アドバイザーブログ
家づくり学校 神戸校
2023.11.27
2023.03.15
朝日 絵里
「雑種地」に家を建てることはできる?
土地には、必ず土地の用途を示す「地目(ちもく)」があります。不動産登記法によって定められた、どういう用途の場所なのかを示すものであり、その土地の登記事項証明書(登記簿謄本)で確認することができます。
雑種地とは?
この登記簿上の地目は、宅地や田、畑、山林など、全部で23種類存在します。
★地目一覧(全23種類)
田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地 (不動産登記事務取扱手続準則第68条)
「雑種地」とは、他の22種類の地目のいずれにも当てはまらない土地に設定される地目です。雑種地の使用用途としては、駐車場や資材置き場、ゴルフ場、野球場、飛行場などがあります。
雑種地に家は建てられる?
雑種地の中でも、その土地が「市街化区域」「市街化調整区域」どちらに該当しているかが問題となってきます。特に地方や郊外の土地は市街化調整区域であることも多く、それぞれ都市計画法によって定められています。
★市街化区域
すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域
★市街化調整区域
市街化を抑制し、優れた自然環境等を守る区域として、開発や建築が制限されている区域
市街化区域の場合なら通常家を建てられますが、市街化調整区域の場合、原則家は建てられず、新たに家を建てる場合は許可申請が必要になります。許可基準は自治体ごとで異なる点も多いので、もし検討している土地(もしくは所有地)が市街化調整区域にあれば、家を建てることが可能かどうか自治体に相談するようにしてください。また、土地売買契約書に「都市計画法上、建築許可を取得することができない場合は無条件解約」という特約条項を入れておき、開発許可申請が下りる事を条件に盛り込んでおくと安心です。
地目変更をする
一般的には、地目が「宅地」である土地に家を建てます。もし土地の地目が「雑種地」の場合は、地目変更手続きを行い地目を「宅地」にします。(「宅地」でないと住宅ローンの融資を受けられない可能性があるなどのデメリットがあります。)
ただ、雑種値は宅地に適した土地かどうかは分かりません。場所によっては地盤が軟弱で、地盤改良が必要となるケースもあります。
また、地目変更の登記ができるのは、現況が宅地になった後です。その土地に家が建ってから「雑種地」から「宅地」への地目変更を行うことになります。
地目変更の登記手続きは、個人で行う方法と専門家に依頼する方法の2つの方法があります。土地家屋調査士などの専門家に依頼する場合は、証明書の実費負担分や報酬料でおよそ5万円ほどかかると言われています。地域差があったり、土地の広さや利用状況によっては追加費用がかかることがあるため、事前に見積もりをとっておけば安心です。
プロに相談!
土地に関する法規則は山ほどあり、一般の個人では判断しきれません。まずは正しく学び、分からないことは必ず信頼できる建築のプロに相談するようにしてください。後悔しないための家づくりの第一歩、精一杯サポートさせていただきます!
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