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注文住宅の予算と費用

知っ得【固定資産税】の豆知識

2022.08.23

今井 園美

今井 園美

知っ得【固定資産税】の豆知識

マイホームを手に入れたら、毎年支払わなければならないのが【固定資産税】です。固定資産税がかかってくるということはご存知でも、その仕組みについては知らないという方が多いと思います。そこで【固定資産税】について簡単に説明しますね。

固定資産税とは?

⭐毎年市町村に納める地方税の一つです。
⭐その年の1月1日時点で土地・建物を所有している人が納めます。
一括または年4回(4月、7月、12月、翌年2月)に分けて納めます。
⭐基本的に税率は1.4%(固定資産税=課税標準額×1.4%)
⭐土地と家屋、それぞれの評価額を基に別々に計算されます。
⭐土地・家屋ともに3年ごとに評価の見直しが行われます。

✅家屋は、年月とともに劣化するため価値が下がり、基本的に固定資産税は安くなっていきます。※ただし建築費の上昇が激しい場合には、見かけは古くなってもその価値が減少しないこともあります。

✅土地は、地価が大幅に下がらない限り固定資産税が下がることはほぼありません。

税負担を軽減するための特例措置

【土地】

◆小規模住宅用地:住宅用地※で200㎡(約60坪)までの部分
→固定資産税の課税標準額は、価格の6分の1(都市計画税は3分の1)の額となります。

◆一般住宅用地:小規模住宅用地以外の住宅用地※
→固定資産税の課税標準額は、価格の3分の1(都市計画税は3分の2)の額となります。

※住宅用地とは、居住するための家屋が建っている敷地のこと

【家屋】

新築された家屋については新築後の一定期間、固定資産税額の1/2を減額
※都市計画税は減額されません。

◆減額期間

3階建以上の耐火構造または準耐火構造の住宅、認定長期優良住宅:5年間
一般の住宅(上記の住宅以外):3年間

◆減額要件

令和6年(2024年)3月31日までに新築された住宅であること
居住用の部分の床面積が、総面積の1/2以上であること
居住用の部分の床面積が、50㎡以上280㎡以下であること

✅一般住宅の場合、減額期間が3年間であるため4年目からは本来の税額に戻ることになります。この点を心に留めてしっかりと準備をしておきましょう。

✅新築住宅の減額は一定期間のみの軽減ですが、土地の特例については期限はありません。ただし、住宅を解体したりした場合、特例が適用されなくなり税額が6倍になってしまいます。

新築の場合、家屋調査が必須!

新たに新築された家屋の評価額は市区町村の担当者が実地調査を行い決定されます。

固定資産税額決定のための家屋調査です。

この調査は、将来に渡ってずっと続く固定資産税の基本額となるので所有者は調査に協力し立ち会う必要があります。

⭐家屋調査って、いつ来るの?

入居後、1~3か月後に自治体の担当者から連絡がきます。

家屋調査に協力しなかった場合、書類のみの調査となり、実際に調査するより高く設定される可能性がでてきます。快く立ち会った方がよさそうです。

⭐家屋調査って、どこを見るの?

床、壁、天井、水回り(キッチン、洗面化粧台、トイレ、お風呂)、ドアホン、モニタ、屋根、基礎、給湯器など

使用されている建材ごとにポイント制になっていて、良い建材になるほどポイントが上がり、評価額(固定資産税の金額)が上がってしまうということのようです。

木造家屋再建築費評点基準表(専用住宅建物)

これで見ると【外壁】は、
サイディング<漆喰壁<外装タイル、タイルは高くなる要因になりそうです。

他にも、面白い箇所でいくと【洗面所】

下の写真のような施主さんこだわりの個性的な「洗面台」、最近は見ることが多くなってきました。

一方で、下の写真のようなシンプルで使い勝手の良さそうな鏡と洗面が一体型となった「洗面化粧台」も根強い人気があります。

実は、上の写真の「洗面台」と下の写真の「洗面化粧台」は全くの別物と判断されるのです。

鏡と本体が分かれたタイプが「洗面台」
鏡と洗面本体が一体化しているのは「洗面化粧台」

「洗面台」の標準評点数は44,600に対して、「洗面化粧台」の標準評点数は、62,730

う~ん、設備費用としては、上の「洗面台」の方が高そうなのですが、固定資産税としては評価は低いということのようです。

その他にも

【トイレ】
基本的に便器の個数で決まります。1階、2階にトイレがあると高くなります。手洗いが、便器と一体型の場合は加算されませんが、便器と別になっているタイプの手洗い器は加算対象です。

【キッチン】
基準値:幅255㎝、それより大きければポイントUP
IHかガスかは関係ないそうです。

【床材】
無垢材だと高くなり、フローリングの方が安いようです。また、床暖房は加算対象で、面積によって決まるとのこと。

【壁】
クロスは安く、塗り壁は高くなります。

【天井】
標準の天井高は240㎝。天井が高いと加算され、低いと安くなるそうです。

【屋根】
勾配が急で軒出が大きいと高く、勾配が緩やかで軒先が小さいと安くなるようです。つまり、屋根の面積によって変わります。また、瓦など高価な屋根材が使用されていると高くなります。

【インフラ】
オール電化の方が安く、電気+ガスの方が高くなる。

【吹き抜け】【和室の小上がり部分】などはあるなし関係ないとのこと。つまり、あってもポイントはあがらないようです。

【外構】
屋根だけのカーポートは家屋という扱いになりませんので、関係ありません。ガレージはケースバイケース。ガレージと自宅部分が一体の「ガレージハウス」では、ガレージ部分も固定資産税の課税対象となります。ちなみにウッドデッキは対象外です。

固定資産税は必ず支払う必要があり、今後の生活においてずっと関わり続ける重要な要素です。少しでも後々の税金を安く済ませたい!!と、お考えの方は参考にしていただければと思います。

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この記事を書いた人

2010年に2級FP技能士、2013年に住宅ローンアドバイザーの資格を取得。得意分野は「住宅ローン」と「家計の見直し」です。2017年から家づくり学校にて、FP資格を生かした家づくりアドバイザーとしてお客様の家づくりをサポートしています。

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