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“注文住宅の基礎知識”の記事一覧

2022.04.26

伊藤凪穂

その土地で大丈夫？用途地域を要チェック！

神戸校

アドバイザー日誌

土地探しの決め手は「実際にその土地に足を運んだときにどう感じたか」が一番だと思いますが、その前段階の「物件資料」をみた段階である程度精査できるとよりスムーズかつ間違いのない選択をしていけるかと思います。

今回は物件資料にある「用途地域」についてみていきます。

用途地域は全部で12に区分されており、建てることができる建物によって分けられています。目的別に住み分けていこうぜ、という意図です。

1.第一種低層住居専用地域

低層の戸建てや集合住宅が建てられます。店舗兼住宅も建てられますが、非住宅部分を50平方メートル以下かつ建築物の延べ床面積の2分の1未満に納めなければいけません。

?閑静な住宅街のイメージです。

2.第二種低層住居専用地域

低層住宅に加え、150平方メートル以下の小規模な専門店舗が建てられます。

3.第一種中高層住居専用地域

低層住宅や中高層の住宅（マンションなど）が建てられます。病院、大学や500平方メートル以下の店舗等も建てることもできます。

?分譲マンションが目立ってきます。

4.第二種中高層住居専用地域

低層、中高層の住宅に加え、1,500平方メートル以下の店舗、事務所等が建てられます。

5.第一種住居地域

低層、中高層の住宅や3,000平方メートル以下の店舗、事務所、ホテル等を建てることができますが、パチンコ店や大きな工場等は建てられません。

?ディーラーやスーツ販売店などが並んでいるような少し大きな通り沿いのイメージです。

6.第二種住居地域

1万平方メートル以下の店舗、事務所、パチンコ店、カラオケボックス等を建てることができます。

?国道2号線沿いなど。住居というよりはビルやマンションの方が目立ちます。

7.準住居地域

規模の大きな車庫や150平方メートル以下の自動車修理工場など、多くの建物が建てられます。

8.近隣商業地域

日常的に利用する店舗や事務所などが建てられます。住宅や店舗のほかに小規模な工場も建てられます。

9.商業地域

銀行、映画館、店舗、事務所など商業のためのほとんどの建物が建てられます。住宅や小規模な工場も建てられます。

10.準工業地域

ほとんどの建物は建てることができますが、環境に悪影響をもたらす物品を扱う工場は建てられません。

11.工業地域

どんな工場でも建てられます。住宅や店舗も建てられますが、学校、病院、ホテル等は建てられません。

12.工業専用地域

どんな工場でも建てられますが、住宅、店舗、飲食店等は建てられません。

神戸市の用途地域別に色分けした地図はこちら（リンク先→https://www.city.kobe.lg.jp/a35466/business/kaihatsu/plan/search.html）から確認できます。PC版かスマホ版を選択していただき、リンク先の「都市計画情報」へ進んでください。

地図をみてみると「1.第一種低層住居専用地域」と「3.第一種中高層住居専用地域」が大半を占めています。12個もある用途地域の中で住宅を建てることができない地域は「12.工業専用地域」だけですが、建てたい家の形状や、住みたい家の周辺環境によって狙いを絞って土地探しを進めていくと無駄なく選んでいけるのではないでしょうか！

とはいえ、冒頭に戻りますが、紙面上の情報ばかりに囚われるのもNG。一番大事なのは実際みてみてどうかです。スーパーや保育園から自転車で移動してみたり、車が無理なく通れるか確認してみたり、ご近所の方がどのような方か確認してみたり（お話するハードルが高い場合、落ち葉など掃除されているか、どのような車を持たれているかなどチェックしてみたり…）

土地は用途地域だけでなく、高さ制限や容積率・建ぺい率などなど、気をつけないといけないことがたくさんあります。細かいことを理解しておく必要はありませんが、不動産会社さんと対等にお話していけるよう、さわりだけでも知っておかれると後悔ない家づくりをしていけると思います！