住宅会社選びで後悔しないための5つのポイント

家づくり成功の鍵は「住宅会社選び」にかかっていると言っても過言ではありません。下記の1~5の項目で後悔しない住宅会社選びのポイントを見ていきましょう。
また、家づくりの先輩たちの失敗談&成功談から、どこに気をつけるべきかを学びましょう。
- 予算と要望に沿った会社を絞り込んで検討しよう
- 工務店の様々な特徴を押さえよう
- 優先したいポイントを明確化しよう
- 建物を見学して確かめよう
- 自分たちの基準で比較・検討しよう
- 住宅会社選びの失敗談
- 住宅会社選びの成功談
- 住宅会社選びは生涯のパートナー選び
1.予算と要望に沿った会社を絞り込んで検討しよう
住宅会社と言っても、大手ハウスメーカーからビルダー、地元工務店、建築事務所など様々な業態があります。目安価格や得意分野、特徴も千差万別。
やみくもに住宅会社を回る前に、会社ごとの違いや特徴を知ることが大切です。
ただ、あなた自身に「どんな家にしたいのか」という家づくりの基準がなければ、いろんな会社に行けば行くほど目移りし、混乱してしまうばかり…。
まずは自分たちの無理のない予算を考え、家づくりの要望をまとめること。そうすることで自然と検討していくべき会社が見えてくるはずです。
住宅会社にはどんな業態のものがあるのでしょうか。具体的にいくつか見ていきましょう。
工務店
地域密着でアットホーム。スタッフの顔が見えるのが魅力の「工務店」。
職人やスタッフと直接やり取りしながら進めていくスタイルが多く、細部までこだわり、自分の意見を反映させたい方に向いているといえます。
モデルハウスを持たない会社が多いので、完成見学会やOB邸訪問などで建物を見学しましょう。会社によって価格も得意とするテイストなども異なるので、予算と要望にあった会社を見極めることが重要です。
ハウスメーカー
知名度の高さ、社会信用性、安心感が特徴の「ハウスメーカー」。
全国展開している会社が多く、社会信用性が魅力のひとつ。会社の知名度や安心感、サービス、アフターメンテナンスなどの保証面を重視する方に向いていると言えます。
モデルハウス等を持っているため、完成後をイメージしやすいのも魅力のひとつです。
建築家&設計事務所
提案力があり、自由度の高い設計が可能な「建築家&設計事務所」。
自由な設計や個性的なデザインがお好みの方、変形地や狭小地など、土地の形状に合わせた設計をしてほしい方に向いていると言えます。
建築家の場合は施工費とは別に設計監理費が必要で、施工は別の会社になるのが一般的。建築家にはそれぞれ独自のスタイルがあるので、自分たちの理想を叶えてくれる建築家選びをしていきましょう。
2 工務店のさまざまな特徴を押さえよう
3つのジャンルの中でも特に社数が多いのが工務店。ひと口に工務店といっても、各社に特徴や得意分野があり、さまざまな価格帯で分布・散在しているので、どこに行ったらいいのか迷ってしまう方も多いでしょう。
まずは、どんな得意分野があり、どんな特徴があるのかを知っておきましょう。
和風モダン系
木や土、石など自然回帰できる素材での家づくりを目指す工務店。腕のいい大工を社員として抱え、丁寧かつ高度な手仕事で仕上げる工務店もあります。
住宅性能系
冬暖かく夏涼しく、健康に過ごせて、ランニングコストを抑えられる高性能住宅を手がける工務店。各社の性能レベルや工法、実績を確認しましょう。
デザイナーズ系
設計力やデザイン力の高い工務店。設計部門を強化しており、設計事務所と工務店があわさったイメージです。
自然素材系・ナチュラルスタイル
自然素材をふんだんに使用し、ナチュラルカントリー、フレンチスタイル、アンティーク調など、あたたかみあふれる家づくりを得意とする工務店。
ローコスト系
原材料の一括仕入れや積算システムの改良、作業工程の効率化などで、良質かつコストを抑えた家づくりを実現している工務店。
3.優先したいポイントを明確化しよう
人それぞれ家づくりで重視したいポイントは異なるもの。
自分たちがどんなことに重点を置いて家づくりをしたいのか、具体的にしていきましょう。
要望をまとめるだけでなく、自分たちが返せる額や借りられる額など「予算立て」も同時に考えていきましょう。
予算は住宅会社決定の大きな判断材料になります。
4.建物を見学して確かめよう
求める家づくりの方向性が見えてきたら、要望にあった住宅会社の建てた実際の建物を見学して確かめましょう。
見学するだけでなく、体感することが大切ですよ。
建物見学をする9つのメリット
- 空気感を味わえる
- その会社の持つセンスを感じられる
- 快適性(部屋ごとの温度差がない等)を体感できる
- 設計力を見られる(光の入り方、風通しなど)
- 質問することでスタッフの知識や対応力がわかる
- 工法や構造について実物を見て、質問できる
- 施主(OB)と話ができる可能性がある
- 実物を確認することで、予算の予測をつけられる
- 帖数や平米など、広さの感覚がわかる
建物見学をするメリットは他にもあります。家や住宅会社のことがよくわかるのはもちろんのこと、土地や敷地の使い方、間取りや動線など、言葉だけではわかりにくい点を実際に見て体感できるのがポイントです。ぜひ積極的に見学しましょう。
5.自分達の基準で比較・検討しよう
担当者に話を聞くのはもちろん、繰り返し完成見学会や構造見学会へ出向いて、設計力や施工力、アフターメンテナンスについて自分たちで確かめておきましょう。
施工力
素人目にはなかなか判断しづらいですが、施工力は家の是非を決める大事なポイント。建築中の家を見学する際は、施工の丁寧さや正確さに重点を置いて見学してみましょう。
少しでも気になる点があれば、遠慮せずに質問することが大切です。
費用
見積書をもらったら、総額だけでなく、詳細な内訳を見てみましょう。何にいくらお金がかかっているのかがわかれば、複数社の見積もりも比べやすくなりますし、予算内に収めるためにどこを削るべきかも見えてきます。
設計力
外観・内観のデザインだけでなく、間取りの動線や部屋の配置などもチェック。もし見学会などで施主と話せる機会があれば、要望をどのように伝えたか、どんなふうに叶えてもらったかなども聞いてみましょう。
テイスト
会社によって得意とするテイストがあります。自分達の好きなテイストが叶えられそうな会社の見学会へ出かけ、実際の建物を見ながら、取り入れたい設備や部材、アイデアがあればメモしておきましょう。
アフターメンテナンス
永くいい状態を保つためにはメンテナンスも必要。施工後に必要となるメンテナンスの期間や費用、アフター保証についてスタッフに確認しておきましょう。
建てる時に、後々メンテナンスがあまりかからない材料を選ぶこともポイントです。
スタッフ
家づくり成功のカギはスタッフにあり。社長や担当者は建築のプロであるか、自分達と同じ目線に立って話をしてくれるか、将来まで安心して任せられると思えるかどうかを基準に、対応力や提案力をチェックしましょう。
6.住宅会社選びの失敗談
先輩達の失敗談から学んで、後悔しない住宅会社選びをしましょう。
会社が倒産
失敗談:
深く考えずに住宅会社と契約。
引渡し後に会社に行ってみると、事務所がなくなっていました…。(Yさん)
アドバイス:
「まさか会社がなくなるとは…」と思われる方も多いでしょうが、検討段階で住宅会社の財務内容はしっかりチェックしておきましょう。大きな買い物だからこそ、念には念を、です!
要望を言いにくい
失敗談:
親族に紹介してもらった工務店。確かにいい会社なんだけど、親族の紹介ということもあり、言いたいことがなかなか言えなかった。(Hさん)
アドバイス:
遠慮なく要望を伝えられる住宅会社を選びましょう。親族や知人からの紹介がきっかけだと、「安心」という声もあるでしょう。ただ、Hさんのように、要望が言いにくくなってしまうという面もあることを認識しておく必要があります。
注文住宅の場合、人それぞれこだわりや考え方が違うものです。多くの人にとって一生に一度の買い物だからこそ、気になることや言いたいことを何でも遠慮なく伝えられる住宅会社を選ぶことがキーポイントです。
リサーチ不足で後悔
失敗談:
どこで建てても同じだろうと、知名度やモデルハウスの雰囲気だけで早々と会社を決めた。後で調べると、より自分たちのイメージや要望、予算にあう会社がいっぱい見つかった。もっと吟味すればよかった。(Hさん)
アドバイス:
しっかりと情報収集し、家づくりの知識を身に付けてからでないと、自分たちの予算や要望も漠然としたまま検討することになってしまいます。まずは情報収集し、自分たちの要望や予算にあった会社をじっくり見つけましょう。
「住宅会社っていまいち違いがよく分からないし、どこも大体同じようなものじゃないの?」と考えている方もいらっしゃると思いますが、住宅会社によって価格はもちろん、家づくりの進め方や得意とするテイストも全く違います。
そうはいっても何を比較すればいいのか、どんなポイントに注意すればいいのかわからない。そんな方はぜひ、相談カウンターなどで相談してみましょう。
家づくり学校では随時、個別相談を受け付けています。信頼できる住宅会社の中から、あなたのご要望に沿う会社を、中立の立場からご提案させていただきます。
アフターメンテナンスはすべて無償だと思っていた
失敗談:
アフターメンテナンスはすべて無償だと思っていたけれど、会社によって内容が違うことを後から知った。(Aさん)
アドバイス:
住宅会社によって、有償・無償の範囲や保証期間・内容などは異なります。必ず事前に確かめておきましょう。
7.会社選びの成功談
では、家づくりの先輩たちが「よかった!」と思ったことは、どんなことなのでしょうか。
成功談①:
土地探しからアフターフォローまで対応してくれる地元工務店と契約。担当者は対応もきめ細やかで、急な変更などにも柔軟に対応してくれ、材料なども独自のルートで良いものを仕入れてくれた。小物や照明なども、私たちの好きなものを探して提案してくれて。完成した家はもちろん大満足。信頼でき、これからも長いお付き合いができそう。(Mさん)
成功談②:
手がけた家をたくさん見学し、気になったことを質問しながら住宅会社のスタッフとしっかり話をして、その対応も含めて「ここなら信頼できる」と思えた住宅会社と契約。計画が始まってからも住宅会社まかせにせず、何事も相談しながら納得して決めていけた。家づくりを楽しみながら希望以上の家をつくることができた。(Tさん)
コメント:
きちんと情報収集をして自分たちにぴったりの住宅会社を選ぶこと。そして住宅会社と信頼関係を築き、要望や疑問をきちんと伝え、納得した上で進めることが重要だとわかります。
「よく分からないから」という理由や「早く決めないと」という焦りから、適当に会社を選んでしまうことは避けたいものです。
8.住宅会社選びは生涯のパートナー選び
家づくりは自分達の思いをいかに建築のプロに伝え、カタチにしていくかが重要です。
何より家は建てて終わり、ではありません。長く快適に暮らすためには定期的なメンテナンスも必要です。建てた住宅会社とは長い付き合いになるのです。
つまり、会社選びは“信頼できるパートナー”を見つけることなのです。
ポイントは、自分達の思いに真摯に耳を傾けて言葉にできない思いを引き出し、予想を上回る提案をしてくれるか?建築のプロとしてトコトン説明し、メリット・デメリットも隠さず教えてくれるか?熱い思いを持って手間を惜しまず丁寧な仕事をしてくれるか?どんなことでも気軽に相談できるか?など。
何度となく話をする中で「自分達の思いを託して家づくりを任せられ、これから先も信頼して付き合っていけるかどうか」を見極めましょう。
後悔しない家づくりのために
家づくりは多くの方が初めての経験。とはいえ、よくわからないまま何となくで進めてしまうと、あとになって後悔することになりかねません。今後、自分たちがずっと暮らしていく家だからこそ、まずは情報収集をしっかりして、納得のいく家づくりをしませんか?
家づくり学校では、納得のいく家づくりができるよう、個別相談やセミナーを無料で実施しています。
「何から始めればいいのかわからない」という方も、これからやるべきことを明確にするために、ぜひお気軽に無料相談やセミナーにお越しください。お待ちしております!