アドバイザーブログ
家づくり学校 神戸校
2023.07.20
2022.12.17
伊藤 凪穂
土地購入のスケジュールを解説!
注文住宅を建てていくうえで避けて通れない土地探し。スケジュールを理解するのは、賢い土地探しへの第一歩です!今回は、土地を見つけてから契約、決済までの流れを解説します。
?本編の前に
土地を新しく購入して新築を建てようと思っている方は、必ず住宅会社選びを先にしてください!人気なエリアだから早く買わないと他の方に取られるのでは…と焦る心情ももっともではありますが、そんなケースの方こそ事前に会社選びをしておくことが大切です。
その理由も含めて解説していくので、ぜひ今後の家づくりの参考にしてみてください。理由を先に知りたい方は、目次から「全体のスケジュール確認」をご覧ください。
|目次
■土地購入のステップ
①土地探し
②買付証明書を提出する
③事前審査をする
④土地の売買契約を締結する
⑤本審査をする
⑥決済をする
■全体のスケジュール確認
■まとめ
①土地探し
土地探しはスリーステップです。
|ステップ(1)住みたいエリアを決める
住みたいエリアを決めることが第一です。
お仕事で初めてその土地にきて、選ぶにも選べないというケースもあるかと思いますが、そういった方は地元の住宅会社さんや不動産会社さんにいってみてエリア毎の雰囲気を聞いてみてください。そういった地元の情報はネットではなく窓口に行った方が生きた情報が得られるかと思います!
|ステップ(2)エリアの中で情報収集
ステップ①にてエリアを決めたらその後はひたすら情報収集なのですが、なるべく細かくエリアを選定するように気をつけてください。○○市よりも○○区、できたら○○町くらいまで絞っておくと、相場観が身につき、割安でお得な土地だということに気づきやすくなります。
住みたいエリアが決まっていたらいいのですが、予算の兼ね合いで希望どおり選んでいけない場合もあるかと思います。希望の土地で進んでいくためにはどのくらいの総額を見据えていたらいいのか、あるいは、余裕をもった予算で家づくりをするためには、土地はいくらまでに抑えた方がいいのか、お知りになりたい場合は、家づくり学校で予算立てをさせていただきますので、ご相談ください。
|ステップ(3)現地をみる
現地をみる際は、覚悟の瞬間です。具体的には、希望の7割ほど満たせば買おう!くらいの意気込みで行っていただきたいです。
ただもちろん、いろいろ複合的にみて判断して頂きたいので、まずは「いいな」と感じたら②で説明する「買付証明書」を提出して、土地を抑えてもらってください。そうして抑えてもらっている間に、検討地から大きな通りへ行くまでの流れや、勤務先へのアクセス具合、ゴミステーションの雰囲気や夜の雰囲気など、今後の生活を具体的に想定していくと自分達に合った土地なのかがハッキリみえてくると思います。
②買付証明書を提出する
購入希望地が決まったら、不動産会社さんを通して売主さんに買付証明書を提出する流れになります。買付証明書は正式な契約書ではありませんので、法的拘束力はありません。
じゃあどういった意味合いがあるかというと売主さんに対して「この土地をこの価格で売ってくれませんか?」という意思表示をするものになります。
つまり、買付証明書が、価格交渉ができる最後のタイミングになります!ダメ元であったとしても少しだけでも値下げ交渉をしてみてください。売主さん次第なので絶対ではありませんが、言うだけタダです!意外と応じてくれるかもしれませんよ。
基本的には買付証明書を提出した順番で購入権利がまわってきますが、人気な土地で他にもっと高値で買うよという方がいたり現金一括で支払えます!という方がいらっしゃると、そちらを選ぶ可能性もあることはご了承ください。他にどのくらい狙っている人がいるのか、価格交渉は見込めるか、不動産会社さんと細かく打ち合わせをして買付証明書を提出されると安心かと思います。
③事前審査をする
買付証明書をだして本格的にその土地を買う見通しがついたら、土地の支払いに向けて金融機関に事前審査を出していきます。
不動産会社さんからしてみたら、やはり企業である以上、確実に払える見込みがある人に優先的に土地を紹介したいと思うのではないかと思います。そのため、ステップ①の段階ではやめに事前審査を通そうとする方がいらっしゃいますが、買付証明書を提出したくらいのタイミングで事前審査をしても全然遅くありません。
むしろ、事前審査と本審査で担保評価をする土地が変わらなくて済むので、その後のローン審査もスムーズに進むかと思います。
このとき住宅会社さんは1社に絞り切れていなくても構いません。しかし、おおよその概算は記入しないといけません。自分達が建てたい家がどのくらいかかるのかある程度想定できていないとここでつまずいてしまいます。低く見積もるよりは高く見積もった方が安心ではありますが、検討違いに事前審査を通しても徒労に終わってしまいますので、希望の土地が見つかったらすぐ気になっている住宅会社さんに土地情報を渡し、見積もり&プランニングに移ると良いかと思います。
ちなみに、事前審査は複数社で行えます。
④土地の売買契約を締結する
売主が買付証明書に了承したら、いよいよ土地の売買契約です。
土地の契約で一番大切なことは、とにかく重要事項説明書を熟読する!!です。当たり前ですが、これに尽きます。
小さい字で長々と書いてあるので読み飛ばしたくなる気持ちはすこぶる分かりますが「契約」の重みは想像以上にあります。あとから辞めたいとなると、かなり痛い思いをするかと思いますので、契約する前にしっかりと自分の身を守るためにも確認してください。
重要事項説明書を見たときに不安なことがあれば、遠慮せずズバズバと不動産会社の方に聞くのがベストです。さらに、重要事項説明書の内容に足りないところがあれば、追記してもらうように主張するのも消費者テクニックのひとつです。
代表的なのが「住宅ローン特約をいれてもらうこと」です。住宅ローンの本審査が通らなかったときに、土地の売買契約書を白紙撤回してもらうという内容です。
この時点で住宅会社さんが1社に絞れているようであれば、担当の営業の方に同席してもらうのも心強くていいかもしれませんね!
そして、土地の契約のタイミングで土地代の1割を手付金として払う必要があります。土地の1割といわれることがほとんどですが、売主さんとの交渉次第で変動する場合もありますし、払わないということもあるかと思います。
?手付金の注意点
手付金を支払う際にキャンセルできる期限を決めます(=手付解除期日)。決済の日に応じて調整されることが多いので、いつまでと断言することはできないのですが、これも売主さんと交渉して決めるところになります。
この手付解除期日の前であれば、キャンセルした際に手付金は全額返ってきますし、期日を過ぎれば一円も返ってきません。
⑤本審査をする
土地の売買契約が終わったら、その売買契約書をもって金融機関に本審査を依頼していきます。本審査は土地の売買契約書と住宅会社さんと結ぶ請負契約書をあわせて添付する必要があります。なぜなら、銀行さんは「担保」を必要とするから。その土地・建物にどのくらいの資産価値があるかを見極めていく必要があるので、ここが決まっていないのに進めることはできません。
事前審査よりもしっかりと吟味していくので、本審査は約1~2週間程度お時間がかかります。
事前審査は通ったのに、本審査で落ちるというケースは意外と多いみたいです。もし本審査で落ちてしまった場合、契約後にキャンセルせざるを得なくなってしまうので、「④土地の売買契約を締結する」で説明した住宅ローン特約はとっても大事なポイントです。
⑥決済をする
だいたい契約をした1か月後くらいに決済のタイミングがやってきます。
土地の決済をしたら、ようやく自分のものと主張することができます。所有権移転登記をすることで、持ち主が売主さんから買主さんに移行されます。この登記の変更は自分で行うこともできますが、司法書士の方に依頼するのが一般的です。
■全体のスケジュール確認
住宅ローンを組んで、土地を購入して新築する方のスケジュールです。
冒頭で、住宅会社選びを先にとお話しましたが、その理由を説明します。
|①本審査には、土地の売買契約書だけでなく、住宅会社の建築請負契約書も合わせて添付する必要がある。
|②希望地が見つかって買付申込書を提出すると、決済まで3カ月くらいしか猶予が残されていない。
つまり、なにが言いたいかというと「土地を決めてからゆっくり住宅会社を選んでいる暇はない」のです!!非常にシビアかつタイトなスケジュールです。
住宅ローンの本審査には、土地の売買契約書と建物の建築請負契約書を添付して借りる必要があります。理由は「⑤本審査をする」でも説明したとおり、銀行は土地+建物の担保が必要だからです。
さて、このとき着目しないといけないのが、土地の決済のタイミングです。土地の契約から決済までは、一般的に1カ月~1カ月半といわれています(売主さんとの交渉次第ですので、もう少し延ばせるケースもあります)。住宅ローンで決済をする予定の方は、この1カ月~1カ月半の間に住宅ローンの本審査を通していく必要があるので、予想以上に時間がありません。
さらに、本審査には1~2週間の時間を有するため、逆算して、契約して2~3週間後には住宅会社の建築請負契約書を用意する必要があります。
土地を決めてからお時間がないことイメージしていただけたでしょうか?
土地がないと間取りが決められないのは間違いありませんが、だからといって勢いで住宅会社さんを決めるのは後悔のもとです!
土地探しをする前にある程度住宅会社さんを見て回って、絞っていくことをおススメします。それに、住宅会社さんを先に見ているとメリットがたくさんあるんですよ!また別の機会でブログにまとめさせていただきます(^^)/
■まとめ
土地購入の流れを、土地探しから決済まで解説させていただきました。
住宅ローンを組んで土地を購入される方は、決済の日まで怒涛の日々を過ごすことになると思います。走り抜けるしかありませんので、どうか気を強くもって頑張ってください。
家づくり学校は一緒にスケジュールを確認したり、お客様がスムーズに住宅会社さんを知っていって選んでいけるように家づくりのサポートをさせていただきます。お気軽にご相談ください!
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