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2023.08.30

占部 淳一

占部 淳一

注文住宅は『 スーパー工務店 』で建てましょう!

岡山校

アドバイザー日誌

注文住宅は『 スーパー工務店 』で建てましょう!

「スーパー工務店」という名前をよく耳にするようになってきました。スーパー工務店とは?文字通り超技術を持った工務店のことだと認識しています。数ある住宅会社の中で「スーパー工務店」と呼ばれるのは5%もないのではないか?と私は思います。

スーパー工務店とは?

前教授の画像

私の認識によると「家はスーパー工務店で建てましょう!」最初に発信されたのは、東京大学の前准教授と認識しています。前 真之 準教授は、以前にも紹介しましたが、住宅を省エネルギー化するための技術と設計手法を探求され、エコハウス実現の為に精力的に活動されているトップランナーの先生です。

スーパー工務店の定義

スーパー工務店の建てる家のイラスト

何をもって「スーパー工務店」と呼ぶべきなのか?はっきりとしたその基準はまだないと思います。家づくり学校が定義する「スーパー工務店」とは、安心・安全で、快適で住み心地が良く、省エネで家計と環境に優しく生涯にわたって「持続可能」に暮らし続けることができる家を建てる住宅会社であると定義します。

家づくり学校が考える「スーパー工務店」7つの条件

家づくり学校が定義する「スーパー工務店」の7か条を以下、列記していきます。あくまでも家づくり学校が考えるスーパー工務店の条件ですので、悪しからずご了承くださいませ。

①「耐震等級3」耐震性能の高い家を建てること

耐震等級3の家のイメージ

「耐震等級3」の家とは、住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高いレベルであり、耐震等級1の1.5倍の耐震強度を保持します。災害時の救護活動などで拠点となる消防署・警察署などは、その多くが耐震等級3で建設されています。耐震等級3であれば、たとえ震度6~7の地震が起こっても、命を守ることができ、家自体も軽微な補修で住み続けることができる強度とされています。日本は地震大国です。「耐震等級3」の家を建てることは必須と考えます。

許容応力度計算で耐震等級3を証明しているか

許容応力度計算のイラスト

耐震等級3にも色々あります。壁量の簡易計算による等級3もあれば、柱一本一本の強度に基づいた構造計算を行い耐震等級3を証明する許容応力度計算まで対応していることがが望ましいです。

ウォールスタッドでシュミレーション

更に許容応力度計算された構造体をソフトへ入力し、PC内にて過去に起こった地震の波動を再現して、実際に倒壊するか?をシュミレーションできる「ウォールスタッド」で確認しているとなお安心です。

※許容応力度計算をベースとし、ウォールスタッドで倒壊しないシュミレーションを行い、耐震等級3を証明しているのがスーパー工務店といえます。

②結露しない家を建てること

窓の結露のイメージ

結露とは、空気中に含まれる水蒸気が、温度差のある窓などで冷やされることで水滴に変わる現象のことです。夏の暑い日には冷たい飲み物を注いだグラスの表面などにも、結露は発生します。

結露ができる理由を解説します。

空気の含むことができる水蒸気量のことを「飽和水蒸気量」と言いますが、飽和水蒸気量は温度によって異なり、暖かい空気ほど多くの水蒸気を含むことができます。室内の暖かい空気が外気で冷えた窓ガラスに触れると、空気の温度が下がります。すると、温度が下がった分だけ、空気が含むことができる水蒸気量は減ります。この水蒸気は、水に変わり「結露」として窓ガラスにとどまります。これが結露が発生するメカニズムです。

もっとも怖いのは壁体内結露

壁体内結露によるカビの画像
結露は家にとって大敵です。特に壁の中に起こる壁体内結露はとても怖いもので放っておくと「家」と「身体」を内部から蝕んでいきます。

壁体内結露は露点計算で防げる

露点計算のイラスト

壁体内結露が発生するメカニズムは窓やグラスと同じです。室内の水蒸気を含んだ温かい空気が隙間から壁の中に侵入し、外気で冷やされた外壁や構造用合板の内側で水蒸気を含み切れなくなり、壁の中に水滴として発生します。この時の温度を露点温度と呼びますが、露点温度に達しないように「結露計算」することにより壁体内結露は防げます。壁はクロスなどの仕上げ材・石膏ボード・断熱材・防湿シートなどの部材で作られています。使用する部材の断熱性能・厚み・湿気の通過しやすさを考慮し計算して露点温度にならないように構成していきます。

※「露点計算」をしているのがスーパー工務店といえます。

③高断熱の施工をしていること

断熱材の施工画像(グラスウール)

断熱材の施工画像(吹付ウレタン)

断熱材は何を使っても良いのですが、高断熱の施工をしているのがスーパー工務店です。

「スーパー工務店」が実現できる断熱性能とは?

Q値の説明イラスト

【Q値(熱損失係数)】建物全体の熱がどれくらい逃げやすいかを示す数値です。Q値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能の高い住宅ということになります。UA値との違いは換気による熱の損失を含む点と、建物の延べ床面積のみで算出する点です。Q値は1.6以下にできることが理想といえます。

UA値の説明イラスト

【UA値(外皮平均熱貫流率)】UA値もQ値と同様に、建物全体の熱がどれくらい逃げやすいかを示す数値です。UA値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能の高い住宅ということになります。Q値と違う点は換気による熱の損失を含まないということと、床・壁・天井・窓などの外皮面積を元に算出する点です。全国8つの地域区分ごとに基準値が定められています。UA値は0.46以下にできることが理想といえます。

④全棟気密測定を実施していること

気密測定の画像

高断熱だけではだめです。隙間のない丁寧な施工を行いその施工精度を実証するために、手掛けた家、全棟の気密測定を行っているのがスーパー工務店です。

快適な室内のサーモ画像

高断熱・高気密の施工ができて初めて、冬温かく、夏涼しい温度差の少ない快適な温熱環境となり、必要最低限の冷暖房で過ごせるようになり省エネで持続可能な暮らしとなります。

C値0.5のイラスト

気密測定によって計測できる実測値をC値、相当隙間面積と言いますが、C値は0.5c㎡/㎡以下をクリアしていることが理想といえます。断熱性能と気密性能の求めるべき数値はこちらの表で確認いただけます。

求めるべき断熱グレード表

※UA値は0.46以下、Q値は1.6以下、断熱等性能等級6「HEAT20 G2グレード」の基準を満たすことができ、その時のC値は0.5以下を実現できる会社がスーパー工務店といえます。

⑤パッシブデザインの技術があること

パッシブデザインのイメージイラスト

「パッシブデザイン」とは高断熱・高気密をベースに、自然エネルギー(光・風・熱)を最大限に活用し、より快適で省エネに過ごせる建築設計の考え方と設計手法のことです。建物の外皮計算で算出される外皮平均熱還流率UA値、冷房期の平均日射取得率ηAC(イータ・エーシー)値、暖房期の平均日射取得率ηAH(イータ・エーエイチ)値といった「建物全体で熱がどれだけ逃げたり、入ったりするか?」といった数値を根拠に自然エネルギーを活用します。夏は軒の長さを設定し日射をしっかり遮ります。冬は大きな窓からしっかり日射を取り込みます。自然エネルギーを活用することで冷暖房負荷を軽減させて、省エネに暮らせるようになります。これから先の家づくりは持続可能にしていかなければなりませんが、欠かせない技術になっていくでしょう。

※パッシブデザインの技術を持つのがスーパー工務店といえます。

⑥パッシブZEHの技術があること

ZEHとは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略です。断熱性能を向上させ冬暖かく・夏涼しい室内環境にして、更に高効率な設備機器により省エネ化を図ります。その上で太陽光発電システムなど再生可能エネルギー等を組み合わせて創エネし、年間の一次エネルギー消費量を正味ゼロ以下にする住宅のことです。

ZEHの解説イラスト

いわゆる家で使うエネルギー分を設備で作り出し正味ゼロにすればZEH住宅になります。このZEHには2種類あります。通称「パッシブZEH」と「メカZEH」です。

メカZEHとパッシブZEHの説明画像断熱性や気密性が低い低性能の家は冬寒く夏暑い家となり、床暖房を始め各部屋に冷暖房機器が必要となり冷暖房エネルギーをたくさん使うようになります。たくさん使うエネルギーを賄うために、屋根一杯に太陽光発電を設置したり、ガス発電も併用するダブル発電で賄ったりします。設備や機械をたくさん設置してゼロエネにするのが「メカZEH」と言います。

これに対し「パッシブZEH」は高断熱・高気密の高性能をベースとすることで冬温かく・夏涼しい家にして、更にパッシブデザインを施し自然エネルギーを活用することで省エネ住宅にします。消費エネルギーを極力抑えることができるようになるので必要最小限の設備や機械で賄うことができるようになります。ですので「ZEH=高性能住宅」というわけではありません。

設備や機械は必ず交換が必要

どちらのZEHが環境とお財布に優しい本当の意味でのゼロエネルギー住宅なのでしょうか?家づくり学校では持続可能型な暮らしをしていくためには「パッシブZEH」にするべきと考えています。

建築部材と設備の耐久年数表

上の図のように家の構造体や断熱材はキチンと施工しておけば60年以上持つとされています。これに対し給湯器やパワコンと言った設備や機械はもって10年~20年です。設備や機械は必ず交換がきます。「メカZEH」の家は設備の初期投資に数百万円かかっていますが、その設備交換がまたやってくるということです。

※「パッシブZEH」の技術があるのがスーパー工務店といえます。将来にわたり負担の少ないゼロエネルギー住宅を建てましょう。

⑦光熱費ゼロを目指す家づくりをしていること

高断熱・高気密にしてパッシブデザインを施しパッシブZEHを目指しましょうとお伝えしましたが、ゼロエネルギー住宅だけでは不十分です。最終的には光熱費ゼロ住宅を目指すべきです。

光熱費ゼロ住宅のイメージイラスト

建物の外皮計算を行った後に、住宅内で使う各設備の年間一次エネルギー消費量(MJ/年)を計算します。住宅内で使う設備とは、IHコンロ、家電、給湯、照明、換気、冷房、暖房が該当します。次に、各設備の一次エネルギー消費量を費用(円/年)に換算し、年間基本料金を加算すると年間での光熱費費用が算出できます。年間の光熱費に対し太陽光発電等の総発電量から売電分と自家消費分を差し引いた実質光熱費がゼロを目指します。

ゼロエネルギーシュミレーシグラフ

光熱費ゼロシュミレーシグラフ上記参考グラフから導かれる年間光熱費シュミレーションの計算式は以下となります。

 消費用  + 基本料金 - 自家消費分 - 売電分  = 実質光熱費

(138,939円 + 19,800円 )- 52,022円 - 104,276円 = 2,441円

※建築する前に光熱費シュミレーションまでできるのがスーパー工務店といえます。エネルギー問題による光熱費高騰が危惧されています。光熱費負担が少なく家計に優しい光熱費ゼロ住宅を目指しましょう。

注文住宅はスーパー工務店で建てましょう!

スーパー工務店の建てる家のイラスト

家づくり学校が定義する「スーパー工務店」の条件①~⑦を解説しました。安心・安全、快適で住み心地がよく、省エネで生涯にわたって持続可能に暮らし続けることができる家づくりを実現する為には、高い技術力を持つ「スーパー工務店」での家づくりをお勧めします。

スーパー工務店のスタッフイメージ画像

家づくり学校では各エリアにおいて「スーパー工務店」の情報をしっかり取り揃えています。家づくり学校がご提案する住宅会社は、地域に根差して真面目に家づくりを手掛ける会社であり、家づくり学校のアドバイザーが自ら訪問しキーマンと直接会い、建築現場や実際に手掛けた家を見学して施工技術を確認し、更に醸し出される空気感や素材感を始め、快適な住み心地かどうかを体感して確かめ、目利きした上でご提案・ご紹介しています。注文住宅はどこで建てるべきか?迷われたら、どうぞ家づくり学校をご活用ください!

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この記事を書いたアドバイザー

占部 淳一

17年前に家づくり応援サービスを立ち上げ、 これまで3000組を超える家づくりの支援をしてきました。本音トークのアドバイスは「受けて良かった!」とお喜びの声をいただいています。家を建てたい方々と地元企業をつなぐ橋渡し役としてこれまでに築いたネットワークを駆使し、 家づくりを考える皆さんの本当に知りたいことをストレートにお伝えします。続きを読む

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