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家づくり学校東広島校

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2023.09.04

2022.11.11

家づくり学校　東広島校

家づくりで知っておきたい数値3選【UA値/Q値/C値】

東広島校

アドバイザー日誌

皆さんはどんなところにこだわって家を建てたいですか？価格やデザイン、立地などは広告チラシなどでもよく見かけるので、家づくりの基準にしやすいのではないかと思います。一方で「住宅性能」も大切な基準です。というのも、家を建てた後の不満は「寒い」「暑い」「光熱費がかかる」など、快適性や省エネ性などが多くを占めているからです。

性能というと、デザインや価格などに比べると、難しく聞こえるかもしれませんが、これから家づくりをする上で大切な指標です。この記事では、住宅性能を表す3つの数値について解説していきます。

UA値(外皮平均熱貫流率)

UA値とは「外皮平均熱貫流率」のことです。漢字にすると難しく聞こえますが、要は「熱量がどれくらい外に逃げていきやすいか」を数値で表したものです。計算方法は床・壁・屋根・窓から逃げていく熱量を外に接している面積(外皮表面積)で割ることで出てきます。この計算で「1㎡あたり、その家からどのくらい熱が逃げるか」ということがわかります。熱が逃げていく量を表しているので、UA値が小さいほどその家から熱が逃げにくいです。「断熱性能が高い家」というのは「UA値が小さい家」ということです。UA値は使用されている窓や床、壁、天井の断熱材の厚みや素材(外壁の素材も含む)で決まります。

地域ごとに違うUA値の基準値

UA値には国が推奨している基準値があります。日本は各地域ごとに気温が大きく異なりますので、地域を7つに分け、それぞれで基準値を設けています。

▲東広島市は5地域に該当します。ちなみに広島市は6地域に該当し、東広島市よりやや温暖な地域になります。国が推奨している省エネ基準は東広島市の場合、UA値：0.87です。この省エネ基準は2025年からにすべての新築物件への適合が義務になります。あと3年も満たないうちに義務化になるということで、今から新築を建てられる方は、まずはこの数値をクリアしているかどうかをチェックしてみてください。ただ、省エネ基準の上にも「ZEH」「HEAT20 G1」などとあるように、国の基準を満たしている＝高断熱で性能が高い家という訳ではありません。この辺りのお話もセミナーや個別相談でお伝えさせていただいておりますので、ぜひお気軽にお越しくださいませ！

Q値(熱損失係数)

Q値は「熱損失係数」のことです。UA値と同じく「熱が逃げやすいか(逃げにくいか)」を表した数値ですが、計算方法が少し異なります。UA値は逃げていく熱の量を外皮表面積で割っているのに対して、Q値は延床面積で割っています。また、床・壁・屋根・窓の他に換気からの熱損失も含みます。延床面積で割っているため、同じ断熱材や窓を使用しても、小さい家と大きい家で数値が変わってしまいます。国の基準値はUA値が用いられていますが、換気による熱の損失は大きいので、それを踏まえるとQ値の方が正確とも言えます。住宅会社によって考え方が異なるのでUA値、Q値などのことは担当者に色々とお聞きしてみることをおすすめします。

C値(隙間相当面積)

C値は「隙間相当面積」のことです。家全体の隙間の面積(㎠)を延床面積で割ったものになり、この数値が小さいと隙間がない家ということになります。いわゆる「気密性能」の指標はC値のことで、C値：1.0以下で高気密な性能が高い家です。

UA値やQ値は計算で求めることができますが、C値は実測値なので「気密測定」をしてもらうことで初めてわかる数値です。

▲このような機械を使って、気密測定を行います。

どれだけ分厚い服を着ても隙間が空いているとスース―しますよね？家も同じで断熱性能(UA値・Q値)を高めるだけでなく、気密性能(C値)も高めないと、快適で省エネな家にはなりません。ただ、気密測定を積極的に行っている住宅会社は実は多くないのです。測らない理由は一概には言えないのですが、一棟一棟測るので手間だったり、数値を出したくないなどの理由があげられると思います。逆に全棟気密測定をしている会社は施工精度に自信がある高性能住宅を提供しているとも言えます。

気密測定の有無、していない場合はなぜしないのか？ということを担当者にしっかり聞いて、納得して家づくりを進めていくことが大切です。

まとめ

UA値・Q値・C値で家の性能は表されています。もっと細かく見ると「ηAC値」「ηAH値」という日射熱取得率を表す数値もあります。性能をどこまで求めるかはお客様次第です。これらの基準は価格やデザインに比べて、広告などであまり見ないと思うのですが、これからの家づくりでとても大切な基準の一つになります。表面的なことだけでなく、中身のこともよくよく調べて、後悔のない家づくりにしてくださいね！

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