アドバイザーブログ
家づくり学校 神戸校
2018.11.21
2018.11.12
伊藤 凪穂
ZEHお勉強|②ZEHには課題だってある
今回は「ZEHの課題」についてお話していきます。デメリット…というわけではないですが、ZEHを普及するにあたって問題点もあります。知らずにZEHにして後悔するのはNG!
ZEHの説明につきましては『ZEHお勉強|①なんでZEHしないといけないの?』をご参照ください。
さて、ZEHの課題について3点にまとめてお話していきます。
①ZEHが不向きな場所がある
ZEHは自分の敷地内に置いた太陽光発電システム等によってエネルギーを生み出すというのが一般的な方法ですが、エネルギーを生み出しにくい場所というのがどうしてもあります。
・年間を通して雨量が多い地域であったり積雪量が多い地域、あるいは周りにマンションやビルが建っていて日当たりが悪い家
・狭小地で十分な屋根面積を確保することができない場所
・台風が頻繁に来たり、海の近くで、多額のメンテナンス費用が見込まれる場所
その土地に太陽光パネルを載せるメリットがあるのかの確認は必須です。あるいは場所はいいとしても、太陽光パネルって上の写真のような見た目・形ですからね…自分たちの思い描く家にはそぐわない!(特に平屋など)と思われるかたも多いかと思います。そのあたりの確認・了承も事前にしておきましょう。
②ZEHを普及するにあたって準備が整いきっていない
ZEHは国から補助金も出て(年々減額しています)いることもあり、取り入れるには良いタイミングだとは思うのですが、それでもまだまだ日本は欧米諸国に比べて省エネへの意識・体制が遅れています。
・住宅会社へのZEH導入が追いついていない
・次世代省エネ基準の義務化の時期が不明瞭
ZEHレベルの高性能住宅にするには、断熱材の性能数値も上げる必要があるので当然資材のコストがあがります。また、技術力も必要で、一棟ごとの労働コストもUP。いいとは分かっていても住宅会社、お客様共々なかなか踏み切れない現状があるかと思います。
☆一方で、太陽光発電システムの単価はどんどん落ちていますから確実にハードルは下がっています!
③たくさん載せるといいというわけではない
必要以上に太陽光発電システムを搭載させようとする住宅会社はもしかしたら利益目的かもしれません。平均的な4人世帯の月の消費電力は400kWh~500kWhほど。自給自足にのっとるのであれば、4kWや5kW、多くても6kWの太陽光発電システムで事足りるかと思います。
・ZEHを普及している間に方向性に大きな変化がある
→昔は売電価格が高く必要以上の発電システムを載せるメリットがありましたが、今は売電価格が下がり施工費ばかり高くなって、いつになっても収支がプラスにならない…という可能性も出てきました。売電価格と再エネ賦課金の推移については『今の売電価格と再エネ賦課金の推移は?』をご覧ください。
以上、ZEHの課題を3点お話しました。
思うに、電気・ガスの使用量を抑えるのが一番効率的かと…。とはいえ、節約してピリピリした生活を送るのもどうかと思いますので、太陽光発電システム…機械に頼る前に、まずはおうちに目を向けるのが良いかと思います。家の性能を上げるだけで光熱費はグンッと下がります。なぜなら、夏にガンガンにエアコンを効かす必要がなくなり、冬は窓から注がれる太陽の光でぽかぽかと過ごすことができるからです。
これから、本格的に冬が到来してきますので体感にはぴったりの季節になりますね。
ZEHの話に戻りまして、、課題ばかり言ってもしょうがないので、次回はその対策について触れていこうと思います!
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/zeh/
↑経済産業省資源エネルギー庁のHPです。政府のZEH施策等が書いてありますのでチェックしてみてください。
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