や信頼性に魅力を感じる人には、全国規模で展開するハウスメーカーがおすすめです。
「大手企業で建てた家」というブランドは、将来的に売却する際にもプラスに働きます。ハウスメーカーの名前がついているだけで安心感を持つ買い手も多く、比較的売却しやすいというメリットもあります。
知名度やブランド力を重視する人にとって、ハウスメーカーで家を建てることは大きな価値があるでしょう。
\ ハウスメーカー・工務店どっちがいいの? /
4.ハウスメーカーはやめたほうがいい人
ハウスメーカーの住宅やブランド、アフターサービスなど、確かに魅力はたくさんありますが、それらがすべての人にとって最適とは限りません。
以下のような考えを持つ人は、一度立ち止まって別の選択肢を検討したほうがよいでしょう。
- なんとなく安心感があるといった理由の人
- 建築費を抑えたい人
- こだわった住宅を建てたい人
なんとなく安心感があるといった理由の人
「知名度やブランド力があるから」「保証があるから」といった理由に住宅会社を選ぶのは危険です。大手ハウスメーカーだからといって必ずしも安心・安全とは限りません。
ハウスメーカーは一定の品質基準を満たした住宅を提供していますが、設計から建築・監理までを一貫して行うため、工事の過程が見えにくいことがあります。
また、気密性能や耐震性能を計測するには「気密測定」や「構造計算」といった測定を行う必要がありますが、ハウスメーカーがどのレベルで測定しているかは会社によって異なります。ハウスメーカー・工務店に限らず、どういった測定を行っているのかはキチンと担当者などに確認を取った方が良いです。
また、保証という点においても注意が必要です。「保証=無償」ではありません。ハウスメーカーの保証プランは多くの場合、10年ごとに「リフォームすることが前提」となっていますが、保証期間の長さよりも「耐久性を高めてリフォームしなくてもいい住宅にする」という考え方が大切です。
建築費を抑えたい人
ハウスメーカーの建築費は、広告宣伝費や人件費などが上乗せされるため、工務店よりも高くなる傾向があります。同じ規模の住宅を建てる場合、工務店のほうが安く建築できることが多いです。
将来のライフプランや趣味を考えながら、できるだけ費用を抑えて家を建てたいと考えているなら、ハウスメーカーではない住宅会社を選ぶことが得策です。
こだわった住宅を建てたい人
ハウスメーカーでもある程度のこだわりの家は実現できますが、対応できる範囲には制限があります。
特に構造面では、自社で開発した工法が国の認定を受けているため、その範囲内でしか設計できないことが多いです。そのため、狭小地での建築、吹き抜けの大きさ、小窓の追加など、自由度の高いプランを求める人には向いていないと言えます。
「注文住宅」とはいえ、完全に自由ではないイメージです。
その一方で、工務店ならば施主の希望を細かくヒアリングし、ライフスタイルに合わせた設計が可能です。
打ち合わせを重ね、間取りやデザインにこだわり抜いた完全オーダーメードの住まいを建てられます。
断熱性や気密性、耐震性、パッシブデザインなど、とことん住宅性能を追求するこだわりの工務店、通称「スーパー工務店」という会社もあります。
住宅性能、間取り、素材など、完全に自由でこだわりのある注文住宅を建てたい方にとっては、工務店を選ぶことが得策でしょう。
ハウスメーカー・工務店選びに迷ってしまったら、家づくり学校の「無料個別相談」がおすすめ。豊富な知識のあるアドバイザーが中立な立場で、特定のハウスメーカーや工務店に偏らず、お客さまの希望や予算に合った最適な選択肢をご提案します。
家づくりで後悔しないためには、ご自身に合った住宅会社を選ぶことが不可欠です。少しでも不安や疑問があれば、家づくり学校の個別相談をぜひご利用ください。
5.後悔しないハウスメーカー選びのチェックリスト
家づくりは一生に一度の大きな買い物だからこそ、慎重に進める必要があります。
ハウスメーカーを選ぶ際、なんとなくの安心感やイメージだけで決めてしまうと、後から「もっと比較すればよかった」と後悔することも。
そこで、家づくりで失敗しないために、押さえておきたいチェックリストを紹介します。
- 家づくりの基本知識を付けてフラットに考えられるようにする
- 予算の上限を決め要望をまとめる
- ハウスメーカーだけでなく工務店とも比較してみる
- 複数社で相見積もりを取ってみる
①家づくりの基本知識を付けてフラットに考えられるようにする
住宅業界にはさまざまな情報があふれていますが、「ハウスメーカーは高い=品質が良い」「大手だから安心」といった思い込みだけで判断すると、選択肢を狭めてしまいます。
まずは、家づくりの基本知識を身につけ、偏りのない視点で比較検討できるようにしましょう。
情報を集める際には、住宅展示場や工務店の見学、書籍、インターネット、住宅セミナーなど、複数の媒体を活用するのがおすすめです。
特に、住宅会社の営業トークはメリットを強調しがちなので、それだけで決断するのではなく、第三者の専門家や実際に家を建てた人の体験談なども参考にしながら、冷静に判断することが大切です。
②予算の上限を決め、要望をまとめる
家づくりにおいて、予算を明確にすることは非常に重要です。
住宅ローンの借入可能額だけでなく、光熱費を支払いなども含めて毎月の返済額が家計に与える影響も考慮し、無理のない資金計画を立てましょう。
信頼できるファイナンシャルプランナー(FP)に相談すると、将来的な支出も考慮した適切な予算をアドバイスしてもらえるでしょう。
また、理想の住まいを実現するためには、「絶対に必要なもの」「できれば欲しいもの」「あったら便利なもの」といった具合に要望を整理するのも有効です。
例えば、「高断熱高気密は必須」「収納スペースは多めがいい」「アイランドキッチンにしたい」など、優先順位を明確にすることで、後悔のない家づくりができます。
③ハウスメーカーだけでなく工務店とも比較してみる
ハウスメーカーと工務店は、それぞれにメリット・デメリットがあります。ハウスメーカーは大手ならではの安心感やスムーズな施工が魅力ですが、コストが高く、設計の自由度が低い場合もあります。
一方、工務店はオーダーメードの家づくりができ、比較的コストを抑えられることが多いですが、会社によって技術力や対応力に差があります。
業態別の違いを理解し、比較することで、自分たちに合った家づくりを見つけることができます。
住宅会社を比較検討する際には、施工事例や口コミをチェックし、自分たちの理想に合った家を建てられるかを確認することが重要です。
また、実際に建てた家を見学できる「完成見学会」や、建築中の現場を公開している「構造見学会」に参加すると、施工の質や工務店の対応力を見極めるのに役立ちます。
④複数社で相見積もりを取ってみる
同じ条件で複数の会社から見積もりを取ることで、価格の相場やサービス内容の違いが明確になります。
見積もりを比較する際は、単に金額だけでなく、含まれている項目や仕様の違いにも注目しましょう。例えば、同じ「建物価格」でも、標準仕様に含まれる設備や材料のグレードが異なることがあります。
また、見積もりを取る際には、以下の主なポイントをチェックするのが肝心です。
- 見積もりの内訳が詳細に記載されているか(「一式」表記が多い場合は注意)
- 付帯工事費や諸費用が含まれているか(外構工事や解体費、諸経費が別途かかることも)
- 契約後の追加費用が発生しないか(オプション費用の有無を確認)
さらに、契約時の注意点として、契約書の内容を細かく確認し、不明点は必ず質問することも重要です。「○○は標準仕様に含まれますか?」「追加料金はどこまでかかりますか?」など、納得するまで確認しましょう。
6.まとめ
今回はハウスメーカーの家が高い理由から、住宅会社選びにおける後悔しないための賢い選択術まで幅広く解説しました。
ハウスメーカーは、ブランド力や安心感、充実した保証などが魅力ですが、その分、建築費用が高くなる傾向があります。しかし、コストの内訳を理解し、賢く選択することで、予算内で理想のマイホームを実現することも可能です。
この記事で最もお伝えしたかったことは、家づくりにおいて「比較検討」がいかに重要かということです。
ハウスメーカーと工務店の違いを理解し、両者を比較検討することで、より納得のいく選択ができるでしょう。
「家づくり学校」では、中立な立場であなたの家づくりをサポートしています。個別相談では、お客さまの予算や要望に合わせた最適な住宅会社選びをお手伝いいたします。
「ハウスメーカーだけでなく、工務店も比較してみたい」と思われた方は、ぜひ一度「家づくり学校」にお越しください。あなたの家づくりが、素晴らしいものになるよう、全力でサポートいたします。
\ ハウスメーカー・工務店どっちがいいの? /