アドバイザーブログ
家づくり学校 神戸校
2020.08.27
大日南 俊介
地域材利用活用建築デザインコンテストin兵庫
兵庫県からお誘いいただき、今回はZOOMによる公開審査に参加させていただきました!本コンテストの趣旨は、ブランド材として普及が進んでいない兵庫県産木材の利用拡大を目的とし、県内の住宅に携わる方を対象にしたコンテストのようです。県産木材の従来にない新しい活用やおもしろい利用や見せ方など工夫を凝らした作品を募集し、居住性やデザイン性に優れた作品はもとより、木材の良さの再発見や利用用途の拡大につながるクリエイティブな作品が表彰されるという内容でした。
一次審査通過作品の上位5社が順番に公開形式でプレゼンテーションを実施され、初めての経験ということもあり面白さを感じると同時に勉強になる要素も盛り沢山で貴重な時間になりました。審査員を務められたのは、三澤文子先生(Ms建築設計事務所)、神家昭雄先生(神家昭雄建築研究室)、花田佳明先生(神戸芸術工科大学)の3名で、建築のプロが建築のプロに公開で審査を受ける姿も新鮮で、とても細かく鋭い指摘が飛び交っていました!
一番強く感じたのは、今回の趣旨から考えると必然なのかもしれませんが、単なるデザインだけの比較ではなく、施主の暮らしやすさ(生活動線や快適性)や安全性(構造強度)などの家にとっての本質的な要素にも深く触れられていたのには正直驚きました。
日射取得や日射遮蔽など室内の温熱環境に繋がる設計コンセプトや土パッシブ暖房の採用と合わせて土壁でも内部結露を防ぐためのシュミレーションの実施、作品はリフォームも含まれていたのですが、耐震補強や断熱改修による改善結果のデータなども示されていて、本当に勉強になる情報がたくさん得ることできました。関係者の皆さまありがとうございました!
ちなみに輝く最優秀賞【兵庫県県知事賞】は池田建設(株)・(株)スウィングが手掛けた作品でした!そして第2位にあたる兵庫県木材業協同組合連合会会長賞は、(株)大塚工務店が手掛けた作品、第3位にあたるひょうご木の住まい協議会会長賞は、(株)戎工務店が手掛けた作品です。皆さまおめでとうございました。
ちなみに最優秀賞に輝いた作品は、ノミネート作品で唯一非住宅の商業施設ドコモショップ丹波柏原店さんです。完成したら地域材をたくさん使用した店舗としてはとても珍しいと思いますので、お近くを通った際は外からでもぜひご覧になってください!
最後に今回のコンテストはコロナ禍の影響もあり、開催もオンラインでしたし、実際の審査でも現地審査は行うことができなかったそうですが、神家先生が「建物は見た上で判断しないと本当のことはわからない。現地で直接見たかったなぁ~!」と仰られたのは、とても印象的でした。
これからお家づくりを検討される方にとっても、建物を見学して体感することはとても大切なことだと思います。私たちも時間さえあれば、実際に建物見学を繰り返しておりますが、現地で得られる情報に勝るものはありません。日頃より見学訪問のお手伝いも行っておりますので、ぜひお気軽にお声がけください!
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